NASCAR Cup Series

Busch Clash

Daytona International Speedway 2.5miles×75Laps(25/50)=187.5miles

(オーバータイムにより88周に延長)

winner:Erik Jones(Joe Gibbs Racing/Sport Clips Toyota Camry)

 

 2020年のNASCAR Cup Seriesも非選手権のBusch Clashで幕を開けました。

今年も出場資格は

・2019年にポール ポジションを獲得している

・過去のBusch Clash勝者(2019年フル参戦ドライバーに限る)

・過去のDaytona 500勝者(    〃    )

・2019年のプレイオフ進出者

のいずれかの条件。20人に参加資格がありましたが、このうちダニエル ヘムリックはカップ戦のシートが無いため、

またダニエル スアレスも、移籍先のゴーント ブラザーズ レーシングが参加しないと表明したため不参加、

実際の参加者は18人となりました。

 

 そしてレースはこの18人が次々と脱落するまさかの展開となり、エリック ジョーンズが勝利を手にしました。

 

 

 ライアン ニューマンとブラッド ケゼロウスキーを先頭に始まったレース。現地FOXの放送席は

引退したダレル ウォルトリップの後任を置かず、マイク ジョイとジェフ ゴードンの2人体制です。

全然関係ないですが、ケビン ハービックの今回のペイント スキーム

NASCAR公式サイトより

 

なんか佐川急便に見えるの私だけですかね?w

 

レースは早々にシングル ファイルになり、マーティン トゥルーエックス ジュニアがリード、したと思ったら

グリルにデブリーが付着してすぐ後退(´・ω・`) デニー ハムリンはデイトナ500へのお試しをしてるのか、

隊列を出てサイド ドラフトをかけに行っては不発、を何度か繰り返しています。

 

 25周を完了するとコーションが出ると予め告知されているため、フォードとトヨタ陣営は直前にピットへ。

しかしシボレー勢は逆張りでステイし、コーション中にピット作業を行います。ジョーイ ロガーノも

フォードの中で唯一コーション中に燃料のスプラッシュを行いシボレー側についた模様。

リスタート後の距離は約45周、燃料ウインドウは38~42周の予想なので、燃費走行すれば

ギリギリ走り切れそうな燃費レースです。が、開幕前のイベントからこういう手を使うあたり、

自力でフォード/ラウシュとトヨタ/TRDのエンジンに対して勝てる自信があまり無いのかな、と

感じてしまいますね。なお、見た目ほぼ変化が無いですが、今季からシボレーは

カマロ ZL1に代わって、カマロ ZL1 1LEがベース車両になっています。

 

 31周目のリスタート後も似たような展開。46周終わりにJGR勢は給油に向かい、ライアン ブレイニーも

なぜか一緒にピットへ。そしてジョーンズはうっかりボックスを通過してしまい痛恨のロス(´・ω・`)

仕方なく給油のみの予定を四輪交換に変更し、このあと周回遅れになりました。

 翌47周目にフォード勢もピットに入り、シボレー+ロガーノによる燃費レースの開幕。

しかし給油組に対して1周1~2秒遅いためにみるみるうちに差が詰まってしまい、結局63周目には

隊列が追い付いて完全に燃費レースは失敗になります。

 

 で、こうなるともうノロノロ走っても仕方ないので燃費レース組もガンガン争い始めますが、

そんな矢先の67周目、カイル ブッシュとロガーノが軽く接触しクラッシュ。

レーシング インシデントと言えばそれまでですが、まだ10周以上あるのにロガーノがやたらと動き回って

無理なブロックをし過ぎた気がします。ケゼロウスキーも巻き添えで大変お怒りでした^^;

 

 73周目、残り3周の短期決戦、さあk

 

ぎゃあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!

リスタートしようとした瞬間、2列目外側のニューマンと、3列目のウイリアム バイロンがそれぞれスピン。

内側に巻き込んだので後続がほぼ全員巻き添えになる大惨事。ニューマンは

「ひどいオイルがあった」と違和感を感じたようですが真相は不明です。

 

 思い返せば、昨年のデイトナ500まではリストリクター プレートがありましたから、夏のデイトナでは

走っていますが、このテイパード スペーサー エンジンによる冬のデイトナはこれが初めて。

思ったよりパワーがあってタイヤが冷えていたので滑った、という可能性は考えられそうです。 

 

現地放送の

「いつもならクラッシュに巻き込まれた車を紹介しますが、今日は『巻き込まれていない車』を紹介します」

というくだりで爆笑しました。ほぼ全員事故ってますからね。

 

 これで当然オーバータイムへ。13台でリスタートしますが、バックストレッチでやたらとチェイス エリオットが

ハムリンを押しまくり、ターン3でハムリンのタイヤがダメになってスピン。また大惨事(´・ω・`)

バンプとタイヤ破損の因果関係は不明ですが、ハムリンは事実上脱落、事故車が多すぎて赤旗になります。

ロガーノの車はヒゲもじゃになりました。

 7台になってしまったオーバータイム2回目。さっきやらかしたのに今度はカイル ラーソンを押しまくる

チェイス君。本番を見据えて本気モードなのかもしれませんが、ターンでも押してますしどう考えても

 

ああ、やっぱり(´・ω・`) というわけでオーバータイムはとうとう3回目へ。

2012年の82周を更新して、リスタート前の段階で既にthe Clash史上最長距離のレースになっています。

リスタートはリード ラップ車5台と、なんとか走れるレベルまでは直した周回遅れのハムリンの計6台。

リスタートの画が寂しすぎるw

 先頭のオースティン ディロンだけはここまで全部事故を回避しており、車の綺麗さが際立ちます。

さあ、綺麗な車が勝つのか!?と思ったら、最終周にまさかの展開になりました。

車がズタボロでターン4で一旦争いから外れたジョーンズの背後にチームメイトのハムリン。そして

周回遅れで自分は別にどうでも良いハムリンがジョーンズを押し始めると、トップを争って

駆け引きしていた残りの人たちをあっさりとかわしてトップへ。そのまま押されたジョーンズが

チェッカーを受けました。そりゃあこの台数ならタンデム ドラフトが一番速いだろうに、みんな

組むか裏切るか考えてるうちに関係ない人がタンデムで走り去ってしまいましたねw

 

 優勝した誇らしき車がこれである。

うむ、こんな空気抵抗の塊みたいな車でよく走れたなw

顔が完全に潰れた車が、そこそこ潰れた車に押されてタンデムでチェックメイトしたバックストレッチあたりから

私はあまりの滑稽な状態に腹を抱えて笑いました。さすがにこんな結末見たこと無いです。

並んでチェッカーを受ける、かつてはカムリだったらしい車と、カムリっぽい車

 

 事前に色々荒れる場合って、デイトナ500は意外と逆に静かなレースになったりもするんですが

どうなるか楽しみですね。とりあえず過剰なブロックはラスト2周まで置いときましょう。

無駄に事故車両が増えるだけであんまり良いこと無いです。

ガレージ裏に参加した車両の半分以上が放り込まれている映像はなかなか衝撃でした(´・ω・`)