夫が入院した時、心配事は当然ながら山ほどあった。もちろん今も山ほどある。

 

そして以前も今も結構なウエイトを占めているのは『子供への影響』だ。

 

入院した時点ではまだ夫に統合失調症という診断は下されていなかったけれど、長い闘病、場合によっては一生続くんだろうなということは察しがついていた。

それほど詳しいわけではなかったけれど、精神科の病気とはそういうものだろう、くらいの知識は持っていたし、少し勉強した今となっては更に深くそう思う。

 

だから『父親が精神疾患である』ということが、子供にどんな影響を与えてしまうのか、それを考えると怖い。ほんとうに怖い。

 

周りのフォローもあるし、私もそれなりに努力してるし、今のところ、子供は健やかに毎日を過ごせているようだ。まずは一安心。

 

だけど、長期的にはどうなるのかな。

 

子供は幼いけれど、いつまでも幼いわけじゃない。精神疾患がどういうものか、偏見を持ってしまう前に正しい知識をつけてもらいたい。だけど、精神を病むということに対する世間の目も、同時に知って欲しいとも思う。

 

そして、いつか子供も夫と同じ病に苦しむことになったら。

それが密かに、でも一番怖い。

 

統合失調症の遺伝については、医学的根拠はないらしい。

一親等内での発病率は10パーセントだという記事もある。

それって高いんだろうか。

 

親が糖尿病だから俺も糖尿病のケがある。

兄弟も高血圧だから私も高血圧なの。

爺ちゃんがハゲだから僕もハゲ。

 

そういうのと同じ感覚だろうか。それとも違うニュアンスなんだろうか。

 

どちらにせよ、先回りの心配をしても仕方ない。

 

結局はそういう結論に落ち着くんだけどさ。

そもそも子育て自体、結果がどうなるのかなんて誰にも分らないよね。少なくとも育てている真っ只中は。

 

まあ、怖がっていても仕方ないか。きっと私たちの子は大丈夫。

夫によく似た顔立ちの、でも無条件に可愛い我が子の。

可愛くて可愛くて仕方ない笑顔や泣き顔や怒り顔を見るたびにそう思う。

 

だって、こんなに可愛いんだもん!!

 

うん、大丈夫。