私は零。
力あるものに対する反逆者である。
これより、非公認政治政党 漆黒の騎士団 CEO 不定期会見を行う。
まず、始めに、今回の東日本太平洋沖地震について、この地震において、沢山の命が失われた。
今、メディアで取り上げられている約三万人という数字は、人の命の数だ。
一人一人に未来への思いや夢、希望、あるいは野心、様々な思いを持ち、それぞれの人生、それぞれの物語を歩んでいたはずだ。
これだけの多くの死者、行方不明者の数字が出ると、我々は一人一人に人生があったことを、つい忘れがちになってしまう。
しかし、彼らは現に生きていた。
そして、それぞれの人生を戦い、道半ばでその歩みを絶たれてしまった。
まさに、無念の一言に尽きる事だろう。
我々は美辞麗句ではなく、衷心よりご冥福を祈り、そして、私個人として、深くお悔やみを申し上げたい。
今現在も被災し、日々の生活と戦い、日常を取り戻そうと懸命に活動している被災地の人々には、尊敬の念を抱かざるを得ない。
しかし、その一方で力あるものが略奪し、金融機関から多額の現金を奪う、というような行為を働く不貞な輩も多いと、現地の現在も被災している我々の仲間たちから数多く聞き及んでいる。
このような行為は、日本人として、いや、世界のどの宗教、倫理観と照らし合わせてみても尚、万死に値すると言わざるを得ない。
日本人ならば、非常時こそ毅然とし、紳士でいるべきだ。
ここは核戦争後の世界でもなく、現代の日本なのだ。
日本人ならば、己にルールを課し、それに基づき、倫理的に正しい行動を取るべきだ。
これは、何も被災地に限った事ではない。
ある政治家は、この地震を神の天罰に例え、「日本人は我欲を津波によって洗い流すべきだ」、「福島原発は田舎だから問題無い」等と発言した。
その後、発言を撤回したが、このような発言は撤回すれば済む類のものではない。
では、私はその政治家に聞きたい。
日本人の我欲とは一体何なのか。
そして、それを洗い流す為に、三万人の罪無き日本人のそれぞれの人生、それぞれの物語を奪う権利が、天になら存在するのだろうか。
そんなものはありはしない!
神であろうと、悪魔であろうと、人一人の命ですら奪う権利は誰にも無い!
まして、我欲を洗い流す為等、この地震で最も被害を受けた福島原発は、その当時、急激に増えた東京都の電気需要を賄う為に製作されたものだ。
それを、まるで何も関係の無い地域の事のように、田舎なら問題無いと彼は言い放った。
そして、安全な東京都を作る等と言っている。
そもそも、当初原発は東京都周辺に建設される予定があった。
しかし、安全面の観点から、東北地方や首都機能から離れた地域にその負担を押し付けたのだ。
東京都の安全は、言わば地方の犠牲の上に成り立っていると言える。
もし、彼に心があるならば、まず、その事について謝罪すべきであっただろう。
次に、インターネット上、特にツイッター等でさまざまな情報が飛び交っているが、放射性ヨウ素を短期に成人が飲用する事は、何の問題も無い。
放射性ヨウ素は、半減期が非常に短く、出す放射線の質も極めて有害なものではなく、長期的に飲用し、体内に蓄積しない限り、健康への被害はほとんどの成人では起こらないと言える。
甲状腺や免疫機能に重大な疾患を持っている者に関しては、例外である。
この状況において、乳幼児、次に甲状腺が発達途上である子供を有していない家庭において、飲料水を買い溜めし、備蓄することは悪である。
これからの日本を支えていくのは、まさに彼らなのだ。
どうか紳士的に、そういった家庭に汚染の無い飲み水を、それぞれが分け与え、そして、必要の無いものは、どうか備蓄を避けていただきたい。
繰り返しになるが、規定値内の放射性ヨウ素は半減期が数日と非常に短く、そして、不安定な物質である。
従って、体内に取り込んだとしても、内部被爆期間は非常に短期間に済む。
無論、平時であれば、このようなリスクを誰一人として背負って欲しくは無いが、我々以上に水を必要としている者達がいることを理解し、消費活動をしていただきたい。
日本人として、恥ずかしくない消費行動を全国民にお願いする。
次に、風評被害がある原発周辺の安全と言われているはずの農作物に関してだが、放射性物質が確認され、国内の基準値をオーバーしているものに関しては、市場に出回らないよう、各市場で管理されている。
仮に、国内基準をオーバーしていないもので、万が一市場に出回っているものがあったとしても、放射性物質はあくまで物質であり、表面に付着しているにすぎない。
厳重に洗い、調理すれば、問題無く食す事が出来る。
放射性物質と放射線を混同し、解釈しているものが多い現状を踏まえ、放射性物質と放射線の説明を此処で簡単にさせていただく。
放射性物質とは、放射線を出す物質の事であり、普段使用している民間の製品でも、様々な放射性物質が使用されている。
放射性物質の最大の問題は、その物質が壊れていく過程において出す線、つまり、放射線にある。
レントゲン撮影をする場合、レントゲニウムが出す線を利用して撮影しているのであって、レントゲニウムそのものが体内を通過するわけではない。
つまり、放射性物質を洗い流す、あるいは、なんらかの形で体内に入れないよう努めれば、体内への摂取は防ぐ事が可能であり、しかも、水道水、及び市場に出回っている食品に関しては、成人の摂取に関してWHO世界保健機構の基準に即したものである。
故に、狼狽し、買い控えや買い放し等の行為は、現に慎んでいただきたい。
食品を扱う業者が、これらの地域の食品を仕入れないという行為を行う事は、責任転嫁である。
もし、真に食の安全を追求するのであれば、何処の地域から来たにせよ、その食品を提供する企業や店舗が責任を持って、全ての食品に対し、経済的に行える範囲の検査を行うべきだ。
生産者にその負担や責任を押し付け、被災周辺地域で二次被災というような物不足に陥っている国民に対し、追い討ちをかけるべきではない。
自らが、とってもいい、と思えるリスクの範囲内で、全ての日本人が最善を尽くすべきである。
最後に、計画停電地域での生活をしている国民に、発電の原理について伝えたい。
今、パソコンを使用している電力は、たった今、作られている電力である。
つまり、その地域で最も電気需要が高い時間帯において、国民一人一人が最低限の電力しか使用しないのであれば、計画停電の実施は最小限に食い止める事が出来る。
計画停電地域に住んでいる国民には、その地域の最も電力量が必要とされる時間帯を問い合わせるか、調べていただきたい。
そして、電力を使用する機器をその時間帯を避け、使用していただきたい。
今回、表現の自由のことを離れ、このようなコメントを出す背景には、我々の同志数名が今回の地震で被災し、今だ何名かとは連絡が取れない状態にある。
私は、彼らの無事を心から願っている。
そして、今回の地震からも、必ず日本は復興する。
恐らく、亡くなられた方々も、それを望んでいる筈だから。