11月にシーズンが終わっても、またすぐ2月には開幕する忙しいNASCAR。シーズンを終えた段階で
もうすでにほとんどのシートが確定している状況です。2020年の主な契約の状況をまとめてみました。
11/28 スターコムレーシングの情報を更新
12/08 GoFas レーシングの情報を更新
12/13 プレミアムモータースポーツ、フロントロウモータースポーツの情報を更新
12/18 トヨタにMBMモータースポーツを追加
1/30 トヨタにGaunt Brothers Racingを追加
Rick Ware Racingの情報を更新
ソース Jayski's Silly season site https://www.jayski.com/
ドライバー名の前の記号は
〇=新人
△=移籍
ドライバー名の後の()内の数字は推定される契約期限
Toyota トヨタ
Joe Gibbs Racing ジョー ギブス レーシング
11 Denny Hamlin(2021)
18 Kyle Bush(2022)
19 Martin Truex Jr.(2021)
20 Erik Jones(2020)
4人中3人がプレイオフのファイナルに進出したJGR。デニー ハムリン、マーティン トゥルーエックス ジュニア、
カイル ブッシュは当然安泰。エリック ジョーンズだけが契約が9月にずれ込み、来年も結果次第では他の若手と
比較される可能性がありそうですが、全員残留で大勢は盤石とみられます。
Leavine Family Racing リバイン ファミリー レーシング
〇95 Christopher Bell(2021)
LFRは2017年のトラック シリーズのチャンピオン、2019年はXfinityで最多の8勝を挙げシリーズ3位となった
若手のクリストファー ベルを起用。JGRと提携しており、JGRの5台目としての役割を担いそうです。
ベルの契約は、LFRとの2年+JGRとの1年という情報もあり、JGRへの昇格を見越した契約となりそうです。
なお、チームは一時2台体制への興味を伺わせましたが結局1台体制が維持される見込みです。
MBM Motorsports MBM モータースポーツ
66 Timmy Hill
46 スポット参戦か?
従業員が30人程度というMBMモータースポーツは2020年に可能であればフル参戦を考えており、
ティミー ヒルをレギュラーとして起用することになりました。また、#46もデイトナ500への出走を検討しており、
レースによっては2台体制を採る計画です。なお、このチームはトヨタを使用していますが、エンジンは
TRD製ではなく、Race Engines Plusというエンジン ビルダーのものを使用しています。
MBMはMotorsports Business Managementの略です。
Gaunt Brothers Racing ゴーント ブラザーズ レーシング
△96 Daniel Suarez
昨年はパーカー クリガーマンが14戦、ドリュー ヘリッグが1戦の計15戦に参戦していたGBM。2020年の
ドライバーとしてダニエル スアレスが加入したと発表されました。詳細な参戦計画は不明ですが、
『フル タイム』とアナウンスされており、全戦に出場する意向と見られます。スポンサーには引き続き
Coca-Cola と CommScope(以前のARRIS、合併して現在はこの名前になった)が就くことになり、
チームとしてもこれまでにない資金力を手にしたと思われます。
Ford フォード
Stewart-Haas Racing スチュワート-ハース レーシング
4 Kevin Harvick(2021)
10 Aric Almirola(2020)
14 Clint Bowyer(2020)
〇41 Cole Custer
SHRはダニエル スアレスに替えて2019年にXfinityで7勝を挙げシリーズ2位となった22歳のコール カスターを起用。
ケビン ハービック、エリック アルミローラ、クリント ボイヤーは残留しましたが、ハービック以外はすんなり契約、
というよりかなり結果を見ながらといった雰囲気で、スアレスも1年+1年のオプション契約だったようですが
結局は放出されました。40歳を超えて来るボイヤーあたりは、さらなる契約にはかなりシビアに結果を
求められそうです。
Team Penske チーム ペンスキー
2 Brad Keselowski(2020)
12 Ryan Blaney(2020)
22 Joey Logano(2023)
ペンスキーはブラッド ケゼロウスキー、ライアン ブレイニー、ジョーイ ロガーノで変わらず。特にドライバーを
いじる理由も見当たらず、それぞれがレースに集中した環境で臨めそうですが、ブレイニーはチームで2年目、
フル参戦では5年目となるため、そろそろ『若手だから』という見方は通用しなくなってきます。先輩コンビに対し
常に対等な力を見せることが必要なシーズンになるでしょう。
Wood Brothers Racing ウッド ブラザーズ レーシング
△21 Matt DiBenedetto(2020)
ペンスキーと提携した『4台目』のウッドブラザーズは、ポール メナードが引退してマット ディベネデトーが加入。
LFRで大躍進を遂げながらもシートを失い失意にあった彼を、引退するメナードが後継として推薦したという話も
伝わり、がぜん注目度が高い勢力です。単年契約なので結果が必要ですが、その結果次第ではさらなる
移籍の可能性も考えられる重要なシーズンとなりそうです。
Roush Fenway Racing ラウシュ フェンウェイ レーシング
6 Ryan Newman(2020+1)
△17 Chris Buescher(2021)
ラウシュフェンウェイはベテランのライアン ニューマンが残留する一方、2021年まで契約があるとされていた
リッキー ステンハウス ジュニアを放出してクリス ブッシャーを加入させました。ブッシャーは元々ラウシュの
契約ドライバーで、シートに空きが無いためJTGDへ移籍していましたが、将来的に戻す予定でした。
そのJTGDではチームの歴代記録を大きく更新する結果と安定感をもたらしたブッシャーが、クラッシュだらけだった
ステンハウスと入れ替わることでどういう結果を残せるか、本人にとってもチームにとっても期待のシーズンです。
来季で42歳のニューマンはあと1年とオプションでの+1年の契約があると見られています。
GoFas Racing ゴーファス レーシング
32 Corey Lajoe
ゴーファスは12月3日にコリー ラジョーイと2020年も契約を結んだと発表しました。チームはSHRとの技術提携を
結んで体制を強化することになりました。そのSHRからスアレスが蹴り出されたために、スアレスがここに
収まる可能性も取りざたされていましたが、ラジョーイがGFRでの2年目を迎えます。
Front Row Motorsports フロント ロウ モータースポーツ
34 Michael Mcdowell(2020)
〇38 John Hunter Nemechek
FRMはここ数年体制強化に努めていましたが、来季は2台体制に縮小します。マイケル マクダウルは残留、
デービッド レーガンは引退してそのシートがそのまま参戦せず欠ける形になります。そして、昨年の
#36だったマット ティフトは健康上の理由でシーズン終盤を欠場→そのままチーム離脱が発表され、
その代役出場で結果を出したジョン ハンター ネメチェックが加入します。22歳のネメチェックは今季は
Xfinity Seriesで未勝利もシリーズ7位、トラックでも過去5年で6勝、言うまでもなくジョー ネメチェックの息子で、
期待されている若手の一人。安定感の高い中堅ドライバーのマクダウルとのコンビは興味が湧きます。
Chevrolet シボレー
Chip Ganassi Racing チップ ガナッシ レーシング
1 Kurt Busch(2021)
42 Kyle Larson(2020)
チップガナッシはドライバー継続。カート ブッシュは1年契約で加入し、新たに複数年契約を結んだと思われます。
一方カイル ラーソンは2020年までの契約ですが、移籍も視野に入れているようで、ひょっとするとヘンドリックへ、
という予想は誰もがするところ。ただ2019年の成績ではカートに対して見劣りする部分もあっただけに、
まずはきちんと結果を出してオファーが来る状況を整えたいところです。
Hendrick Motorsports ヘンドリック モータースポーツ
9 Chase Elliott(2022)
24 William Byron(2021)
48 Jimmie Johnson(2020)※引退を表明
88 Alex Bowman(2020)
ヘンドリックはなんといってもジミー ジョンソンの引退が最大の注目になります。2017年以来の優勝、史上最多
8度目のチャンピオンを成し遂げるか、最後の戦いに挑みます。
チェイス エリオットは人気、実力とも申し分なく契約も長くありチャンピオンを目指すのみ。
ウィリアム バイロンも2021年までの契約。順調に成長しており、まずは初優勝を手にしたいところです。
一方アレックス ボウマンは自身の契約に加え、Nationwideが2020年限りでスポンサーを離脱して、
チームは新規にスポンサーを求めるため、ボウマン自身にも結果が求められそうです。
Richard Childress Racing リチャード チルドレス レーシング
3 Austin Dillon
〇8 Tyler Reddick(2021)
RCRは、2019年にデビューさせたばかりのダニエル ヘムリックをあっさりと見切って、Xfinityのチャンピオン・
タイラー レディックを起用。ヘムリックは確かにクラッシュが多く結果が出ていませんでしたが、
オーナーの孫であるオースティン ディロンが目立った成績が出ない中でも契約を更新される中で、
拙速なドライバー交代がチームの士気に影響しないかが少し気になります。そのディロンに関しては
主要スポンサーのDOWがスポンサー契約を更新していないんではないか?との噂(チームは否定)もあり、
金銭面でも苦境が見受けられます。
JTG Dougherty Racing JTG ドアティー レーシング
△37 Ricky Stenhouse Jr.(2021)
47 Ryan Preece
JTGDはブッシャーが抜けてステンハウスが加入、結果的に入れ替わる形になりました。
クラッシュがあまりに多かった2019年を反省材料として新天地で活かせるかが注目です。
ライアン プリースは特に発表が無いようですが残留確実とみられています。
Starcom Racing スターコム レーシング
△00 Quin Houff(2021)
?? Landon Cassill?
スターコムレーシングはランドン カッシルに替えて、2021年までの2年契約でクイーン ハフと契約しました。
ただ、チームは2台体制を模索しており、カッシルが引き続き残留する可能性も残されているようです。
Germain Racing ジャーメイン レーシング
13 Ty Dillon(2020)
GEICOカラーでおなじみジャーメイン レーシング。タイ ディロンには2020年限りでの引退の噂が
(理由は分かりませんが)立ったようですが残留です。実は決勝平均順位で言えば兄のタイ ディロンと1.1しか
違わないことから、実は弟の方が速いんじゃないか?と私は未だに思っています。
ちなみに2019シーズンで、リザルト上全36戦全てで『running』(コース上を走行してチェッカーを受ける)で
フィニッシュしたドライバーは、彼とロガーノの2人だけです。
Premium Motorsports プレミアム モータースポーツ
〇15 Brennan Poole
プレミアムモータースポーツは2020年のドライバーとしてブレナン プールと契約したと発表しました。
2016年、17年と勝利こそないものの2年連続でXfinity Seriesのプレイオフに進出しそれぞれシリーズで8位、6位と
結果を残した一方で、チップガナッシと契約したのしないのとよくわからんことになって裁判沙汰になってしまった
記憶が私の中では印象に残っています^^; カップ戦にはまだスポット参戦経験もなく完全な新人となります。
Rick Ware Racing リック ウェアー レーシング
51 J J Yelly
52 Joey Gase
53 Cody Ware?
Garett Smithley?
Bayley Currey?
B J McLeod?
RWRは来季3台体制で参戦すると発表、そのうちの一人がJ J イェリー、2人目がジョーイ ゲイズであることが
明らかになりました。残るドライバーや実際の車番は未発表となっています。残るドライバー候補は
2019年に起用されていた人たち、B J マクラウド、コディー ウェアー、ギャレット スミスリー、ベイリー カリー、
といったあたりから選定、ないしは複数人でシェアとなりそうです。
Spire Motorsports スパイアー モータースポーツ
77 Ross Chastain
?
2019年に新規参戦だったスパイアー。夏のデイトナでジャスティン ヘイリーがまさかの優勝を挙げました。
特に発表はなく、2019年にチームは延べ8人(うち1人は引退レースのジェイミー マクマーリー)のドライバーを
起用したことから、2020年も同様とみられます。プレミアム モータースポーツと提携しており、場合によっては
プレミアムとシートを分け合いながら起用されそうです。
デイトナ500とコカコーラ600の2戦に関しては、チップガナッシとのジョイントでロス チャステインが
スポンサーを得て参戦することが既に決定していますが他は未定です。