【番外編】何となく窺えるカモの少ない理由(伊豆その1・一碧湖) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

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雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

 

家族で伊豆旅行へ。昨年に続いてこれで3回目ですね。

でも、この一碧湖は今回が初めて。この界隈ではほぼ唯一の「湖」です。

周りはほぼ山ですし、これだけ自然いっぱいならば

水鳥の類も期待できるかな?と思って足を運ばせてもらいました。

 

 

 

 

 

しかし……予想に反して妙に少ない(汗)

湖全体で見ても、へたすれば不忍池より少ないんじゃないかと思うくらい

カモの姿が見当たりませんでした。すぐ見つかったのはカルガモくだけです。

(しかも間違いなく餌付けされていると見たw)

 

 

 

 

 

ご覧のとおり、閑散としています。

一応沖の方に僅かながら姿が見えたりして

その中にはミコアイサのメスらしき個体もいたのですが

「生息密度」に関していうなら都内の池よりはるかに下……。

浮間公園あたりと比べてみると、落差が半端ないです。

 

 

 

 

 

 

一応、カイツブリ系統については無印のほか

ハジロカイツブリ(左)とカンムリカイツブリ(右)が複数観察できました。

無印以外は冬鳥のはず。ならば冬のカモが来ていても不思議はないんですが

カモについてはなぜかさっぱり……ヒドリガモの1羽すら見当たりません。

 

何故こんなにカモが少ない(というよりほぼゼロ)のか?

その理由らしきものは、湖を散策していると何となく見えてきました。↓

 

 

 

 

 

上の方でも釣りをしている人がいましたが

要するにここはブラックバス&ブルーギル「釣り場」なのです。

(駆除対象ではなく、ある種の収入源)

この内、肉食性で魚を狙うブラックバスはともかくとして

気になるのはブルーギル。先日「池の水ry」でも言われていましたが

雑食性でなおかつ繁殖力が異様に強いのだとか。

 

多くの渡りのカモは水草を主食にする傾向があるため

ブルーギルに食料を奪われたことで飛来しなくなった……とも考えられます。

もちろんこれは素人の推測に過ぎませんけどね。

 

というか、どうもブルーギルはこの湖から日本全国に広がったみたいです。

説明すると長くなるので、気になる方は「ブルーギル 一碧湖」で検索を。

 

 

 

 

 

水草に依存しない小鳥については、それなりに姿を見かけました。

ただ、稀にブラックバスが鳥を食うことがあるらしいので

写真のセグロセキレイなんかは要注意……かもしれません。

(さすがにアオサギとかにちょっかい出すマヌケはいないと思いますが)

 

 

 

 

 

ジョウビタキのメス。ごくポピュラーな冬鳥ですが

森の環境は健全に保たれているのか、何度か見かけました。

ほか、何種類かの小鳥の声が森の中から聞こえてきましたが

あいにく散策路を反れて森に踏み込むわけには行かず

時間もなかったので、深入りはせずに帰路につきました。

 

 

 

 

 

水辺らしく、カワセミも観察できました。

距離はありましたが、光加減はなかなかよかったかも?

 

 

 

 

 

現地の案内板。

どうやらこの湖は火口に水が溜まってできた火山湖のようです。

また、チョウジソウやヌマトラノオなど、

都心ではなかなか見られない植物も観察できるとあります。

 

そういう花の咲く時期に訪れてみたい気持ちもなくはありませんが

ちょっと個人で足を運ぶにはアクセスが厳しいかなと……。

 

 

 

 

 

ちなみにこれは昼食です。

以前に「アド街」で紹介されていた狩の川屋に行きました。

というか、去年行ったのもここだったりします(汗)

アド街で知ったのは昨年末になってから。

行った所が紹介されるというのはちょっと嬉しいものです。

 

ここはモクズガニが美味しいことで有名なのですが

私は愚直に猪鍋定食を注文してしまいました(汗)。

ちなみに写真で見える肉の白い部分は、イノシシの脂身

これが仄かな甘みを持っていてクドくなく、大変美味。

ここの猪鍋の醍醐味となっています。

(宮ヶ瀬で食べた鍋にはここまで脂身は入っていなかったはず)

 

肉より脂が多いようにすら見えますが、それがいい!

そう思わせてくれるくらい美味な脂身ですので、ぜひ一度ご賞味いただきたいものです。

 

 

 

 

 

夜は、一昨年足を運んだぐらんぱる公園へ。

イルミネーションが見事です。 これは夢か、現実なのか。

 

 

 

 

 

年末の江の島編でもお話しましたが、イルミネーションというのは

単体に着目すると造りはいたってシンプルなもの。ここも例外ではありません。

それを如何にして組み合わせて風景を作るか?それが肝。

とりわけここは見晴らしがよく遠方まで「見えてしまう」ため

風景(光景)デザインというものが江の島以上に重要になるわけです。

 

思わず唸ってしまうこの見事な光景は、まさにデザイナーのセンスと努力の賜物。

感服いたします。

 

 

≪その2  城ヶ崎~フラワーガーデン編に続く≫