今日は、曇り空だった。



いつものように、誰もいない教室で


一人で教科書を開いて、勉強していた。



何の目的もない。


ただ苦しみを忘れる為に必死になっていただけなのかも。








______フラッシュバック







今でもよみがえるんだ。



母が死んでいたあの瞬間。


見た瞬間。




 "  もう居ない  " という瞬間。





世界が汚く見えた。




周りにいる警察の男たちが、



正義の仮面をかぶった偽善者にまで見えた。






「 嘘 だ。    嘘だ。 嘘    嘘だ嘘だ嘘だ    ウソ」



そう繰り返して、悲しくなった。




君だったどうするんだろう。


志音だったら、きっと泣かないんだろうな。って思ってみた。





きっと 志音も   理解されたくない  と




私の  すべて なんて 理解したくないと思う



近づきすぎたら、



全部。全部。    壊れてしまうよ







______フラッシュバック






 

   私の  記憶   フラッシュバック



   君の  残像も   インストール



近づきすぎないように、頑張ってみる。



視線が絡み合ったら、反らせばいい。



志音と私




出席順に並んだ時は、隣同士になる。



隣にいるなんて  もう  頭ん中   破壊されそう。




背中を見つめて   大きな身体のラインが  



純潔の白いシャツに    うっすら透けて 見えてる




その背中に抱きついたら、私が苦しいかな。




君が苦しいかな。 締め付けて 締め付けて 締め付けて



もう私以外の 誰のものでも なくなる くらい



好きになれるかも。




体中で、君を感じれたら、君の吐息が子守唄。





そしたら、一日中抱きしめ合って、



心も繋げて 幸せも繋げて   駆け回る




曇りの空でも  晴れわたる空も  大好きになる。




教室の片隅は、いつも雨。



私の存在、曇らせて。  泣きたくなったら



教室中、大洪水。



今日は、少し曇り気味。雨もなく 気配が消えて。





身体が凍りついた。




ここ一週間、ろくに寝ていない。




目がさえて、何かにとらわれてるみたいに。



いつか「私」の心も盗まれてしまうくらい、



変な  感情 に襲われてた。




食欲もない。



氷のような感情は食欲も奪った。



自分の心さえ食べてしまえばよかった。



志音にこのまま、私の心を食べられてしまえば、








私に、   罪     は ないのに







志音、私なんかが好きでごめんね。



でも、好きな自分が愛おしいの。



まだ    生きてられるの。  




君に生かされてるの。