1月に92歳で亡くなった「第三の新人」を代表する作家、安岡章太郎さんの長女、治子さん(57)はロシア文学とロシア宗教思想をテーマに研究するロシア文学者。その後、チェーホフの芝居を見たり、ドストエフスキーの小説を読んだりと、ロシア文学に興味を持った。 芥川賞候補にもなった章太郎さんの小説『宿題』は、夏休みの宿題をやっていない罪悪感から学校をさぼってしまう主人公の心の葛藤を描いた傑作。間接的ですが、父のソ連旅行がロシア文学を選ぶきっかけになりました」。小説というフィクションの形を取っているが、章太郎さん自身の小学生時代の実話が基になっている
。 「チェーホフの別荘を訪れたときの手紙にはバラの花弁が入っていた。大学院に進み、大雪の日でも休まず大学に出掛ける治子さんに、章太郎さんは「おRMTまえは本当に学校ばっかり行ってる女だな」とあきれていた。治子さんが小学2年生だった昭和38年、章太郎さんはソ連作家同盟の招待でソ連(当時)各地を1カ月巡り、旅先から治子さんに手紙を出した。手紙を通じ、世の中にはソ連という国があり、チェーホフという作家がいることを知った
学校を休みがちで劣等生だった章太郎さんと違い、治子さんは真面目な優等生
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