◆昭和30年頃のレコード事情

■当時の用語解説
LP 長時間レコード 直径30センチ、33回転
MP 25センチ 33回転 LPよりも溝の刻み方をあらくして歪みを防ぐ
EP 45回転レコードの溝の刻み方の改良版 1952年
45 直径17センチ 45回転 中央の穴が大きい
VG 溝の間隔を 低音は広く高音は狭くして録音時間を延長。
SP 普通のレコード。LPと区別するための名称

Hi-Fi High Fidelity 高忠実度
ffrr ロンドンレコードの録音特性
FDS キャピトルレコードの高忠実度録音の名称
Hi-Fiプラス コロムビアの優れた演奏+優れた録音の名称
RIAA アメリカレコード産業協会 録音特性の統一化を図る。
レコードクリーナー
LPシャワー

■ラジオのアナウンスが変わった
・長時間盤でおかけします。
 ↓
・これはSPレコードなのでお聞き苦しいかもしれません。
※長時間盤(LP)が一般的になりつつある。

■LPレコードの再生装置
・ラジオのPHONO端子にレコードプレイヤーをつなぐ。
・卓上型
・コンソール型
・スピーカー独立キャビネット


◆昭和35年頃のレコード事情
ステレオレコードの時代へ
 立体=ステレオ

クック バイノーラルレコード 左右で溝を1本ずつ。 両頭ピックアップで再生
サグデン 立体レコード V-L方式
45/45方式 ※これが標準に。

MSD方式 和信号に差信号をFM変調したものを加えて録音。 ※後のFMステレオ放送や4チャンネルで一部採用されている。
SD録音 和信号と差信号で構成 L+R、L-R V-L方式で採用

■ステレオレコードの再生装置
モノラルからステレオへの改良
●第1段階
ピックアップをステレオ用に交換。予算の関係でクリスタル型。
左チャンネルは従来通りラジオのPHONO端子。
右チャンネルはアンプとスピーカーを追加。
●第2段階
ラジオのスピーカーを外付けにする。その際右チャンネルと同じスピーカーにする。
●第3段階
ラジオをアンプに交換。その際右チャンネルと同じアンプにする。
●第4段階
カートリッジをマグネチック型に交換。

■既存のステレオ再生装置
アンサンブル型再生装置
1)プレーヤー、アンプ、左右のスピーカーが1つのキャビネットに入り、足のついたフロア型の再生装置。
2)左はプレーヤー、アンプ、スピーカー一体型、右側は同じデザインでスピーカーのみ。
3)ポータブル電蓄の左右にスピーカーが埋め込まれている。
4)モノラル時代のフロア型の形態に、左右のスピーカーを接続した形。

■立体放送
NHKの第1と第2で2台の受信機が必要な番組、立体音楽堂を放送。

■将来
・レコード界は立体ブーム。
・流行は値下げを招く
・FM放送が多重放送で立体化する。
・ステレオは2チャンネルで十分か。

◆レコードの歴史
・蝋管レコード
・平円盤(旧吹込み) 回転数は各社でまちまち
・平円盤(電気吹込み)78回転と80回転に統一。 大きさは25センチと30センチ
・長時間レコード
 33回転レコード
 45回転の17センチレコード
 可変溝レコード 溝の送り速度を可変にした長時間化
 EPレコード 45回転レコードを可変溝にしたもの。