他人のことなんてわからない。
わかるわけがない。
何も語らないのなら尚更だ。
わかるわけが、ない。

そんなことはわかってる。
本当にそう思ってる。
だって、わからないんだから。

なのに、何という事だろう。
この心はどうしてわかってくれないんだろう。

誰でもいい。
私をわかって欲しい。
そんなことを、思ってしまう。


……それも、“理解”じゃ生温い。


考えても無駄な事を、何度考えた?

躰なんて要らなかった。
境界なんて無ければよかった。
僕が僕である必要なんて何処にも無かった。
誰にもなれないのなら。
このまま熔けてしまいたい。
トロトロに煮込んで、食べてくれたらいいのにな。
哀れな人魚姫の様に、泡と消えて海に還るのもいい。
誰かと、何かとひとつになれるなら何でもいい。
この際、死んで灰になって、土に還るのでもいいや。
誰か僕を殺してよ。

……なんてね。
本気で考えていた。
まだ考えている。

考えるだけ無駄で、苦しくなるだけと知りながら。


……君の“一部”に、なりたい。