FORMULA 1 HEINEKEN CHINESE GRAND PRIX 2019
Shanghai International Circuit 
5.451km×56Laps=305.066km
winner:Lewis Hamilton(Mercedes AMG Petronas Motorsport/
                                    Mercedes W10 EQ Power+)

 F1第3戦中国、正直取り立てて書くことが無いレースでしたw
ルイス ハミルトンが連勝で選手権でトップになり、
バルテリ ボッタスはリーダーの座を3戦目にして失いました。
あまり離されると後々ナンバー2になるしかなくなるので、
とにかく『1勝差』から離されない、すぐ逆転する、というのが
大事になるでしょうし、シリーズの面白さとしても重要です。

どうでもいいけどこのシグナルの安っぽい効果音はF1には
いらないと思うんですが・・・

 記念すべきF1の1000戦目、予選はボッタス、ハミルトンと
メルセデスが並び、2列目はセバスチャン ベッテルと
シャルル ルクレールのフェラーリ、3列目は
マックス フェルスタッペンとピエール ガスリーのレッド ブル勢と
綺麗に並びました。
 何が驚きって、ガスリー以外の5人はソフトを使いたくないので
Q2をミディアムで通過しましたが、メルセデスは
ミディアムのQ2とソフトのQ3でほとんどタイムが変わらず、
そのタイムはフェラーリがQ3でソフトで出したタイムよりも速かった、
ということです。メルセデスはこういうコースでは予選ですら
ソフトがいらない気がしましたw

 しかし決勝のスタート~ターン1でメルセデスとフェラーリは
それぞれ順位が入れ替わり、
ハミルトン、ボッタス、ルクレール、ベッテル、という順に。

 ここはダウンフォースがたくさん必要なので、タイヤを守りつつ
走るには乱気流を避けるため、2秒以上は離れないといけない、
と想定されるコースですが、フェラーリはベッテルがずっと
ルクレールの1秒近辺を走行。そしてルクレールは
前から離される。。。
 前回のレースでは、ルクレールはベッテルに追いついて
「俺の方が速い」と主張すると、未放送の無線ではどうやら
「2周待て」と言われていたようですが、これを無視して
ルクレールがベッテルを抜いていたようです。

 2戦続けて遅かったベッテルを前に出すか多少悩んだか
フェラーリ首脳陣、かなり時間をかけてからルクレールに
「ペースが上がらないならベッテルを前に出すぞ」と言い、
ルクレールが「引き離してるよ」と明らかに嘘を言ったのを
もちろん無視して入れ替えます。

 が、入れ替えた後、ベッテルは左前輪をやたらとロックさせ始め、
なんとルクレールが離れずに追走。
「で、どうすんの?」とやや悪態気味に訴えかける始末で、
再度入れ替えろ、と言わんばかりの態度。

 こんな状態でメルセデスを捕まえられるはずもなく、
結局ルクレールはフェルスタッペンのアンダーカットの餌食に。

 ハミルトンは楽々トップを快走、ボッタスはスタートで
前に出られたら後は抵抗する術がありませんでした。

 記念すべき1000戦目を勝ったハミルトンは何かもらえるっぽくて
ちょっとお得でしょうか。
 ボッタスは今季の課題について、高いレベルのタイムを安定して
出し続けることを課題に挙げていますが、ハミルトンに
先行された展開で、何か起こせそうな走りを見せられるか、
常にトップを走れるわけではないので、タイトルを狙うなら
これが非常に大事ではないかと思います。

 正直フェラーリはもうちょっと戦えると事前に勝手に
想像していたので、全く相手にならない状態で、今季もまた
昨年と同じなのかな、と思わせる内容。それに加えて
ドライバーの扱いで早くも手を焼き始めており、おなじみの
内紛がまた帰ってきそうな気配すらします。
 自由にやらせるならやらせる、明確にオーダーを出すなら出す、
はっきりせずに中途半端だったので、結局ベッテルが
追走でタイヤを傷めてしまい、先行してからのペースの鈍さに
繋がったのではないか、とも思われます。

 レッドブルもまたドライバー格差が問題っぽいですが、
ガスリーはとりあえずよく知っているスペインでの
パフォーマンスが一つの指標になるだろうと思います。
 今回は最後にソフトを履いて、0.094秒ベッテルのタイムを
上回り、ファステストの1点だけ持っていきました。
 フェラーリはなぜ開幕戦でこのせこい1点を取りに
行かなかったのか、とこれまた今でも疑問です。

 今回目立ったのは、フリー走行でズラ踏んで車両を壊し
最後尾スタートだったアレクサンダー アルボンで、
ソフト19周→ハード36周と繋いで10位で入賞。
安定したペースで淡々と仕事をこなしていた印象です。
 9位のキミ ライコネン、そして大したダウンフォースも
出てないはずなのに8位のセルジオ ペレス、いずれも
やはり安定性とタイヤの使い方が上手かったのかな、という印象。
 逆にハースはレースになると妙に遅いのが気になります。

 次回はもうちょっとハゲしい争いが見られると良いのですが。