2019 AUTOBACS SUPER GT Round 7 SUGO GT 300km RACE

スポーツランドSUGO 3.704km×81Laps=300.024km

GT500 class winner:CRAFTSPORTS MOTUL GT-R 平手 晃平/Frédéric Makowiecki

(NISSAN GT-R NISMO GT500/NDDP RACING with B-MAX)

 

 SGT第7戦SUGO。マモノさんは前戦でオートポリスにいたのでお休みかなと思ったんですが、人と自動車が

2週間で移動できるのに、マモノさんの移動が間に合わないわけがありませんでした。

またもやレースは雨となってしまい、CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rが優勝。NDDP/B-Maxとしては初優勝。

GT500に今年1年ぶりに復帰した平手は2017年のSUGO以来、5年ぶりに日本に来たマコビッキーは

2014年の富士300km以来の優勝です。

 予選ではKEIHIN NSX-GT、RAYBRIG NSX-GTが1列目。KEIHINは1'09.676というえげつないタイムを出しました。

平均時速は191.39km/h。実はこのコース、富士スピードウェイより僅かながら平均速度が高いんですよね。

その後ろにau TOM'S LC500とKeePer TOM'S LC500、GT-Rはどちらかというと空気(-.-)

ただauはこのレースで3基目のエンジンを投入したため、レース開始後に10秒停止ペナルティーを受けることが

確定しています。エンジンが新しいし2戦しか使わないので最終戦では速いかも?

 

 決勝は天候が不順でした。スタートを前に各車タイヤを悩ませますが、作業可能時間が終了した後

待っている間に雨量が増加。PPのKEIHINはスリックを選んでいました。

 レースはSCスタートが宣言され、雨量が少なければ路面の水が飛んでスリックに希望もありましたが、残念ながら

雨、雨、雨。4周目にリスタートされますが、KEIHINお手上げ。そして5位のWedsSports ADVAN LC500も

スリックだったため、スタート時点で6位以下はものすごく離されてしまいます。KEIHINは2戦連続でタイヤ選択に

泣いた形です。

※決してGT500が4台しかいないわけではありません

 

 これで2位スタートのRAYBRIGがトップ。ジェンソン バトンが雨の中見事な走り、KeePer TOM'S LC500が

これに続きます。ニック キャシディーも雨に強いドライバーですね。

 そしてこれにCRAFTSPORTS GT-RとMOTUL AUTECH GT-Rの2台のGT-Rが距離は離れていますが

コース上で順位を上げて3、4位に浮上してきます。いずれもミシュランです。

 

 27周を終えるとトップから8秒ほど遅れた2位のKeePerがピットへ。この時点で放送席は全然気づいてませんが

タイヤを交換していません。硬めのタイヤを選択しており、また交換して温めるぐらいなら、という考えです。

この後LC500/ブリヂストンは無交換を次々発動していきます。

 

 一方RAYBRIGは36周まで引っ張ると普通に四輪交換。来年からはNSXもFRなので、タイヤという点で言えば

ここだけMRで全然違った今までよりもメーカー側は多少開発しやすくなるかもしれませんね。

 ピットを出るとKeePerとは直線丸々一方離れており、普通に考えたら全く追いつきそうにないですが、

ここまでの四輪交換勢の様子を見ていると熱入れに2周近くかかっているようなので安心できません。

 と思っていたら、10秒以上あった差はあっという間に1周で詰まり、ピットを出て1周半後、38周目のターン7、

通称ハイポイント コーナーでKeePerがトップに立ちます。

 するとその直後、カルソニックIMPUL GT-Rがターン2で飛び出して砂場に埋まり脱出不能。SCとなりました。

カルソニックは10月1日付で社名がマレリに変更されて名前が消滅するため、最終戦のエントラント名が

どうなるのか気になりますが、ひとまず『カルソニック』としての最後のレースは14位に終わりました。

 SC前にピットに入れなかったDENSO KOBELCO SARD LC500はここでピットに入って勝負権もちろん無し。

この頃から雨量が増えてきたようでだんだんカメラの映像で何が何か分からなくなってきました。

 そんな中、タイヤが合わなかったかRAYBRIGはペースが上がらず結局2ピット。選手権リーダー、

WAKO'S 4CR LC500も無交換のハードを捨てて2ピットでソフトに交換するなど想定外の連続となります。

 

 一方ミシュランGT-Rは快調なようで、CRAFTSPORTSは順位を上げていき、54周目にとうとうKeePerを

ターン1で外から豪快に抜いてトップへ。2位にはダンロップのModulo Epson NSX-GT、3位にMOTUL GT-Rと

ブリヂストンはトップ3から蹴り出されることになりました。

 

 もう一度アクシデントでSCが出たりするんじゃないか、ていうかそろそろ赤旗では?と思える真っ白具合の

レース終盤でしたが、CRAFTSPORTSはそのまま逃げ切って優勝。ブリヂストンがいない表彰台、

ミシュランが2台もいる表彰台ってなかなかないですね。

 

 KeePerは摩耗した無交換ハードと増えた雨量の組み合わせが最悪でしたが、平川 亮は後続と大きな差が

あることから堅実に走り切って4位。

一方WAKO'Sは交換後のソフトもあまりタイムがよろしくなくて、ピットで失った時間を取り返せず困惑したようですが

何とか6位に入りました。RAYBRIGは8位と悔しい結果になってしまいました。

 

 これで選手権ではWAKO'Sが7点差のトップ。MOTUL GT-Rは20.5点差で3位となり数字上はまだ権利が

ありますが、上位2台がいずれも入賞できず、かつポール+優勝でないと逆転できないのでほぼ無理です。

レクサス同士の一騎打ち、仮に何かあっても他陣営にタイトルが流れる心配は無くなったので、最終戦は

遠慮のない争いを期待したいところです。 

 

 次戦は最終戦もてぎ、ですがその前に数名のドライバーにはDTMのホッケンハイム戦というおまけがあります。