こんにちは。
FBの友人のひとりがUPした記事をみて初めて知ったフード。
P〇〇〇〇〇〇〇 F〇〇〇〇
自分のワンちゃんの名前入りの手作り食です。
名前入のパッケージは、飼い主様の心をくすぐります。
メチャ可愛い。素敵~~。
しかも、最近メディアにも取り上げられたらしく人気急上昇中らしい
すでに30万食突破とうたわれています。
どんなフードなのかと思ってHPにアクセスしてみました。
さて。せっかくなので「無料でフード診断をする」にチャレンジ
くぅ。の為の食事内容はどんなだろう
「フード診断スタート」
質問はパッケージに印刷される愛犬のお名前から始まります。
「愛犬のお名前は」
「くぅ」
「くぅちゃんの犬種は」
「ミニチュアシュナウザー」
「くぅちゃんの性別は」
「くぅちゃんは避妊済み」
「くぅちゃんの御誕生日は」
「くぅちゃんの体重は」
「くぅちゃんの体型は」
痩せ・やや痩せ・普通・やや肥満・肥満 から選択
「くぅちゃんの行動量は」
活発でない・活発・とても活発 から選択
「くぅちゃんはアレルギーがある」
ない・わからない・ある から選択
「くぅちゃんは健康上のお悩みがある」
ない・ある
備考欄に☑項目
偏食・食べむら
アレルギー
肥満
痩身
関節
涙やけ
皮膚
歯
便秘
下痢
嘔吐
持病・疾患
その他
くぅの場合は体型が痩せ型選択し、くぅちゃんの行動量はという質問に対しては、3つの答えのところに実はワンちゃんの絵が描いてあり、活発でないというところがお昼寝している絵。活発というところは、座ってしっぽが立っていてこっちを見ている絵。とても活発というころはフリスビーをしている絵。
くぅの場合は自ら活発に動く子ではないから、活発でないを選択しました。
アレルギーに関しては「ない」を選択し、健康上のお悩みについては「皮膚」と「痩身」を選択。
そして、くぅの食事は、
牛肉、かぼちゃ、卵、白米、にんじん、小松菜、フィッシュオイル、亜麻仁オイル、すりごま、ミネラル類(カルシウム、リン、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、鉄、亜鉛、銅、ヨウ素、セレン、コリン)、ビタミン類(B1、B2、B12、C、D、E、葉酸、パントテン酸)
となりました。
内容的には、牛肉は赤身という言葉もないのでかなりの脂でしょう。
かぼちゃが堂々の2番目に記載。つまり牛肉の次に多いということ。かぼちゃなどのイモ類は炭水化物。くぅには殆ど与えていないものです。
白米が4番目に。かぼちゃで炭水化物は摂取できているのに、プラス白米。。
にんじん、小松菜はいいでしょう。
しかし、次に連続して出てくるオイル二種。
一つフィッシュオイルについては、キノコ類が入っていないので、ビタミンD摂取と位置付ければありえなくもありませんが。亜麻仁オイルは、、、要らないでしょうし。
すりごまがここで登場~~。(笑)
確かに人間の食事的には自然食のイメージ。でも種子類は脂質が多い。
フィッシュオイル亜麻仁オイルと、、あるのに、その上。。。
ミネラル・ビタミン類はまとめて書いてあるから、サプリでしょう。。。
せっかくのその子ナイズのオリジナルフード。。お名前まで入っているのに、そして、
人間が食べられる食材を組み立ててその調理方法にまでこだわり調理後即冷凍というごはんなのに。ミネラル・ビタミン類がサプリとは。。かなり残念です。
さて。次に検証したのが、質問項目の解答を変えた時にどんな内容に変化するのかです。
しかし、驚きました。全く変わらないのです。
健康上のお悩みの解答で、最初は「皮膚」と「痩身」を選択しました。
次に、「痩身」を外して「皮膚」のみにしてみました。 レシピ変わらず。
「行動量は」という質問の選択肢なのですが、「活発でない」を選択すると、最終画面の時に、「運動不足」という表示が出てきてしまいます。くぅの場合は、自ら激しく動くという子ではないけど、しっかりお散歩もするし、アジリティでも走ります。
ですので、「活発」を選択してみました。 レシピ変わらず。
「涙ヤケ」を追加で選択 レシピ変わらず。
「便秘」を追加で選択 レシピ変わらず。
「下痢」を追加で選択 レシピ変わらず。
健康上のお悩みをどんどん追加してみたけれど、レシピは一切変わりませんでした。
ついには。。犬種を変更
「ミニチュアシュナウザー改め。。トイプードル」を選択 レシピ変わらず。
「避妊」についても、「はい」から「いいえ」に変更。 レシピ変わらず。
すると、HPの中にこんな文章を発見しました。
〇〇は総合栄養食のため、疾患ごとに栄養素のカスタマイズは行っておりません。
ご入力いただいたお悩みの内容は、ご契約中のサポートや食事量の提案、今後の商品開発に活用致します。
つまり、健康上のお悩みについては、レシピに反映されていないということです。
ワンちゃんごとのお悩みに
寄り添ったごはんへリニューアルしました。
あなたの愛犬の5年後、10年後の毎日を
より良いものにするために。
心を込めて作った新しいP〇〇〇〇〇〇〇 F〇〇〇Sを、
ぜひお試しください。
と書いてあるからです。
お悩みに寄り添ったごはんの筈なのに。。。
飼い主の方が、フードから手作りにするのってどんな理由があるかと考えた時、
健康面で何かしらの不安があるときだと思う私です。
ドライフードをはじめとする市販品のフードで全く不安も心配もない健康なワンちゃんだったとしたら、あえて手作り食にする方は殆どいらっしゃらないと思っています。
なので、手作り食にするときには、何か気になる症状や健康上の心配があるときだと。
その部分を治していくような食事であるべきだと、、、私は考えていますし、
実際正しい食事に調整していくと、驚くほど良くなっていくのです。
そして。。
世界に95名しかいない米国獣医栄養学専門医が開発した、
AAFCO栄養基準を満たしたレシピをお届けします。
という世界レベルの品質的な、、文言。。
私が勉強した食事療法の中では、当然避妊しているか否かで、代謝が違ってきます。
つまり、当然食事内容は変わります。
皮膚&痩身がお悩みで、そこから痩身を外したら、炭水化物を減らします。
涙ヤケの原因はまずは脂質摂取過多を疑いますので、それがあるか否かで脂質が変わってくる筈。
便秘気味の子には、食物繊維を多くするべきですし、水分を多く摂らせることも大切。
リモネンなどの成分を摂らせるために、柑橘類を入れるでしょう。
下痢の子には、繊維を控えるとともに大腸ケアの食材を使うべきです。
犬種については、トイプードルは外来種の純血種。日本に於いては湿気る傾向。
シュナウザーは反対に乾燥体質。当然食事のレシピも変えるべきでしょう。
という本当に残念な結果でした。
でも、私はこのフードに限らず、どんな立派な獣医士が監修しようと、
どんなに凄い栄養士さんが監修しようと、このレベルであると思っています。
何故なら、以前からも申し上げておりますが、
どちらもワンちゃんの生理学に基づいたものではないからです。
食事の意味は、心の健康と体の健康の2つです
心に関してはワンちゃんの心と飼い主さんの心の2つの要因があると思います
犬の生理学を学んでいない方の食事は、「心の健康」を重視しています。
というか、体を学んでいないから体の健康には即していないからです。
勿論心の健康、特にワンちゃんの心の健康はとても大切です。
心が病んでしまえばとたんに脳にも信号が行き、色々な臓腑に影響が出てきます。
ワンちゃんが喜んで食べてくれる事が大切。
喜ばなくても嫌がらないでしっかり食べてくれる食事は最低限必要なことです。
私がアドバイスさせて頂く中で、ワンちゃんの健康のための食事内容をご指導しても、飼い主さんが受け入れず、自分の今までの食事内容をかたくなに維持される方がいらっしゃいます。
まさしく、飼い主様の心の健康の問題です。
すると、結局その飼い主さんは、ご自身のワンちゃんが例えば、、肥満なので痩せさせたいのに、ちっとも痩せることなどできていないのです。
そして、そのご自身の間違いに、多分永遠に気づくことが無いでしょう。
私のブログの読者様のコナままさん。
コナママさんの罹りつけのお医者様は、実にご立派です。★
コナママさんの罹りつけの獣医さんは、
「できることなら、食べ物から摂る食事が一番いいです。でも私たちはドッグフードを処方するしかない。なぜなら100人いたら99人の飼い主さんはきっと正しい食事を作れないから。私だって作れませんもの。だから、食事療法専門の先生に診て頂いたのはとても素晴らしいことです!」
と、おっしゃっていました。
そうなんです。栄養学等を学んだ飼い主さんであっても、正しい食事が作れていない方が殆どです。そして、獣医さんであっても同じです。コナママさんの先生も「私だってつくれませんもの」とおっしゃっています。
正しい食事というのは、ルーティンではありません。
常に自分の子の様子を観察して、生体から沢山の情報を収集して、犬の生理学に照らし合わせて食材や生活習慣や水分摂取すべてを整えていくことなのです。
食事だけで治るわけでもありません。それらすべてを学んでいる私からは、
これらのフードを選ぶんことができないのです。
私自身も日々悩んでいます。
幸い今の食事療法に出会ってからは、深刻な状況になることはありませんし、アクシデント的に何かが起きても、きっとこれが原因だろうと、推測できています。
勿論、色々な調整をしています。
そして、いざとなれば、同じ師範での情報交換や勿論森先生にアドバイスを受けることもできます。
手作り食はとても良いと思います。
フードはどうしても開封と同時に酸化してしまう。でも、手作りであれば、その点でも優れていますし、水分についても、フードより、手作り食の方が消化に必要な水分を食材自身が保持していますから。
食事は、「養生」もできる反面
病気にもさせてしまう可能性があるという
相反する面があります
正しければ養生になり、気になる症状は改善
間違えば、良くなるどころか悪化する
是非一人でも多くの飼い主様が、しっかり犬の生理学を学び、
臨床現場からの理想的な食事を組立られるようにと願う私です。
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