夫が入院してから今まで、子供と二人暮らしが続いている。

お金を稼ぐのも、家事をすることも、子育てもひとり。

 

いやいや、実家が協力してくれることもあるから厳密にはひとりじゃない。

でも、基本的にはひとりだ。

 

夫は生活リズムが私たちとは少しズレてしまう仕事をしていた。

だから子供との完全二人暮らしが始まっても、わりとすんなり馴染んでいったように思う。

 

家事もちゃんとやってくれるひとで、食事の後片付けや洗濯することは彼の仕事だった。なので夫が不在になってから、増えた分の家事は大変だった。でもそれも程なくして慣れた。

食事は時により一汁一菜でもいいと思えたし、総菜もレトルトもたまの外食も女一人子供一人分なら大した出費にならず、時間がないときは大いに活用するようになった。洗濯も、大人一人分減った分、洗濯機を回す回数も減ったし。

 

生活リズムがズレてしまうぶん、夫は普段あまり子供と過ごす時間が取れなかった。だから休みの日に「パパと過ごす日」を作って、子供と一緒に時間を過ごせるように心を砕いていた。その日は子供もとても楽しみにしていた。

 

子供の成長を間近で見られない事を、夫はどう考えているんだろう。

毎日色んなことが出来るようになって、ちょっとずつ背も伸びて、大きくなっていくのに、その姿を、変化を見られない。

 

可哀想だな。

 

夫に対する感情は、色んなものが渦巻いていてとても一言では表現できないけれど、そこだけは純粋にそう思う。

 

夫と離れて生活するようになって、子供は・・・もちろん、寂しがっている。でも子供なりに事情を理解しているのか、会いたいと泣くような事はない。寂しいときは我慢せずにママにお話ししてねって言ってあるから、そんなときは電話をして少し言葉を交わせば満足するみたいだ。今のところは。

 

人間慣れるもんだね、どんな状況にも。