FORMULA 1 GRAN PREMIO DE MÉXICO 2018 Mexico city
AUTÓDROMO HERMANOS RODRÍGUEZ 4.304km×71Laps=305.354km
winner:Max Verstappen(Aston Martin Red Bull Racing
                    /Red Bull RB14-TAG Heuer)

 F1第19戦メキシコ、ルイス ハミルトンが4位に入り、
2戦を残して2018年のドライバーズ チャンピオンを獲得しました!
5度目のチャンピオン獲得は史上3人目、もうあとは
ミハエル シューマッハーの7回しか目指すところはありません。
ただ、せっかくのレースは本人にとっては苦難のレース、
優勝は2年連続でマックス フェルスタッペンでした。

 標高2200m以上の高地とあって、
『モナコのウイングを装備しても発生ダウンフォースはモンツァ並み』と
例えられるエルマノス ロドリゲス サーキット。
 レッド ブルが、というかフェルスタッペンがフリー走行から
絶好調でとうとう初PPゲッツ!!!、、、のはずが、最後に
ダニエル リカルドがおいしいところを持っていきます( ゚Д゚)
PU制になってからは初となるレッドブルの1列目独占。
ハミルトンとセバスチャン ベッテルが2列目です。

 スタートでは3位からハミルトンは好発進、しかし
フェルスタッペンも2番グリッドからひたすら一直線に
加速し続け、ターン1のブレーキで先行、リカルドは3位に
転落してしまいます。
 ターン5でベッテルとバルテリ ボッタスが接触しましたが
大ダメージもスピンもなし、今日も幅寄せっぽいぞセバスチャン。。。

 後方ではフェルナンド アロンソもまた接触。
アロンソの感触としては車体は大丈夫だったようですが、データ上
問題があったため停止、VSCとなってしまいました。

 11周を終えるとハミルトンがピットへ。メルセデスは続けてボッタスも
入れるダブル ストップで送り出していきます。
 今回のタイヤはハイパー ソフト・ウルトラ ソフト・スーパー ソフト、
と柔らかい3種類。戦略はいつも通り、ウインドウに入ったら
SSに繋ぐ1ピットを考えています。ハミルトンにとっては長旅ですが、
SSスタートの車のタイヤ状態を見ると、そんなに長くもつのか
怪しい気がします。

 この後各車順次ピットへ、フェラーリはやや引っ張って
17周目にピット。それでもなお長い距離が残ります。

 フェルスタッペンは、このレースだけ見たらいったい
どっちがチャンピオンなんだ、と思えるぐらい異様にスイスイ
ハミルトンを引き離して12秒以上の差を築きます。
 30周目にカルロス サインツが止まってしまい2度目のVSC。
誰もピットには入りません。
 VSC解除後、ハミルトンはタイヤがお亡くなりになり始めたようで
ペースが上がらずベッテルが追撃、39周目にコース上で抜いて
2位に浮上します。どうせ逆転タイトルなんて望めっこない
状況ではありますが、コース上でハミルトンを抜けて
ちょっと憂さ晴らしできたでしょうか?

 なんだか前戦でも見たようなこの光景、タイヤの傷み具合が
ひどいので、潰れる前にピットに入った方が良い気がしますが、
チームによってはそれすら躊躇われる状態になっていました。
『交換するタイヤを持っていない』
トップ3チームで、SSを2セット持って決勝に入ったのは、
リーダーのフェルスタッペンだけだったのです。
ボッタスとリカルドはそもそもこの週末に1セットしか持ってきて
いませんでした。
 つまり、フェルスタッペン以外は今履いているSSを捨てても、
変えるのがUSかHSしかないため、結局残り周回数が
もっと少なくなるまで我慢しない限り、3ストップ戦略にでも
しないと走り切れない状態になっていました。
こんなことはなかなか珍しい状態です。

 47周目にはリカルドにも抜かれたハミルトン。
諦めてこの周でピットに入りUSへ、ベッテルもこ動きを見たのか
これに先んじてピットへ。
 コース上では同じくタイヤに苦しむボッタスがライコネンに抜かれ、
まるでさっきリカルドがハミルトンを抜いたリプレイのような映像。
 後続がみんな入ったので、安全のためにフェルスタッペンも
ピットへ。こっちはSSを持っているのでこれで楽々
最後まで走り切ることができます。

 この後は2位争いのリカルドvsベッテルが過熱。
タイヤを替えたベッテルに対し、リカルドはコース上に留まって
2位に浮上していますが、ペース差もあるし、タイヤを考えたら
あっさり行かせるかその前にピットに入るだろう。
まさかHSでここから飛ばす?とか思っていたら、
コース上で結構踏ん張るリカルド。意地の走りで2位を死守し
面白いことになります。
が、残り11周、白煙を上げるリカルド。ああ、壊れた(。∀°)
本日3度目のVSC、運が無さすぎる。。。

 これでフェルスタッペン、ベッテル、ライコネンという並び。
ライコネンもピットに入らず引っ張り続けていて、
なんかライコネン放置プレー現象な気がしたんですが、
先週優勝してゴキゲンな大ベテラン、この厳しい条件で
黙々と走り続けます。
 ていうかUS履いたハミルトンがタイヤ苦しすぎてライコネンの方が
ペースが速いです。
 ボッタスに至っては後ろと差がありすぎて、さらに3回目の
ストップに入って来ました。グダグダw

 一方フェルスタッペンは去年も見たようなやり取り。
リカルドがトラブルに見舞われたので、労わって走った方が良いのでは?
と聞いていたのは彼の方だった気がするのですが、
終盤になってもペースが落ちないので、
ジャンピエロ ランビアーズから無線が飛びます。

ジャンピエロ「セクター2と3でパープル(全体ベスト)だ。でも必要ないんだよ。
       ベッテルは諦めたかタイヤに苦労しているようだ」
マックス君「必要ないのは分かってるけど調子いいんだよ」

ジャンピエロ「よーしマックス、エンジンの能力下げるぞ、分かってるな?」

ジャンピエロ「おーい、いいかマックス、パープルだよパープル、
       ペース落としてくれ。残り5周」

ジャンピエロ「分かってるか?(今最速ラップを出している)ボッタスは
       新しいセットのタイヤだ、届かないよ。そんなこと
       気にしてないで、車を持ち帰ってくれ」

 全然話聞かねえw ボッタスは中古とはいえHSで走行しているので
一人だけ有利な状態です。と言いつつ0.4秒差のタイムをすぐに
フェルスタッペンが出してしまいましたが( ゚Д゚)
 結局ベッテルを17秒もぶっちぎって優勝、偉大なチャンピオン、
ハミルトンは78秒遅れで、危うく周回遅れになるところでした。
 3位にライコネン、なんか憑き物が取れたような快走ですね。

 車両特性ももちろんありますが、アメリカに続いて
フェルスタッペンのペースとタイヤの関係は飛びぬけていたと思います。
タイヤの状態を見ても、他のドライバーより明らかに綺麗な
表面をしていましたし、終盤ボッタスの最速ラップに喧嘩を
売れるぐらいに2セット目のSSでも余力がありました。
悪質プレーは嫌いですが、来年ホンダで競争力が落ちて才能が
埋もれるのは見るに堪えないので、絶対に良い車を仕上げて彼を
競争の中心に送り込んでほしいと思います。

 そして、いわゆるベスト オブ ザ レストは6位の
ニコ ヒュルケンベルグでした。2周遅れです( ゚Д゚)
SSで57周を走り切ってこの場に居座り続けました。
彼から9位のマーカス エリクソンまでの4人はいずれも
SSで53周以上を走行した無理くり1ストップ作戦。
もうこの集団は1ストップ居座り作戦が常態化していますね。
10位のピエール ガスリーがようやく2ストップ組。
と言っても彼は最初のVSCでHSを捨ててSS→SSという
ちょっと変則的なやり方なので純粋な2ストップ戦略とは違いました。

 さて、コンストラクターズ選手権の方はまだ決定しておらず、
フェラーリの復調気配によりまだ逆転の可能性も残されています。
他のチームの順位争いも続きますし、もちろんライコネンが
また勝つかもしれないし、フェルスタッペンがポールを獲るかも
しれないし、レースの興味が無くなるわけではありません。
次戦はブラジルです。