裁判員裁判ではこれまで以上に裁判員にわかりやすく意見を伝える必要があるとのことで、さまざまな研修が行われている。
しかし、ちょっと研修をやっただけで、本番でうまいこといくはずがない。
ということで、常日頃から自分の意見をわかりやすく、共感してもらえるように話すという訓練を積み続けることが必要である。
裁判員裁判に限らず、裁判官裁判においても様々なことを意識して弁論することは最良のトレーニングになることは間違いない。
しかし、裁判のときだけ意識していただけでは、うまいこといくはずがない。
裁判以外の場面においても普段から意識する必要がある。
弁護士に限ったことではないが、ちょっとした挨拶、スピーチをする機会は多々ある。
そして、他人のスピーチをじっくり聞いていると、ほとんどの人が「えーっと、、、」「あー」「うー」など、聞く側にとって邪魔になる音を発していることにすぐに気づく。
自分がちょっとしたスピーチをする際に、余計な発声をしないということだけ気をつけるのでも、これを繰り返していればかなり変わると思う。
「スピーチであっても、余計な音は出すな」
さらに、法廷での弁論に限らずスピーチだって何だって人に聞かせなければならない。
話をする際に、必ずどこかに話のオチを作り、そこに向けて話を盛り上げるということを意識することもとても重要だと思う。
「初頭効果」「新近効果」などと言われるけれども、それは言い換えればどれだけ印象に残るような話をするかということだと思う。
「スピーチであっても、話にオチを作れ」
「オチに向かって盛り上げろ」
また、スピーチの際にありがちなのが、内輪ネタに走ること、さらに悪いのが、内輪ネタに対して話し手が笑って盛り上がってしまって話すこと。こうなると聞く側は引いてしまう。常に聞き手にどのように聞こえるかを意識して話すことが重要だということだと思う。
「スピーチであっても、聞き手を意識せよ」
「内輪ネタは禁止、話し手が笑うのは最低」
ちょっとしたスピーチの場面で常にこんなことを意識できれば、弁論能力はすごくあがるような気がする。
そして、その究極は、日常会話もスピーチも法廷の弁論も同じように話すようになるということ。
日常会話から常に「余計な音は出さず」「オチを作り」「聞き手を意識する」
ここまでいくと究極。
この話は、先日とあるパーティで延々と繰り広げられる様々な人たちのスピーチを聞きながら、大御所弁護士から教えてもらった内容でした。
大御所曰く、酒なんか飲んでる暇はない!日々鍛錬!だそうです。。