昨日は雲取賞のアマンテビアンコより、浅倉樹良の可能性に賭けて、大井競馬場に行くのをやめて伊勢崎オートをパソコン観戦した。デビュー３節目で賞典参加となり、初めて臨む準決。相手が一段と強化される中でどれだけ自分のレースができるか…なんて少しだけ不安になってしまったが、そんな外野の雑音はどこへやら、上々のスタートから一気に逃げて悠々と決勝切符をゲットしてしまった。さすが樹良！

スーパールーキーへの追い風、というか持ち合わせている運なのだろう。準決４レースでは、加賀谷、有吉、そして早川といった重ハンの格上選手が次々と敗退していき、優勝戦はまさかまさかの“普通に走れば10連勝初Ｖ当確”のメンバー構成になった。となれば、現地に行くしかない。ワタシにも追い風が吹いて、本日予定していた案件が先方の都合で明日にスライドし、公休調整の絶好日となったのだ。いざ、伊勢崎へ！

今回は金欠による貧乏旅行ということで、本庄駅からの往復無料バス。ワタシにとってはこれがホント便利で、電車が１時間、バスが35分の２時間足らず、往復たった2300円で一日楽しめるのだから格安だ。

14時前に到着したので、まずは腹ごしらえに焼きそばとレモンサワー。まるで優勝戦のような豪華な敗者の10Ｒで車券を当てて、あとはのんびり樹良の優勝戦を待つだけだった。真っ昼間は無風の快晴で日差しがまぶしかったが、夕方になると雲が出てきて少しずつ冷え込んでいく。16時41分、ついにその時を迎えた。

ワタシはデビュー戦と同じ位置でタオルを掲げて全力応援。間近で見る樹良は明らかに緊張しているようで、ドキドキ感が伝わってきた。課題のスタートはうまく出たように見えたが、近すぎるので全体像が見えず、１周回ってきてようやくホッとした。さすがにいつもより後続の追い上げが激しかったが、近づかれても抜かれるイメージはなく、セーフティーリードを保ったまま６周回を駆け抜けていった。

10連勝！初Ｖ！史上最速デビュー22日目の偉業だった。ウィニングランでは、応援してくれた場内のすべての人に応えるようなノロノロ運転でソフトな笑顔を振りまいていった。ワタシもタオルを掲げながら声を張り上げた。「樹良おめでとう！」

次は26日からの伊勢崎で、13連勝と２節連続Ｖに挑戦だ。

さて、ＰＯＧ。

雲取賞のアマンテビアンコは、いろいろあったが「まあ、よかった」という２着だった。スタートで躓き、あわや落馬というシーンから二の脚で先行勢に取りいた。勝負どころの３角から２、３番手のイーグルノワールとサントノーレが併せてブルーサンに迫っていく中で、一気に４、５馬身離されて万事休すと思ったが、直線でその２頭の内に進路を取るとグイグイ伸びて２頭を交わし、最後はブルーサンに２馬身差まで迫ったところがゴールだった。

躓かなければ勝てたのかは分からないが、しまいの脚を見る限り、地方の白い砂には適性を示したといえるだろう。距離についても、上位４頭で最後まで前脚がしっかり前に出て強く掻き込んでいたのはこの馬だけで、さらに延びても十分対応できそうだった。課題はやはりコーナリングか。大箱の東京マイルから小回り大井に替わった影響がモロに出た感じで、これはキャリアを積みつつ、普段の調教で工夫してもらうしかないだろう。

そんなわけで、若駒らしく長所も短所も露呈しながら、最低限の２着で羽田盃優先出走権を手にできたので「まあ、よかった」である。重賞でありながら２着賞金がわずか700万だったのには呆然としたが、ここはお金より切符。２か月後の羽田盃ではさらに進化した姿で１冠をつかみ取り、「白毛の怪物」を全国にアピールしてほしい。

樹良10連勝初Ｖ&アマンテ