連日の夜の絶叫だった。29日に始まった川口ナイトレース。伊勢崎シルクを体調不良で途中離脱し、飯塚ミッドも本調子になかった瑞季が、初日から試走で好タイムを出しまくり、①④着で一昨日の準決勝に駒を進めると、スタート自滅の黒川を尻目にこの難関をまさかの１着通過してしまった。

「やった～、優出だ～！」

昨日の決勝は、外から川口無双の金子大輔に若井支部長と配されての５番車。さすがに金子が相手ではＳ力の差で苦戦は逃れられないだろうとみていたが、互角のスタートで金子の前で１コーナーに入ると、そこからは25試走の威力を発揮し、次々とパスしていく。

「瑞季、いいぞ～！差せ、差せ！」

前にはあと２台。だが、２番手の山際を交わすのに時間を要し、これが痛かった。最後は逃げ込みを図る阿部にグイグイ迫ったが、わずかに届かず２着に終わった。

「あぁ～、惜しい～、悔しい～！」

「でも、よく頑張った！」

「いいレースだった！」

しばらくして、電話で瑞季の声を聞いた。

レースで敗れた悔しさはあっても、声が明るいのが何よりで、お互いにそれが一番の収穫だった。そして、もう一つ収穫があった。

慌てて買った車券は、瑞季の１、２着からの２車単総流し。オッズなど気にしていなかったので、配当を見てビックリ！１万6950円。信じるものが救われた、いい瞬間だった。

さて、ＰＯＧ。

週末の出走馬が決まり、スターリングアップが池添とのコンビでデビューを迎える日曜京都５Ｒは17頭立てになった。

芝の新馬戦は今週で最後とあって、どれだけの馬が投票してくるか心配だったが、まずは出走枠に入れてホッとした。ただ、芝マイルという条件だけに血統馬が多く、グランスカーレット(ダイワスカーレット最後の産駒で初の牡馬)、シュガークン(キタサンブラックの半弟)、アスクストライク(ストレイトガールの弟)、リルト(バウンスシャッセの子)など、血統背景だけなら重賞級のメンバーが顔を揃えた。もちろん、そんなお坊っちゃま&お嬢さまに囲まれても、グンを抜く世界的良血と呼べるのがスターリングアップ。ゲート合格から待って、待って、ここまで入念に調整されてきただけに、初戦が大事になる。ＰＯＧ的にもここがタイムリミットだけに、クラシックに出したくなるような可能性ある走りを期待したい。

スターリングアップのデビューによって唯一の未出走組となるフォティーゾが、昨日ようやく帰厩した。ここからデビューに向けて調整となると、春はまずはデビューすることと、あわよくば１勝してくれることが目標になる。まだまだ長い目で見守りたい。

最後に、情報がもう１つ。ダノンエアズロックがキングとのコンビで３月３日の弥生賞に向かうことが決まった。大方の予想通りではあるが正式に決まるとこちらも身が引き締まる。ひな祭りに女性騎手というのもピッタリで、さらに進化を遂げての強い競馬で、皐月賞大本命を印象付けてもらおう。

瑞季&スターリングアップ