胆泥症について。 | くぅみど徒然日記

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食事療法&食養調理インストラクター師範・ペット食育協会准指導士
アロマフランス・アニマルクレイテラピスト・犬の管理栄養士マスター 他
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日々精進している中から発信しています。
アメンバー申請・個人的なアドバイスは原則致しておりません。

こんにちは。

私の過去のブログを確認してみたら、胆嚢や肝臓については以前にも書いていました。笑

 

 

 

 

 

 

 

これらを読んで頂けば、胆泥症になるリスクやどうしたら良いかと言うことが理解できると思います。

実は、、

胃から十二指腸にかけては色々な臓器が消化酵素を出していて連携作業をしている場所です。

ここの不具合はとても多いです。

 

胃である程度消化された食べ物は十二指腸に行きます。

そして胃の出口付近から胆嚢や膵臓と連結しています。

肝臓で作られた胆汁が溜められているのが胆嚢。胆汁は食物の脂肪分吸収に必要です。

胆汁に含まれる胆汁酸が脂質の塊を乳化させます。その上で膵臓から排出される膵液に含まれるリパーゼによりさらに細かい粒子状になるのです。

胆汁が十二指腸に注ぐための管がありますが、十二指腸に届く直前に分岐していて、膵臓に連結しています。

胃から十二指腸に出たところで、、胆汁や膵臓からの消化酵素が排出されて、さらに消化が進むわけです。それと同時に胃では強酸性ですが、そのままだと消化管を自ら傷つけてしまう。

なので、十二指腸では、胃から送られてきた強酸性の内容物をアルカリ性の分泌液で中和して粘膜を保護しています。

それらの作業も、、全て連携作業。。

ワンちゃんが自分の意思で動かしているのではなく、脳が生きる為に各臓器に指令を出しているのです。考えただけでも、、複雑な作業をしているので、病気になりやすい箇所だと思いませんか?

 

幸い、、くぅみどともにこのあたりの疾患の疑いになったことは一度もありません。

がしかし、、周りの方は胆泥とか、、膵炎とか、、また、胃酸分泌過多により、腸が焼けてしまうIBD疾患などの話はよく聞きます。

 

胆泥症と言う診断。

西洋医学的には胆泥症の治療はひとつなのかもしれません。でも私の学んでいる食事療法・自然療法では、まずは原因を探っていきます。

 

いちばん多いのが。。食べすぎ。。

食べすぎにより胆汁の濃度が上ってしまい、ドロドロになっている。排泄能力を超えて産生されている状態です。これは、排泄能力を超えているだけですから、食べる量を減らせばよいわけです。

 

次に多いのが脱水。

水を飲まない子とか、ストレスなどによって飲んでも飲んでも貯められない子。

この場合も胆汁はドロドロになり、排泄できなくなります。

とにかくこまめに水分を摂らせるとともに、ストレス原因を取り除くことが大切です。

 

腸の動きが悪い時にも胆泥症になります。

胆汁は小腸に排出されますが、その腸の動きが悪ければ、、当然注いだ先が動かない訳ですから、注げなくなります。。

車の渋滞を考えて下さればわかりますが、、サービスエリアから車が本選に戻っていく。。

本線が渋滞してしまえば、サービスエリアから車を出したくても、、車の列ができて動けません。それと同じです。つまり、、便秘である場合は胆泥症になるリスクが高まります。

便秘を治すことが大切。

また、腸の動きが悪い理由の一つに、消化器官の連携作業の不具合もあります。

ゲップが出るとかガスがたまっているなどの症状として連携作業の不具合は確認できます。

 

膵臓が良くない場合にも、当然胆汁のうっ滞が起こります。

膵臓からの膵管と胆嚢からの胆管は、合流してから小腸に注いでいます。

その膵管からの流れが悪ければ、やはり胆汁はうっ滞してしまうのです。

 

またこれらの連携作業は絶妙なものであり、支配しているのは、、脳ですから、、心や脳に問題があれば連携作業はうまく行きません。

 

以上の理由を書きだしたところで、、

先ずすぐにできることがありますよね。

 

食べすぎに対しては節食する。

脱水に対しては水を飲む。

便秘だったら治す。

 

これらをしていけばもし膵臓に問題があっても、、膵臓にも良い事なので改善される筈です。

そしてここまでやっても良くならない場合には、、心や脳の問題が考えられます。

連携作業を統合しているのは脳。。ですから。。

そして心としては、、神経質な子とか怖がりな子については、、リスクがあります。

 

もし、、脳に問題があって連携作業がうまくできなかったとしたら。。

西洋医学的な外科手術は適応外です。。お分かりになりますか?

麻酔は脳にかなりのダメージを与えますので、健康な脳の子でもリスクがあります。

なのに、、脳機能に問題がある子が麻酔をかけたら。。想像できますよね?

 

森先生から伺った症例のひとつに。。15歳のワンちゃん。。できものができて、切除手術を勧められているというご相談があったそうです。ずっと前に診察しただけの子で、その相談も診察なしの相談でした。先生的には診ていないけど、年齢からいってもリスクがあるから手術はしない方が良いとアドバイスしたそうです。

なのに。。その方は切除手術をされ、、3日後に亡くなったそうです。

その後、、飼い主さんは猛省し、、悔やまれたそうです。。

 

是非そんな悲しい思いをされませんように。。

正しい判断とケアが出来ますようにと願っています。