「海岸通り」という歌が好きで、よく聴いていた。

‘あなたが船を選んだのは 私への思いやりだったのでしょうか’で

始まる曲だ。

せつないメロディの名曲である。


僕はこれを地元で漁師になった人の歌だと思っていた。

彼女のために、地元に就職したのだと。

そしてそういう情景を浮かべながら感動していた。



小樽からフェリーに乗ったとき、

これから北海道を離れる寂しさから、

せつないメロディのこの曲をつい口ずさんでいた。


‘あ~なたが船を選んだのは~♪’

小樽の灯台がだんだん遠ざかっていく。


‘私への~思いやりだったのでしょか~♪’

ゆっくりゆっくり北海道をあとにする。


????!!!!

そうだったのか!


情けないことにそこで気づいた。


別れの場面。

飛行機でも電車でも車でもなく、

もちろん地元に就職したのでもなく、

彼がなぜ船を選んだのか。


別れる運命のふたり。

最後まで姿が見え、ゆっくりと遠ざかっていく。


だから船だったのだ。


長い間、‘あなたを乗せた船が小さくなっていく’という歌詞を

遠洋漁業なのか?と思っていた。



「海岸通り」

名曲である。