おおむね平和に過ごしている私たち家族だけれど、もちろん問題がないわけではない。
無いわけではない、というより問題だらけなのだ。
でも、この状況で穏やかに生活していくためにどうすればいいのか、を日々模索していくしかない。
私たちにとって一番避けたいのは、夫が入院するような状態になること。
つまり、妄想や感覚の異常が激しくなるほどの陽性症状が起こることを防ぐこと。夫は以前も今現在も幻覚や幻聴は起こらなかったようだけど、今後もないとは言い切れないし。
そのために心がけることは、夜更かしをしないでしっかり眠ること。ストレスを出来るだけ避けること。
焦らないこと、頑張りすぎないこと、無理しないこと。
それに気を付けていこうね、と常々言っている。
病院に行きたいのだけれど、予約が入ったのはもう少し先でまだ受診できていないのが難点だ。そして当日近くなって不穏になったらどうしようという心配もある。
心配事はたくさんあるし、ただ普通に暮らしていたって夫婦の仲には色々な波風が立つ。そして私のメンタルだって一定じゃない。
そんなわけで、今日はやらかして(?)しまった。
夫が帰って来たことで、我が家のエンゲル係数は目に見えて跳ね上がった。でもとりあえず、金銭的な事は置いておく(大問題ではあるけど)。
困ったのは買い物の量である。夫は結構な大食漢なので子供とふたりの時と比べたら倍くらいの量になるのだ。週末に買いだめするので、大荷物になる。肉や牛乳など、重いものを駐車場からアパートの部屋に運ぶのは本当に骨の折れる仕事だ。だから荷物を運ぶのをお願い出来るときはとても助かる。
今日も買ってきた物の荷物運びを夫に頼もうと思ったのだが、夫は寝室に引きこもったままだった。
ただ、眠ってはいなかったので試しに荷物を運んでくれないかと声をかけてみた。夫は心底嫌そうに、渋々起き上がった。
辛いならやっぱりいいと言ったけれど、夫はやるから!と声を荒げて荷物を取りに行った。
無理をさせてしまった申し訳なさと、怒鳴るくらいなら断ってくれればいいのに、という腹正しさも混ざって、なんとも嫌な気持ちになってしまった。
とりあえず、荷物を運んできてくれた夫にはお礼を言った。
夫は怒鳴ったことを謝り、その後はほとんど眠って過ごしていた。
夫にとって今日は動くのは辛い日だ。それは分かった。そもそも寝室に引きこもっている時点で分かっていた。
でも声をかけてしまった。手伝って欲しかったから。それと多分『それくらいやってくれよ』という想いがあったから。
私が本当に苦手としている力仕事くらいやってくれ。週一回、駐車場から部屋までのごく短い距離、荷物を運ぶことくらいやってくれ。
金を稼ぐのは私。家事も子育ての大変なところもほとんど私。だったら、それくらいやって欲しいと思ってもいいでしょう?
こんなふうに、身も蓋もない…でもどうしようもない思いが湧いてきてしまう。
これにどう折り合いをつけるか、これは一生ついて回るんだろうな(子育ては期間限定だけど)。
とはいえ、夫はこんなふうに鬱っぽい状態でなければ荷物運びくらい快く引き受けてくれるし、本人の許容量を超える頼み事でない限り、たいていの事はやってくれる。いまは、その許容量がものすごく少ない状態なのだけれど。
今日は私のココロの許容量も少なかったんだろうな。
夫も自分も責めるのはやめよう。