Monster Energy NASCAR Cup Series プレイオフの第3戦は
史上初めて、シャーロット モーター スピードウェイの
内側に設置されたロード コース部分(元々はカート向け)を追加した
新しい内容で開催されました。
レースの話題の前に、このコースの話題だけ先におさらいしておきます。
Roval(ローバル)と呼ばれるこのコース、最初冗談かネタだと思ったら、
イベント名にもRovalと入っていて、NASCAR的に真面目な愛称のようです。
レイアウトを見てみると

こんな感じになっています。
オーバルのロードコースはインディアナポリスやラウジッツリンク、
GT SPORTのブルームーンのように、フロントストレッチから、
内側をこちゃこちゃ走って反対側に抜けるようなパターンと、
デイトナのように内側を走ってまた同じ場所に戻り、オーバルもぐるっと
走るパターンがありますが、シャーロットは後者です。
ほぼオーバルも丸々活用するため『ローバル』というのは
実に適切な表現ですねw
ここを市販車でゆっくり走った映像がこちら
シャーロットのオーバルは、やや幅は狭い一方で、
おそらく全開催トラック中最も路面がスムーズでグリップも高く、
1500kg以上あるストックカーが信じられない速度で旋回する様子が
ファンにはたまらない部分、だと思います。
一方このロードコース部分、ビミョーな高低差、狭い道幅、
そして、ほとんど真っすぐブレーキを踏める場所がない、という
なかなかにパッド泣かせ、いや、ドライバー泣かせ、ここを
スーパーフォーミュラで走るならともなく、重たいストックカーで
走るのは難易度が高いと容易に想像できそうです。
そして、オーバル部分でもターン11~12にシケインが
設置されていますが、図を見てもなんとなくわかる通り、
角度が浅いです。で、カットしないようにバリアを設置したんですが、
その結果実際にイベントが始まると
殺人シケインじゃねえか!!!w
ポリフォニーデジタルはゲーム内の殺人シケインを改修する気は
ないようですが、こちらリアルの世界では危険すぎるため、
NASCARはこの後レース前にシケイン改修
バリアは少し下げられました。これでも刺さるならもう知らない(´・ω・`)
また、最終のターン16~17もオーバルからエイプロンに下りて
小さいシケインを曲がらないといけません。
ここは最大に追い抜き場所なんですが、イン側の高い縁石も相まって
これまた簡単ではなく、
全損の原因になります。ここもブレーキング場所は
実はオーバル部分から既に始まるので、左にステアリングを切りながら
まずスロットルを戻して荷重が横に逃げないようにしつつ、
バンクから下りつつブレーキング、という、実に不安定な動きを
しないといけません。
また、当然ですが、普段のオーバルではアライメントを
左にだけ曲がるように設定して作りますが、ここではそうもいかないため、
普段と比較すると曲がり辛くもなります。
こうした様々なトラップにドライバーは対処をしないといけません。
そして実際、多くのドライバーに困難が待ち受けることとなりました。
では次回の記事で実際のレースの話題へと入ります。