何事であれ多面的である。様々な面をあわせ持っている。
障がい者雇用の会社は、障がい者の事を理解し、障がい者の事情を斟酌してくれているのは事実である。
しかし、同時にまた、障がい者雇用の会社は、障がい者をまるで人間扱いしていない。精神障がい者の癖に労働意欲を持っているのはもっけの幸いだ。こき使って搾れるだけ搾り取ってやろうと目論んでいるのも、また紛れもない事実である。
会社は障がい者の性質を、病気に起因する性格、情緒、行動の傾向、思考の方法を誤たずに把握している。さればこそ、その障がい者を使役する手段たるや、冷徹と言っも過言ではない過酷な労働条件を押し付けるのである。
一見その様には見えないのは、当事者間においてしか通用しない事が行われているからである。
というのは、会社は何よりも社員を精神的に負担を負わせる。相手が精神障がい者というまさにその理由から、社員を精神的に追い詰めるのである。