「こんにちは」にも書いたけれど、夫は義実家に身を寄せていて、私たちとは離れて暮らしている。

夫の面倒(食事の用意とか)は義母が見ている。

 

正直、ありがたい…と思う。

 

夫の事は心配だ。顔も見たいし声も聴きたい。LINEも一方通行だから不安が募る。はっきりと口に出すことはないけれど、子供だってお父さんが恋しいだろう。

でも、一緒に暮らせばお互い良い影響より悪い影響の方が大きくなってしまうのは分かり切っている。

 

退院後、夫が家に戻ってきたことがある。

1日2日で実家に帰ってしまったけれど、その間、不安そうな表情で歩き回る夫の姿を見るのが辛かった。こういうときはそっとしておくに限る。頭ではわかっていても、つい、アレコレと声をかけてしまいそうになる。実際、かけてしまうこともあった。

せめて夫が一人になれる部屋でもあればよかったのだけれど、2DKの狭い賃貸にそんな空間など用意できるわけもない。これがずっと続くのは苦しいと実感した。

それに、一緒に生活していれば、療養している夫へ心配や労わり以外の…負の感情だってドンドン芽生えてしまうだろう。それを夫にぶつけない自信がない。

 

親の不安定さや不仲は子供にも伝わる。特に母親である私の精神は大きく影響してしまうだろう。だから夫が実家に戻ったときは、寂しさよりもホッとした気持ちが勝ってしまった。

だけど、できるだけそのこと、夫を受け入れきれないことについて罪悪感は持たないようにしたい。

だって今は、私まで精神疾患になるわけにいかないのだから。

お父さんがいなくても、お母さんだけでも、明るく楽しい雰囲気を作ってあげたい。いや、作らなくては。たぶんそれが一番、子供への影響が少ないはず。

 

とりあえずは、我が子が不安になるような表情は日々浮かべないようにできている…と思う。子供はよく笑うし、甘えるし、拗ねるし、学校であった楽しかったことも嫌だったことも話してくれる。

だからホント、お義母さん、ありがとう。

 

もちろん、離れているから夫の様子が今ひとつわからない、それはやっぱり歯がゆい。

電話での声の様子だけでは分からないし、義母の話を聞いてもいまひとつ要領を得ない。だから心配になってしまうこともたくさんある。

 

心配なこと。うん、山ほどある。

 

山ほどあるけど、今一番心配なことは、夫が通院も服薬も止めてしまったことだ。

夫は薬のコントロールが上手くいかなくて、副作用も酷かった。入院してから退院するまで、結局夫は薬の良い効果を実感することなく自宅療養に入ってしまった。だから薬の必要性なんて実感も何もないんだろう。

 

自己判断で服薬を止めてしまうのはトーシツあるあるだというけれど、これってどう考えても再発フラグではないだろうか。

マズい。非常にマズい。と、思う。

 

困ったのは、義母がそれをよしとしていることで…。また入院する程の騒動を起こしたらどうするつもりなんだろう。

お義母さん、大丈夫なんですか。

 

とは言え、義母に夫を任せている以上、私はアレコレ言えない。言っちゃダメだろう。それに私が進言したところで、夫の現状は何も変わらないだろうし。

そもそも義母は、夫が精神疾患に罹ったのは私のせいだと思っている節がある。

ハッキリと責められたこともある。

 

ふざけんな。

アンタの息子がこの十年間、私にどれだけの苦労をかけたと思ってる。

 

本当はこう言いたかった。

言わなかった。

 

義母と衝突してはいけない。義母は夫を受け入れている。

私は夫を受け入れきれない。けれど切り離すことも出来ない。

だったら義母との関係が悪くなるようなことは避けたほうがいい。

分かってる。でも、理不尽に責められるたびに心が折れそうだ。

 

多分…心配して過干渉してしまいそうになる私より、そっとしておいて見守るカタチの義母の方が、関わり方としては正しいんだろうな。そう思いたいけど。どうなんだろうな。

 

それよりも、私を責めたときの義母の言い方が気になる。

もしかして、夫は実家で私を悪く言っているのかな。

 

精神病で入院することになったのは、全部私のせいだ、とか。

上手くいかなかったこの10年間は全部、私と結婚したせいだ、とか。

 

確認なんて出来ないけれど。嫌な方向ばかりに考えてしまう。

でも、もし、もし私が想像したとおりに夫が考えていたら。

 

もう駄目かも。