私はもともとマッサージを受けるのが大好きで、独身時代から旅行に行けば、楽しみの一つが「宿泊先でのマッサージ」でした。
今でこそ街中にはたくさんのリラクゼーション店がありますが、当時はまだマッサージを受けることは「特別感」があったんですよね
「人の手だけでこんなに身体がラクになって気持ちいいなんて。一体どんなふうにやってるんだろう??」
うつ伏せになって施術を受けていながら、いつもセラピストの方の手技の方に興味津々で、こっそり後ろを見たりしてチェックしてました!笑
身体の小さい女性や年配の方でもその2つの手だけで、驚くほどの気持ちいい圧をかけて相手を癒し、こんなに至福の時間を提供できるなんて。
マッサージを受けるたびにその感動と好奇心は大きくなっていきました。
そしてそんな興味という布石があった上で、私が実際にセラピストとしてデビューしたのはそこから何年も経ったあとの2013年。
ちょうどその2年前の2011年の3月11日、あの東日本大震災。私にとってはこの出来事がセラピストになることを決意したきっかけになりました。
当時の私は自宅から車で15分程度の個人事務所で事務のパートをしていました。
あの日。これまで経験したことのないような大きな揺れと、余震。停電。すぐには帰宅することも出来ず。
ようやく家に帰れたのは地震発生から約2時間半後。その時、子どもたちはまだ小4と小2。
私の代わりに隣のママが学校にお迎えに行ってくれて、私が帰宅した途端に2人は駆け寄ってきてボロボロと涙を流し、「怖かった」と抱きついてきました。胸が締め付けられるようでした。
あのとき決めたんです。
「子供たちのために自宅の近くで働こう」って。
たまたま自宅の近くにあったペットショップがなくなって、そこに出来たのが大手リラクゼーションのお店!
自宅から徒歩5分という近さ!もうこれは運命だと思いました。
毎日のようにそのお店の前を通るたび、若い頃からあったマッサージの世界への興味が再燃していき、震災によって大きく背中を押されて「ここでセラピストとして働こう!!」と思ったんです。41歳の時でした。
当時地震に怯えて号泣した娘たちも今はもう成人して社会人になりましたが、あの時セラピストになって毎日夢中でがむしゃらにお仕事が出来たから今の私があると思っています。
自分が夢中になれるお仕事に出会えるってなにより幸せ。
そして巡り巡ってそんなお仕事に出会うきっかけがあれば、そこから一気に人生は変わっていく。
あなたにとって夢中になれるものはありますか?
お仕事に夢中になれる環境を自分でつくっていきませんか?