10/20(木)長谷川幸洋と高橋洋一のNEWSチャンネル 224 【ロシア敗戦濃厚 ポスト・プーチン】『最良 最悪のシナリオとは』

 

 

プーチン後のロシアをどうするかということが欧米のメディアでかなり多くなってきました。プーチン後のロシアを見据えているということはどういうことかと申し上げますと、ロシアも負けるということですよ。

ロシアの敗北は織り込み済み。戦おうにも武器弾薬がない。戦いたいといっても、戦うことができない。
年内にでも停戦があってもおかしくない。

もしロシアが経世能力が失われて戦えないしたがって敗北だ。となった場合ですね、プーチンは持ちこたえられるかといったらこれは身の安泰が、安泰でいられると考えるほうがおかしくて私はなんらかのプーチンの権力の座からのですね追放なり、みずから降りるなり、っていうことが十分考えられるだろう。
だからいま欧米ではプーチン後のロシアが一体どうなるのかっていうことに大きな焦点が寄せられている訳です。

一つ目はですね、プーチン後のロシアはもう完全にお手上げになっちゃってそれでもう悪うございました。
プーチンが悪かったんです、申し訳ありません。

ということを認めて、ウクライナにもいくらか賠償します。
それから奪った領土は取り返されちゃうのかもしれませんけど奪った領土はおかえししますし、これからも手を出しませんというふうになってですね、それでもしかしたら西側、具体的にはアメリカにすり寄っていく可能性もあるよねと思っております。

現代という私が書いているコラムでは、これは書きましたけど多分この番組でもお話ししたんじゃないかと思うんですね。


というシナリオが一つあるということですね。

プーチン後のロシアが少なくとも国の再建を目指そうと思ったら、西側の経済制裁解除してもらわないといけないですね。
だから、そのためにはもうプーチン体制の清算するしかないんですよ。
清算しなければ解除しませんから、またおんなじことやるんじゃないの。
思われたら解除しないんで、清算するしかないと思ってますし、今日
名前をだしませんけれども、私もまったく取材していないわけじゃなく
て実はまぁ最も私が信頼する軍事の専門家、この方にも率直な意見を聞いてどう
思いますって言ったらまあ彼もですねそのその可能性は十分あると
はっきりいっておられました。

こういうことはね、テレビに出てくる人たちはいいませんね。
なんだか知らないけど、あの目先の戦況が負けたのどうなのこんな話は
よくやってますけど、もっと欧州交渉でこの戦後がどいう対戦になって
いくのかでプーチン後のロシアが西側によって行くのかあるいは反逆位置
のまま行くのかみたいなこういう欧州交渉の議論ってテレビじゃ全然聞こえないんですよね。
話している人に出会ったことがない、私はもともとテレビをほとんどみないんですけどしかし、私がもっとも信頼する日本でも最高の専門家だと思っています。
この人は私のこのシナリオを十分あると言ってました。
っで、その上でですね、実はその真逆、まぁ今言ったのは私の裁量のシナリオです

けれど、最悪のシナリオってのも実はある。
それはどういうことかというと、いやいやもしかしたらプーチンが倒れた後の
政権はプーチン以上にもっと悪辣でひどい奴が政権を握っちゃうかもしれない。
この可能性ですよ。
これも十分あるんですね。
あるどころか私、今日読んでびっくりしてるんですけど、実はあのアメリカのシンクタンクの大西洋評議会ってのもあるんですけど、アトランティックカウンセル
この アトランティックカウンシルにある立派な方が論説記事を寄稿してまして
その方によるとですね、実はNATOの中のもっともランクの高い人たちの間ではプーチンを追い詰めて倒したりするとその後の政権はもっと酷い、プーチン以上に独裁専制主義のモアスタリニストって言ってますけど、もっとスターリニスト的な政権が誕生するかもしれないそうなったらこれは大混乱だし、我々の後にとってもあまりいいことはないからあんまりプーチンを追い詰めないでおこうと、追い詰めずにここは外交交渉で解決をしようとでその場合はある程度のウクライナの領土をプーチンに渡すことも容認せざるをえないのと、こういう議論がかなり起きている。
っていうかむしろNATOのこのトップのハイストランキングクラスでではこっちのが優勢だったんですね。
これは驚きましたね、そうなんだと。
この話が半ばの嘘じゃないと思うのはですねおの論説記事を書かれたリチャード・フッカさんって方なんですけどこのフッカさんって方は大西洋評議会のシニアフェロー、現在のオンラインレジデントシニアフェローでありかつもっとアメリカ大統領補佐官も務めてかつですねもっと大事なのはNATOに防衛大学ってあるんですけどこれの学部長を務めた方なんですよ。
だから、NATOにはものすごい人脈があるんですね。
だから、そういう方があえてハイエストランキングの中の人たちの間でこういう議論になってそれが多数派だというふうに書かれてたので私はびっくりしたそういうことかとは、つまりNATOの軍事専門家はあんまりこのプーチンを追い詰めるとひどい奴が出てくるっていう風に思ってると、このこのシナリオがあるんですね。
例えば、いまは勿論ワシントンポストやニューヨークタイムズ、あるいはポリティカっていうアメリカの政治メディアこれで、ネットメディアですけどこのポリティコでもプーチン後はどうなるということは表立っては喋らない。
何で表立って喋らないかというとそれはあんまりペラペラプーチン後はこうなるみたいなことを言うと、要するに西側がですねロシアの国内政治に手を突っ込んだというふうにみられる印象を避けたいってことですよ。
そんなロシアの内側のですね、国内政治まで手と突っ込んだとみられたくないから実はみんな口にチャックでしゃべらないと、でも個人的にはね、みんなそこを今シナリオを考えてるんだと言うんです。
その中の一つにこの悲観論つまり強硬派がですね、力を握る可能性があるというこの路線もあるんですよ。だから今両方の路線が楽観的なのは民主化されて少しはねでアメリカによっていく、西側によっていくというのが楽観なんですけど悲観論は逆にもうプーチンよりもっと楽辣なもう極右の過激派政権が出てしまうとで最悪の場合は大西洋評議会のシニアフェローのペーパーでも出てくるんですけど内戦に落ちる、内乱状態に落ちるあるいはロシア連邦共和国自体の分裂にいたると、ロシア連邦というのはもう名前が示すと名前が示すように細かい小さな共和国があってこれこれの合体した形がロシア連邦ですからね。
かつては、ベラルーシーとかいろんな国を含めたソヴィエト連邦だったけどそれが小さくなってロシア連邦になってるんですけどそのロシア連邦もソ連邦の子供版みたいな話で細かい共和国になったわけですね。
その共和国が分裂しているこういう大混乱状態に陥ると、こういうシナリオまで語られているわけです。

っで、NATOの軍事関係者がもっとも心配しているのはなんてったって核兵器ですよ。その時、核兵器を誰がにぎるのかまぁ私もこれが大きなカギを握るなと思います。その要するに核兵器を運用している部隊があるんですけどこの核兵器運用部隊を誰が掌握するかここがカギになると。

ということで、ここの部隊を今、軍事専門家はみんな注目しているという話なんでございます。
さてそれで極右化の中でどういう人たちがいるかというと、そのさっきいたいろんな共和国の中でですね、もう全員が注目しているのはチェチェン共和国の首長カディロフって人ですね。
ラムザン・カディロフがチェチェンの部隊を引き連れてウクライナ戦ってるっていうのはご承知の通り、これがひとつ。
それからもう一人はカディロフのこの調子を合わせている人ですけど、これはこの間もいったと思うんです。エフゲニプリコジですね。ですねこれはいわゆるこのワグネルグループという傭兵部隊の創設者、親玉ですよ。
このプリコジとカディロフがいわばもう2人が調子をあわせてですね、セルゲイ・ショイグ国防相の追い出しに動いているわけです。
国民にはちょっと人気があるみたいですけど、あいつは一体なにやってんだと負け続けじゃないかみたいなことをこのSNSなんかにカディロフが投稿するとプリコジがいいぞラムゼイその調子でもっとやれみたいなことで調子を合わせている。
だからこの2人、プリコジとこのカディロフが一体どこまでですね、どういう風にうごくのか、ここが非常に注目なんですね。
まぁこっちが過激派です。


もう一つですね。
楽観論のこうあってほしいなって思う人の一番、鍵を握ると思われる人はアレクセイナバルです。
いまも牢獄につながれている人ですね。反プーチンの旗手ですよ。この方が無理やりあの飛行機着陸されてですね。あの自ら帰国したんですね。
自ら帰国して、その時にロシアの関係に捕まっちゃってですね今も監獄に入ってるというこの方。
このアレクセレナバルこの方は今も実は健在でありましてこの方がなんと注目すべきことにワシントンポストにですね、論文を出しているんですよ。
9月の30日のことです。
牢屋で繋がれてるのになんで論文がだせるのかとみなさん思われると思われるかもしれませんけど、ワシントンポストがいうにはですね、弁護団を通じて手記というか、論文がワシントンポスト紙に提供されました。
それでこれが公開されているんですね。
このナバルニーさんが、私は民主化シナリオの時の有力な候補の一人だなというふうに私は見ております。
ワシントンポストもそのように見ていて、 ポストはもちろんナバルニーを応援しているんですけど、このナバルニー論文の中でプーチン後のロシア、カディロフ、プリコジ以外にもですね、FSBの長官とかタイガー保安庁の長官とかですね、こういう人たちがいますね、こういう人たちがプーチン後の権力を握ったところでやっぱり独裁専制主義的な体制が続いてしまう、そういう人たちがまたおんなじことをやると

今回の戦争はほとんど、負け確実だとおもっていますけど、負けてもまた仕返しをすると。
だから、ロシアに専制独裁体制が残る限り欧州の平和というのは訪れない、根本的な問題はロシアが専制独裁主義体制がつづいているということが、根本的な問題なんだ。
かつて、ソ連が崩壊した91年の直後は希望のひかりが一瞬みえたけれども、 そのまま民主化されていくのかと思いきや残念ながらそうはならなかった。
だから、今回は同じ失敗はしてはならない。
 で、ロシアはどういう方向性に向かっていくべきかっていったら議会制共和制というかね、議会主義の共和制 これを目指すべきだとワシントンポストの論文で、書かれております。
ですから、ワシントンポストもそうあってほしいといるんですけれど、ここはどうなるかわからない。
ナバルニーという民主的な人がいるほか、カディロフとかプリコジとかがつぐようだと西側の経済解除してもらいたいといっても、結局独裁体制は続くだろう。
そして、独裁体制が続く以上ロシアに真の安定と平和は訪れない。


NATOが、あまりプーチンを追い詰めないで体制を残したところで結局、また手を出してくるぞ。だからやっぱりとことんウクライナを支援してですね、プーチン体制の制裁の議論に向かうべきだというふうにむかっているわけです。