2018 AUTOBACS SUPER GT Round 7 AUTOPOLIS GT 300km RACE
動画サムネイルのこの場面ですw はみ出たGT-Rは順位後退。
オートポリス 4.674km×65Laps=303.81km
(GT300 class Leader:61Laps)
GT300 class winner:K-tunes RC F GT3 新田 守男/中山 雄一
(LEXUS RC F GT3/K-tunes Racing LM corsa)
GT300クラスのオートポリス戦は、だいたい
『JAF GTかターボの車が速い』というザックリした戦力図がありますが、
優勝したのはどちらでもないGT3でNAのK-tunes RC F GT3。
GT SPORTでは万能に速いRC F GT3ですが、GT300でもさらに
成熟して万能型車両として完成されつつあるようです。
予選ではQ1に赤旗が出てこれがアタックを行っていた車を直撃。
TOYOTA PRIUS apr GTがビリになる大波乱。
植毛GT-Rより遅かった、と言えばその失敗ぶりはお分かりいただけるだろうw
ARTA BMW M6 GT3も同様に22位となってしまいます。
そんな中、HOPPY 86 MCが猛烈に速くPP獲得。
予選と言えば、GT500で周回を終えてもカウントが止まらないバグが
頻発していましたが、システム上
『レコードが記録されたらもう一度きちんと確認を行う』ような
仕組みになっているせいだと思われます。
ズルして出たタイムではないか?という疑念を消すためだと思いますが、
タイムの水準が過去より一気に引き上げられると、全員レコードで
全部そうなってしまって、全然時計が止まらなくなります。
確か最終的にはシステムを解除してしまうしか解決策が無かった気が・・・
2位に前戦でも活躍のGAINER TANAX tripele A GT-R。
3位はマッハ車検 MC86 Y's distraction。4位SUBARU BRZ R&D SPORT。
うむ、確かにJAF GT(MC)とターボが来た(@_@)
というかSUGOと基本的に車に求められる性能が似てるから同じ顔触れです。
埼玉トヨペットGreenBraveマークX MCが6位なことからも分かります。
決勝、プリウスはビリなのでピットからのスタートを選び、
開始と同時に条件に合致したタイヤに履き替えてスタートする戦略に出ます。
上位のスタートは順調でしたが、スタート間もないターン3でマークXが
マネパランボルギーニGT3に当てられてスピン。
マークX、タイムは非常に速くてレース中の最速に近いタイムを
記録できる仕上がりだったので残念でした。
17位でレースを終えています。
また、4周を終えると早くも5位スタートのグッドスマイル初音ミクAMGが
ピットに入るなど、序盤から目が付いて行かない状態に^^;
初音ミクはタイヤが全然合っていなかったのでさっさと捨てたようです。
マッハ車検は唯一仕掛けられる場所の上りのS字でGAINERを
抜いて2位に浮上。その直後、植毛GT-RがCARGUY ADA NSX GT3と
接触して左前部分がハゲるアクシデントが発生します。
トップ争いは86対決、離れてGT-RとBRZの対決となる中、
TOYOTA PRIUS apr GTの30号車の方が止まってしまいSC導入となります。
リスタート後も構図は変化なし。K-tunesはというと、10位スタートから
自力で6位まで上げたところでModulo KENWOOD NSX GT3との
争いとなり、SC前の段階ではトップから13秒離されていましたが
これがチャラとなっていました。
26周目にHOPPY 86、BRZ、Modulo NSX、GAINER TANAX GT-Rの
11号車がみんなまとめてピットへ。HOPPYは前2輪だけを交換します。
NSXとGT-Rは走行レーンを並んで走行、F1ならGAINERに
アンセーフ リリースが出されています(+_+)
BRZは作業時間が長いのでこれらの後ろでコースに戻りました。
マッハ号は31周でピットに入り、こちらは四輪交換。
当然HOPPY 86が先行、こちらも二輪交換だったLEON CVSTOS AMGが
いつの間にかこれに続いており、GAINER GT-R、Modulo NSX、
の後にマッハ号が戻ります。
これで上位でピットに入っていないのはK-tunesと
リーガルフロンティア ランボルギーニGT3。こちらも全くと
言っていいほどマークしていませんでしたが、ピットを終えると
HOPPY 86の前でコースに復帰。
そのHOPPY 86は前輪だけを変えたのが明らかに苦しそうで、
ペースが上がらず後ろに渋滞ができ始めます。
となると、リーガルフロンティアウラカンより前方を走っていた
K-tunesはピットを終えても事実上のトップを守れる可能性が
高くなってきました。が、ぼんやり見ていた私はこの事実に
全く気付かず(+_+)
K-tunesがピットを終えた後には、こちらも引っ張り作戦からの
アウト ラップになっていたARTA M6とHOPPY 86がターン3で接触。
インを守ったARTAのショーン ウォーキンショーがアンダーを出して
当ててしまったのでペナルティー案件、と思われましたが判定は
レーシング インシデント。
HOPPY 86の松井 孝允が、冷えたタイヤでアンダーを出す相手のことを
考慮に入れて、もう少し外回りすれば接触は避けられた、
ウォーキンショーが相手の走行を完全に邪魔するほどのドアンダーで
ミサイルしたわけではなかった、というのが裁定理由だそうです。
うーん、事実上守れっこない順位争いで、アンダー出して
当たるかもしれないから慎重に走るのも仕事だと個人的には思うんですけど。
『リスクは追い抜く側が負う』とは言っても、ターン インの時点で
既に1/3車身前に出ているぐらいの状態からさらに旋回速度に
差があるわけで、これは『追い抜き』とはちょっと異なる概念では
ないんでしょうか。
ともあれタイヤ丸ハゲな上にスピンしたHOPPY 86は脱落。
K-tunesは後半になると競争相手がいなくなってそのまま独走。
前戦では新田がプリウス31号車に対して選手権興ざめな
接触をしてしまいましたが、すぐに立て直してみせました。
GT300通算20勝目で、高木 真一に離されてもまたすぐタイに戻す
おっさんの意地でしょうか。
RC Fは直線スピード、タイヤのライフ、旋回性能、燃費、
どれも非常にまとまっていて、そこにこのチームはブリヂストンの
タイヤが関わってくるのでかなり強力なパッケージになっていますね。
正直、無茶苦茶値段が高い(改造にすごい金がかかった)上に、
昨年の話だと、フォーミュラ的なセットと乗り方でないと
速く走れないということで、ジェントルマン向けではなく
明らかにプロ集団でないと扱えない純レーシング車両に
なってしまっているようですが、販売に繋がる量販クーペが
レースで活躍するというのは個人的に好感が持てるので、
継続していってもらいたいところです。そういえば来季に向けた
謎のテスト車両が走っていて、『低コスト化試験ではないか?』
という噂があると少し前に聞きましたがはてはて。
2位にリーガルフロンティアウラカン、1周目の接触が無ければ
きっとマネパウラカンも来ていたはずなのでJLOCとして惜しいと言えば
惜しいレースでした。
3位には残り4周でGAINER10号車ををちょっとぶつけつつ抜いた
Modulo NSX。テレビに映し出された道上 龍
「大丈夫やんなあ?」と言いつつ、映っていることに気づいて

このチーム、もちろんNSX初導入でセットが序盤はまだまだ
決まっていなかった、ということはありますが、車両大破~
なんとか新車で鈴鹿10時間、という過程を経て強くなった気がします。
鈴鹿でピレリのタイヤを履いて、すんごい乗りにくいものを
どう扱うか、ということをレースで学習する過程でかなり
良い手ごたえを得た話をしていました。最終戦もてぎも相性は
良いと思うので期待できそうです。
接触がお咎めなしだったARTA M6はなんと4位でランキングを
12点リードとかなり有利な状況。
しかも終盤に、ライバルであるLEON AMGを抜いたので価値があります。
あれがペナルティーだったら話は全く変わっていました。
ピットから出る賭けに出たプリウスは、結果的にはSCが出て
その分のロスはチャラになったおかげもあり10位。
14点差とARTAが入賞圏を走る限り厳しい条件ですがギリギリ
権利を残しました。
なお、植毛GT-Rはトラブルがあったのか11周遅れの28位
(完走扱いで最下位)でした。