前回のブログで、エイジングケアに最も大切なこととひとつに

「コラーゲンの衰えを防ぐ」ことをあげましたが

誤解のないように言っておきますと

スキンケアに最も大切なことは「保湿」です。

さらに言うと、「バリア機能を正常に保つこと」です。


バリア機能が損なわれると、様々な肌トラブルへとつながります。

ですから「保湿」は最も大切な基礎です。


その点をふまえてのエイジングケアに大切なこととして

「コラーゲンの衰えを防ぐ」ことを提案します。


さて、今回はコラーゲンの衰えを防ぐためにお勧めの化粧品成分をご紹介します。



【ビタミンC誘導体】


ビタミンC誘導体は線維芽細胞のコラーゲン産生を促進します。

また、紫外線によるコラーゲンの分解を抑制します。


ビタミンCは強い抗酸化作用を持っているので

線維芽細胞やコラーゲンにダメージを与える活性酸素を消去してくれます。


ビタミンC誘導体には様々なタイプがあり、水溶性のものでは

アスコルビルリン酸Na、リン酸アスコルビルMg、

パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na(アプレシエ)などがあり、

油溶性のものでは、テトラヘキシルデカン酸アスコルビル、

ジパルミチン酸アスコルビルなどがあり、

ビタミンCそのものを誘導体化することで安定性や浸透性を高めています。



【レチノール】


レチノイン酸やレチノールはレチノイドと総称され、

表皮角化細胞の増殖を促進する作用、

ターンオーバーを促進する作用などがあり、

ニキビの治療にもよいのですが、

真皮のコラーゲンの産生を促進する作用があり、

また抗酸化作用も強いので、

ビタミンC誘導体と同様にエイジングケアにおすすめです。


レチノイン酸は刺激が強く、化粧品では使用できません。

レチノールは化粧品でもよく使用されますが、

安定化されたパルミチン酸レチノールの形が

最もよく使用されていると思います。


レチノールは光や熱に弱く、分解されて効果が失われていきますが、

パルミチン酸等でエステル化されたものは安定です。

レチノール(誘導体)を昼間使うとシミになると思われている方が多いようですが

どうやらこれは誤解のようです。


レチノールには抗酸化力があるので

紫外線でできた活性酸素を消去してくれます。



【アスタキサンチン】


アスタキサンチンはカロチノイドの一種で、

エビやカニ、鮭、イクラ、藻類などの赤橙色の色素で、

強い抗酸化作用があり、ビタミンEの100~1000倍とも言われています。


そのため、活性酸素除去、免疫賦活化、発がん抑制などの作用があり、

化粧品では、シワの改善、皮膚の弾力性改善、エラスチン異常沈着抑制、

コラーゲン線維の縮小化の抑制、コラーゲン分解酵素の抑制などの

作用があります。



【ヒドロキシプロリン】


ヒドロキシプロリンはコラーゲンに特有のアミノ酸で

コラーゲンなどの細胞外マトリックス成分中約10%を

占めると言われています。


ヒドロキシプロリンは線維芽細胞におけるコラーゲンの産生や

表皮細胞の増殖の促進など皮膚の老化防止に高い効果があります。



これらの成分がエイジングケア化粧品におすすめです。