剛とは毎日何通もメールした。
どんどん仲よくなった。
けれど剛は、遊びに誘ってくれることも、ましてや好きなんて言ってくれることもなかった。
きっと仲のいいお友達だな。
そう思っていた。
かく言う私も、実際剛のことが好きかと聞かれれば、「よくわからない」というのがその答えだった。
人を好きになるということが、私の中でまだはっきりと輪郭を持っていなかった。
剛のアドレスを聞いたのも、気があるふりをして好きにさせたかったのかも。
そんな気さえし始めていた。
応援団としての活動も、近づく体育祭に向けて準備に余念がなかった。
うちの高校は、体育祭が二日間ある。
というのも、一日目にいろいろな競技の予選を行い、数日空けた二日目に本戦を行うのだ。
保護者に入場が許されるのはこの二日目だった。
もう五月も終わろうとしていた。