お 前 は 見 ら れ て い る(水元公園) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

 

11:00過ぎに越谷レイクタウンを後にして、そのまま水元公園にやってきました。

実は電車ですと武蔵野線→常磐線と乗り継いで30分程度で最寄(金町駅)に着きます。

無論、そこから1キロ以上歩かないといけませんけどね。


公園前のラーメン屋で昼を済ませ、公園にはいるとすぐにサギが。
コサギ(左)もアオサギ(右)も、至近距離で撮っても一向に逃げようとしません。

振り込めサギ、寸借サギ、結婚サギ等と違って向こうから近づいてくることは基本ありませんが

相当人に慣れているということでしょう。たまにおこぼれ(後述)を貰えることもあるでしょうし。


ところで「母さん助けて詐欺」ってまるで定着しなかったな。当たり前だが。




 

気温も低く、先日も書きました通り風が強かったのですが、それでも人は結構いました。

カモの数も多く(右写真)、メインのヒドリガモを始め、オナガガモホシハジロ等を多数確認。

この内、ジビエとして愛用されるのはオナガガモだそうです。

あと、この日はオカヨシガモマガモも確認したのですが、

彼らは写真の小合溜でなく、それぞれ人の少ない目立たない場所に来ていました。

特にオカヨシガモは人間嫌いらしく、こういう開けた水場では基本あまり見かけません。





ここのヒドリガモはしょっちゅう陸地に上がって食事をしています。

人が通りかかってもほぼ知らん顔。その人懐っこさと数の多さから、

冬の水元公園ではシンボルのようなものになっています。






ヒドリガモを中心に、ユリカモメオオバンなどのカモ以外の鳥も集まってきます。





集団入水

ヒドリガモの中にオオバンが数羽混じっています。




カモはほどほどにして、ヨシ原の方へ移動。

昨年はここで結構な成果がありましたが、今年は如何に?







さっそく現れたのは、アカハラでした。

相方のシロハラはサッパリでしたが、代理のつもりなのか

この日はやたらと湿地の随所で姿を見せてくれました。





そして、目が合った

小さな鳥とはいえ、見られるというのは俄かに緊張しますね。

心なしか、私の顔ではなく肩の辺りを見ているような気がするのはry


……野生生物を見に行くのが自然公園の醍醐味でありますが、

我々もまた、彼らに「見られている」存在であることを忘れてはいけません。








待機中





後から「見られて」います。狙いは言わずもがな。

釣り人がくれるのを待っているのか、最初から掻っ攫うつもりなのかは不明ですが

気のいい人だと釣れたての魚をあげることもあります(手賀沼でもそんなシーンがありました)。


こうした所謂「エサやり」は生態系保全の観点から見ると好ましくないという人もいますし、

その通りであるケースも多々ありますが(不忍池のエサやりは何とかならんのか)、

一方で北海道などでは売り物にならない雑魚を漁師がオオワシに食わせていたり、

専門家の中には“人と野生動物のふれあい”としてある程度肯定的に見ている人もいるそうです。


ただし

タイワンリスにエサをやるのだけは

絶対やめろ(迫真)







水場から離れた場所で食事をする、ヒドリガモの大群。

まれにオオバンやオナガガモが混じっていることもあります。





一通り撮影を楽しんだ後『かわせみの里』のセンターへ。

風が冷たかったもので、こういう施設はホントに助かります。




ヒキガエルの一生をすごろくにしたものだそうです。

サギだのネコだのヘビだのに食われても数歩戻るだけなのが気になりますが

そこはゲームと割り切りましょう。その手のマイナスマスを全部ゲームオーバー(死亡)扱いにして

カエルが大人になれる率が如何に低いかを伝えるリアル版があってもいいかもしれませんが、

そういうのは幼気な子どもたちにやらせるべきではない気もしないでもない。




蓮池のあたり。この辺りのカモはマガモばかりです。

あと、バンが数羽確認できました。







そして例のオオタカ

あとで確認したところ、ここで60枚くらい撮影していました。


そういえばこのオオタカが眼下のマガモをまるで襲おうとしなかったのが気になっていたのですが、

Wikiほか幾つかの鳥系サイトに「オオタカは1日1度の狩りで食を満たす」とありましたので、

単に腹が減ってなかったのかもしれません。素通りしたマガモもそれに気づいていたの鴨。

近くに千切れた羽根の溜まっていた場所がありましたが、あれがこの日の食痕だったんでしょうかね。

近年都会にオオタカが進出しつつあるという話を聞きますが、

ご存知の通り、都会には警戒心が薄く動きの鈍いドバトがわんさかといます。

これを狙えば、1日1食で事足りるというオオタカが一気に数を増やす可能性も……?





最後に警告ですが、小犬の散歩時は要注意。

リードがついていない場合、目の前で愛犬が一瞬で××される可能性もあります。

(ブラックジョークではなく、妹の友達が実際過去にそういう目にあっています(恐))




【今日のカワセミ君】

アカハラのいたヨシ原近くのほか、小合溜周辺でも2回ほど見かけました。

ここは結構生息数が多いです。水辺をテキトーにぶらついているだけでも、

割と簡単に会えることでしょう。



【2/1 水元公園で撮影した生きもの】

アオサギ、アオジ、アカハラ、オオセグロカモメ、オオタカ、オオバン、オカヨシガモ、オナガガモ、カルガモ、カワウ、カワセミ、カワラヒワ、キンクロハジロ、シジュウカラ、ジョウビタキ、セグロセキレイ、ダイサギ、タヒバリ、ツグミ、ハクセキレイ、ハシビロガモ、バン、ヒドリガモ、ヒヨドリ、ホシハジロ、マガモ、メジロ、ムクドリ、モズ、ユリカモメ