2019 AUTOBACS SUPER GT Round 3 SUZUKA GT 300km RACE
鈴鹿サーキット 5.807km×52Laps=301.964km(GT300 leader:49Laps)GT300 class winner:K-tunes RC F GT3 新田 守男/坂口 晴南
(LEXUS RC F GT3/K-tunes Racing)
SGT第3戦鈴鹿、GT300クラスはK-tunes RC F GT3が
昨年に続いてこのイベント2連勝、そして色々荒れ過ぎて
全然印象に残ってないですが彼らは開幕戦でも優勝しているので
開幕からの3戦で2勝となりました。
予選ではHOPPY 86 MCがPP獲得。K-tunesは2位、
そして3位にもMCのADVICS マッハ車検 MC86 マッハ号。
マッハ車検って書いといてさらにマッハ号まで書いたのが
正式車両名になってるんですよねw
富士でも予選で予想外に健闘していたRUNUP RIVAUX GT-Rが
今回も予選8位です。植毛GO&FUNもやっぱり背伸びして
18年型を買った方が良かったのでは(´・ω・`)
GT300クラスは戦略がバラバラになるのでスタートして
見た目の展開では何も分からないわけですが、
とりあえずHOPPYがリード、K-tunes、そして
SUBARU BRZ R&D SPORTが4位スタートから3位で
トップ3を形成、マッハ号は後退していきます。
MC86は当然タイヤ無交換の可能性がありますが、HOPPYは
K-tunesを先に行かせるどころか徐々に差を広げる形となり、
2位に2.3秒、3位と2.8秒ほどに差を広げましたが、GT500の
クラッシュによりSC導入となりました。
昨年のレースは全く逆で、K-tunesがPPスタートから差を大きく
広げていてHOPPYは無交換のためにタイヤ温存でしたが
SCが出てその差がチャラになっていました。
無交換作戦であるなら、SCで差が無くなったとはいえ、
タイヤを休めることができて実質的な周回数が減りますから、
2.5秒程度の差の消失であればそれほどデメリットには
ならない展開。一方18秒も離されていたマッハ号は
タイヤを温存できていたのならかなりお得なSCでした。
リスタートとともに86の2台はピットに入ってやはり無交換。
そしてK-tunesとBRZも数周のうちにピットに入り、
HOPPYが作業も早くて大きくリード。
展開が落ち着いたあたりで、実質2位のマッハと号と、その
背後に付けるK-tunesに対して14秒ほどのリードとなります。
BRZはリア二輪交換で時短をはかったものの
マネパ ランボルギーニ GT3に先行を許すことになって
少し離れてしまいました。
少し前のテレビ東京系『SUPER GT+』で、ざっくりと
GT3、JAF-GT300、JAF-GT300MCの違いを説明していて、
JAF-GTはGT3よりパワーは無いけど燃費が良くてコーナーが速い、
なんて言ってましたが、BRZは総合的に見てGT3より燃費悪いです。
正直今のGT300で最も給油時間が長いんじゃないでしょうか^^;
K-tunesはこの後2位に浮上、レースが残り15周あまり、
という段階に来てもまだ17秒ほどの差があってほぼ
トップのHOPPYとの差はイーブン。
果たしてそんなペースでタイヤ大丈夫か、と思っていたら
やっぱり崖が来てしまったようで1周2秒近い差で急激に
RC Fが接近。
もうたぶんHOPPYはフロントのグリップが無いんだと思いますが
旋回速度が無くなって苦行状態。
最後は逆バンクの立ち上がり~デグナー入り口で並んで
松井 孝允は降参。坂口がトップに立ちました。
坂口は開幕戦では待機して出番がなかったので初めての
トップ走行ですかね。
一方同じ坂口姓の坂口 夏月(なつ)もBRZに抜かれていて
いかにもこちらもタイヤが終わったように見えましたが、
実際はGT500のカルソニック IMPUL GT-Rと接触して
飛び出したせいでした。
ストレートで無慈悲にBRZを抜いて3位に再浮上です。
直線が遅いイメージのあるマザーシャシーですが、
セッティング次第では非常に伸びる車で、
オートスポーツ誌が集計した前戦富士の予選での最高速の順位は
1 マッハ号86 276.215km/h
2 プリウス#30 274.809km/h
3 HOPPY 86 273.418km/h
〃 Modulo NSX
と、実は86は空気抵抗の低減で最高速に関して言えば実は
富士仕様空力パッケージでもはや最速車両です。逆に
GT3勢はウイングを立ててダウンフォースを増やす方向に
あるそうです。
BRZはこのランキングで268.657km/hの15位と真ん中でした。
トップのK-tunesはこのまま独走でチェッカー。
そして2位争いはもう貯金を使い切ったHOPPYに
マッハ号とBRZが追い付いて三つ巴になりましたが、
最終の日立オートモーティブシステムズシケインで
HOPPYまさかのオーバーラン。音を聞いているとなんだか
妙な感じですが、うまくギアが落ちていないようにも見えます。
結局これで最後においしいところを持っていったマッハ号が2位、
BRZが3位となりました。
ギアが入らないからか、燃料がギリギリで圧が低いからか
再始動に手間取ったHOPPYをグッドスマイル初音ミクAMGも
抜いて行って、HOPPYは結局5位でした。
RC Fは万能型選手なのが非常に強みで、大ベテランの
新田と新人・坂口の組み合わせも今のところうまく
機能しているようです。派手さはないけどタイヤも含めて
常にパフォーマンス・あるいはハンドリングバランスに一貫性があって
素直で乗りやすい特性の車に見えますね。
今回6位に入ったARTA NSX GT3は開幕から3連続入賞で
ドライバー選手権で2位。勝たないまま重量が増えて行きますが、
新田 守男/坂口 晴南 vs 高木 真一/福住 仁嶺というのは
いずれも大ベテランと新人のコンビですし、話題性のある
面白い戦いだと思います。いずれもブリヂストン装着車両なので
かなり強みがあります。
NSXは直線番長だったところにアップデートでダウンフォースが増えて
こちらも結構どこへ連れて行っても速そうなので、
このままこの2台のチャンピオン争いになる可能性もかなり
ありそうですが、だとしても最終戦まで楽しめそうな感じです。
なお、植毛GO&FUN GT-Rは25位でした。 |