ここ数日はようやく気温も上がってきましたが、日曜日はもう大層お寒うございました。
10度にやっと届くかという寒さの中、また野鳥公園に足を運びました。
一応春なので、それなりに緑は濃くなってきています。
右の観察池ではこの時期、海外から渡ってきたシギ・チドリ類が見られるのですが、この日は天候のせいなのか姿がなく……。ノスリなどの猛禽類もどこにもいません。
1羽だけで干潟をうろつくイソシギ。
寒空のせいもあってか、どこか寂しそう。
逆さになって腹を掻く、器用なカモ(キンクロハジロ?)。
この仕草自体は決してそれほど珍しいわけではありません。
観察していると、しばしばクルリと水上で回転し、お腹の毛づくろいを始めます。
池近くの木のてっぺんにとまっていた、ちょっと珍しい鳥。コムクドリといいます。
遭遇率 … 2
インパクト … 2
美しさ … 3
俊敏性 … 5
警戒心が強いらしく、バードウォッチャーの気配を感じるとすぐ飛んで行ってしまいます。生息域もあまり広くなく(ムクドリとは比較にもなりません)、都心の公園ではなかなか見られないかも?
お目当てだったシギ・チドリに出会えずがっかりしながら、自然生態園へ。
自然生態園入口周辺。エビネというランが植栽されています。
ほかにも、キンランという大変綺麗な花も。
どちらも野生種はかなり数が減っていますので、抜いたりしないように(迫真)
豊かな緑の間を抜け、自然生態園奥の観察小屋に向かったら
小屋の前をバードウォッチャーが埋め尽くしています。
砲台(望遠レンズ)があちらこちらに配置され、何やら緊迫した雰囲気。
公園の係員さんまで駆り出されて、立ち入り制限をしている様子。奥へは進めません…。
こうしてバードウォッチャーが10名以上集まっている場合は
決まって「珍しい鳥」が拝めるもの。
話を聞いて見ますと、どうやら観察小屋前の園道に大変珍しい鳥が現れるそうな。
列の隙間に入れてもらい、早速カメラを構えてスタンバイします。
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出てこねえ
散々書いている通りこの日は寒く、風もあるから手が冷たい」のなんの。
手のかじかんできた私を小馬鹿にするように、上空を何羽ものツバメが舞います。
途中、ゴイサギが池の対岸に現れましたが、誰も気にも留めません。
無視に耐えかねたのか、ツバメに続いて我々の上空をパッと舞いました。それでもカメラを向けてくれるバードウォッチャーはおらず……。
ふと時計を見ると、なんと16:50
野鳥公園は17:00までしか開いていません。夕方なので更に寒さ倍増。
残り10分、徐々にあきらめて帰る方も出てきましたが、ここまできては引き下がれません。
とうとう残り3分に………と、その時奇跡が起きた!
これです!
これこそが滅多に日本では姿を見られない迷鳥。
北米の鳥 ミヤマシトドです(迷い込んできた鳥で、人の持ち込んだ外来種ではない)
遭遇率 … 1
インパクト … 2
美しさ … 3
俊敏性 … 5
今は閉鎖(?)されてしまっている「Yachoo!」という野鳥図鑑サイト(タイトルは冒険策サイトのオマージュでしょうどう考えても)では、10段階で9という高い観察難易度。
こんな至近距離で観られたのはかなり幸運なのですよ。(^-^)
少しずつポジションを変えながら、芝生に下りて食事など。
特徴はやはり頭のストライプ模様です。決して派手で目立つ配色ではないですが、珍鳥ということもありバードウォッチャーは大興奮。それでも皆さん非常にマナーを重んじる方ばかりなので、係員さんの設けたロープより先には決して進みません。過度に近づかず、レンズがロープよりはみ出すこともご法度! もちろん余計な音や声は発さず、あくまで静かにシャッターを押し続けます。
私も皆様に習い、静かに観察・撮影させていただきました。
鳥の方も安心しているのか、結構長い時間残っていてくれました。
「僕イケメン」のポーズ(違)
なぜかこのアングルが多かったです。
そういえば先日の「戦闘中」、狩野英孝の八面六臂の活躍は素晴らしかった。
ギリギリの時間にやっと姿を表す心憎い演出と、逃げずに色々なポーズを見せてくれた珍鳥に感謝感謝。気持ちよく帰路につくと、園道の樹にさっき頭上を通り過ぎたゴイサギが……↓
【4/21 東京港野鳥公園で撮影した生きもの】
アオサギ、アオジ、イソシギ、カイツブリ、カルガモ、カワウ、キジバト、キンクロハジロ、ゴイサギ、コガモ、コサギ、コムクドリ、シジュウカラ、スズガモ、ハクセキレイ、ハシビロガモ、ヒヨドリ、ヒドリガモ、ミヤマシトド、ムクドリ、ユリカモメ