昔、ある不登校の
お子さんとそのお母さん、
そしておばあさまのカウンセリングの最中に、
私の娘から電話がかかってきました。
あなたなら、
仕事中に娘から電話がかかってきたら、
どう対応しますか?
おそらくほとんどの方は、
「今、ママは仕事中だから、
かけてきたらダメでしょう。」
と叱ることでしょう。
実は、私はその場で電話を受け、
カウンセリングにお越しいただいた
3名の方には、
「すみません。少々お待ちいただけますか。」
とお断りを入れました。
娘は電話口で話し始めました。
「あのね。あれあれで、これがこうなの。」
私
「うん、そうか。そうなのね。なるほど。」
娘
「それでね。これがこうなって、こうなの。」
私
「うん、うん。そうなるんだね。」
娘
「だから父ちゃん、なんとかして。」
私
「よしわかった。なんとかする。
でね、
今、父ちゃんはお客さんといて、お仕事中なのね。
お仕事が◯時に終わるから、
終わったらすぐ、父ちゃんから電話して、
電話をかけてすぐにやってあげる。
それまで待っててくれる?」
娘
「うん、わかった。」
これで電話が切れました。
この対応を見た
お母さんとおばあさまは、
自分たちの今までのやり方との
あまりの違いに
「驚いた。」
とおっしゃいました。
これがホンモノ共感の対応で、
「怒ったり、つっけんどんに
言い聞かせなくても、
ちゃんと子供は
いうことを聞いてくれるんだ。」
というのを初めて知ったそうです。
その後の
お子さんの目覚ましい回復は、
いうまでもありません。
あなたは仕事中に娘から、
緊急でもなく、
重要でもないことで
電話がかかってきたら、
どう対応しますか?
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photo by よしだひろふみ