2019 DTM Round2 Zolder
BMWはというと、液晶モニターを多用しているので
しかも映像上だいぶぼんやりして見えないんですよね^^;
インディーカー スタイル リスタート、ってインディーでも
Circuit Zolder 4.011km
Race 1 winner:Philipp Eng
(BMW Team RBM/ZF BMW M4 DTM)
Race 2 winner:René Rast
(Audi Sport RS 5 DTM/Audi Team Rosberg)
DTM第2ラウンドはベルギーのゾルダー。2002年以来の開催で、
前回はアウディーのローレン アイエロが大活躍、この年の
DTMチャンピオンに輝いています。車両はTTクーペの時代でした。
ベルギーの開催自体も2005年以来、あの時はオー ルージュで
ベルント シュナイダーが大事故起こして危うく死にかけ、
DTM車両の安全性に驚いた記憶があります^^;
土曜日のレース1ではBMWのフェリペ エングが
SCの助けを借りてDTM初勝利を挙げました。
PPはマルコ ビットマンでしたが、スタートではベテランの
ブルーノ スペングラーが好発進してトップでターン1を通過。
スペングラー、ビットマンでレースを引っ張りましたが、
レース開始から20分ほどしたところでアストン マーティンの
ジェイク デニスとダニエル ユンカデラが相次いでトラブルで停止。
これでSCが入ってしまいます。
この段階でピットを終えていた人と終えていない人で立場が
くっきり分かれてしまい、9位スタートで8周目にタイヤを変え
この段階では8位のジョエル エリクソンが実質的なトップ、
続くのがエング。
既にタイヤ交換義務を終えていたドライバーでも
マイク ロッケンフェラー、ポール ディ レスタあたりがもう一度
タイヤを替えて”2ストップ作戦”に出ました。
エングはリスタートからうまくエリクソンとラインを変えて
『トップ争い』を制し、結果的にこれが勝利を決めました。
SC時点でピットに入っていなかった大損組ではビットマンの
7位が最上位、アストンマーティンではディレスタが作戦成功で
8位に入賞したものの、信頼性が気になります。
そして日曜日のレース2、ディレスタ、まさかのエンジン故障で
修復できず決勝を欠場(´・ω・`)
17台になったレースはレネ ラストが勝利、今季2勝目で
日曜日のレースは2連勝、昨年から日曜だけなら5連勝です。
PPは新人のシェルドン ファン デル リンデ。オランダの人っぽい
名前ですが南アフリカ共和国・ヨハネスブルク出身、20歳になりたての
若いドライバーです。
スタートは決めたファンデルリンデ、しかしラストは背後に
ピッタリと張り付いてじわじわと重圧をかけて行き、
10~11周目のストレート、DRSとP2Pの2倍がけで
綺麗に抜きました。
今回ちょうどラストがYouTubeのライブ車載映像だったので
脇で画面を開いてみていたんですが、それによって
DRSとP2Pの効き目が大まかに分かりました。
後からさらに見返して精査しましたが、ここでのラストの最高速は
DRSなし 240km/h
DRSのみ 244km/h
DRS+P2P 252km/h
程度と分かりました。BMWのティモ グロックの映像でもやはり
P2Pを使うと最高速が8km/h程度増しており、
90km/h→240km/hへと加速する区間で概ねみんな8km/h程度
得られる、ということが判明しました。
ちなみに、使っているかどうか判別しづらいこのシステム、
車載映像ではアウディーは非常に分かりやすくなっており
ステアリングに埋め込んだライトで、DRSを使うと緑、
P2Pを使うと青のライトが点灯します。

使用状況もモニターに出ている模様、映像からストレートで
たまに点灯して5秒で消えて8km/h速くなった時に点灯している
ライトがP2Pのものと推定できましたが、DRSは不明でした。

ヴァンテージはそもそも遅すぎて競争しておらず、いつ
システムを使ってるのかすら不明でしたw
なお最高速も235km/h程度しか出ておらずやはり5km/hほど遅いです。
抜かれたファンデルリンデはピットへ、これを見て翌周に
ラストもカバーに入り辛うじてトップ死守。
もう完全にラストの必勝パターンです。
22周目、ピットを引っ張って後半勝負に出ていたビットマンが
ロビン フラインスを抜こうとしてラインをクロスさせたまでは
お見事でしたが、距離が近すぎたか、フラインスが抵抗して
あえて旋回速度を下げたか、思いっきりぶつけてしまい
フラインスがスピン。ビットマンはペナルティー、そして
フラインスは再始動できず今日もSC導入です。
この時点でトップはアストンマーティンのジェイク デニス。
ちょうど事故発生時に最終区間あたりにいて、タイミングの
状況から推察するに、SC導入の5秒ぐらい前にピットに
駆け込み乗車に成功しました。デニスはぶっちぎりで遅かったのに
これで新しいタイヤで8位からリスタート、大儲けです。

こんな車間距離ではリスタートしませんw
都心の渋滞スタイル、とかに名前変えませんか?
ラストはうまく出し抜いて好発進、ファンデルリンデは
エングに抜かれて3位後退、そしてアストンマーティンでは
ユンカデラがスナーバックスに豪快に入店( ゚Д゚)
ブレーキが壊れたそうで、ライブ車載映像は無線が無修正なので
放送禁止ワードも丸聞こえです。遅い上にまともに完走できないので
かなり苛立っているようですね。
ラストは最後までうまいマネージメントでなんと10秒ほどの大差で
チェッカー、エングも2位でよい週末となり、現時点で選手権の
リーダーとなっています。
そしてファンデルリンデは最後の最後にちょっと強引に
ジェイミー グリーンに抜かれ、ついでにロッケンフェラーにも
抜かれてしまって5位でした。デニスがタナボタで6位をゲット!
久々のゾルダーは狭いのでDTMで走るには抜きようもない、
ところにDRSとP2Pがあったのでなんとか面白いレースになった、
という感じです。DRSだけならほんと抜けなかったと思います。
ヴァンテージの信頼性不足は色んな部分に出ているので
けっこう時間がかかりそうな感じですね。
エンジンがまず一番の問題かなと思いますが、共通部品を
多く使う中でもブレーキなどにも問題が出ていることからして
チーム運営の基本的な部分で、GT3車両のレースと異なる要素を
まだきちんと取り扱えていないのかな、とも感じます。
次戦はイタリアのミザノです。