FORMULA 1 2018 VTB RUSSIAN GRAND PRIX
Sochi Autodrom 5.848km×53Laps=309.745km
winner:Lewis Hamilton
(Mercedes AMG Petronas Motorsport/Mercedes F1 W09 EQ Power+)
F1第16戦ロシア、ソチ、という名前ですが、厳密には
サーキットがあるのは30km強ソチから離れたアドレルという
場所のようです。ちょうど千葉にある東京ディズニーランド、
ぐらいの距離感ですかね。
ここは初開催以来メルセデスが無敵のコースですが、今年も
フェラーリファンの期待を打ち砕くメルセデス盤石のレース。
ルイス ハミルトンが今季8勝目を挙げましたが、やや
後味の悪さも残すレースとなりました。。。
デイビッド クロフトさん、ホントいつも同じトーンでスタートしますね。
予選ではバルテリ ボッタスが今季2度目のPP。ここはなぜか
相性が良いです。2位にルイス ハミルトンでメルセデスが1列目占拠。
この予選ではQ2で珍事発生。15台のうち既に3台がグリッド降格
決定済みのためアタックせず。さらに、ルノーの2台はタイヤに厳しいので
ハイパー ソフトでスタートすることを嫌って、
11、12位でいいや、とこれまたアタックせず。
うん、事実上最初からQ3に出る人が決まったぞ(。∀°)
ハースはハイパーソフトでタイムを出しましたが、これなら
ウルトラ ソフトでも十分でした。
決勝、ものすごく部分的な再舗装により、3位の
セバスチャン ベッテルまでギリギリこのグリップしそうな路面で
スタートを切れそうな感じ。
そのベッテル、ここは事実上最初のコーナーであるターン2までに
1000mほどあるため、むしろスリップ使えてお得感すらあるので
一発逆転を狙う希望がありました。
目論み通り好発進したまでは良かったんですが、ハミルトンを
抜き切れず並走となり、これを見たボッタスはすかさず
チームメイトをスリップに入れてあげてベッテル沈没。
そのハミルトンが恩を仇で返すようにボッタスを抜きに行きますが
ちょっと突っ込みすぎ。
ただ突っ込みすぎて失速したところにベッテルがまた見事に
行き場なく引っかかり、ベッテルはやることなすこといまく行かず。
毎年のようにここで後方が事故ってSCが入っていましたが、
今日は大きなアクシデントもなく軽い接触だけで
レースが続行されます。これもベッテルにとっては不運か。
4周目にはトロ ロッソの2台が時を同じくして単独スピン。
いずれもブレーキの問題でそのままリタイアとなります。
すごいクオリティー コントロールですね(棒)
この後12周を終えてボッタス、13周でベッテルが
2秒前方のハミルトンをアンダーカットすべくピットへ。
翌14周目にハミルトンがカウンターを打ちますが、
ベッテルの猛スパートに後れをとってアンダーカットを
許してしまいます。久々にメルセデスらしからぬ安易な
順位損失でした。
ハミルトン「おい、なんでこんなことなってんだよ(怒)」
しかし16周目、ハミルトン、自力でDRSを使ってベッテルの
よk、に並ぼうとしたら進路変更でベッテルが明らかに危険な動き。
一瞬大事故を想像したので当たらなくて良かったです。
そのままターン4まで争いは続き、さすがにまずいと思ったか、
相手がオフ ラインになると思って油断したのか、
ここであっさりハミルトンが前へ。チームのミスを帳消しにします。
想像ですが、メルセデスはあからさまな形ではなくピットで
うまいことハミルトンがオーバーカットできないかを考え、
とりあえずステイさせてたらベッテルが動いてしまったので、
やむなく目の前のレースに視点を切り替えて失敗したんじゃないか、
と思いました。
ところで、このハミルトンがピットに入った時には
7.5秒ほど後方にキミ ライコネンがいました。
中継ではフェラーリもタイヤを用意してクルーが飛び出した
様子だけが映り、実際は入らなかったのでブラフでした。
この際のテレビ未放送無線が爆笑ものでした。
エンジニア「ハミルトンの逆をやれ、ハミルトンの逆をやれ」
ライコネン「いや俺から見えねえし!」
そりゃそうだよw 7秒も差があるんだからエンジニアが
入るか入らないか教えてやったらいいだろうに^^;
暫定トップは後方からスタートしてソフトで延々走る
マックス フェルスタッペン。
25周目、メルセデスのボス・トト ウォルフが
『Tactics』と書かれたボタンに手を触れる瞬間が国際映像に
大写しになります。まさか、そんな分かりやすいオーダーとかないよな、
ハハハハハ、、、、、ボッタス待っとるやないかい!!!!!!!
コース上で争う風とかなんとかいう見た目すらない、
完全に青旗振られた人の動きで順位入れ替わり。なんじゃいこれ。
ジェームス バーレスが直々にボッタスに無線で伝達。
要するにベッテルと争っててハミルトンには小さなブリスターが
できてしまったので、リスクを避けるために入れ替わってくれ、
とのこと。
一方、フォース インディア勢もオーダー発令中。
前回いきなりぶつかってしまったせいもあって、カナダでも
見たような「俺の方が速いから前に出して俺にやらせろ」
「じゃあ〇周チャンス上げるからダメなら後退ね」
の制度でケビン マグヌッセンを攻略し、あぐね続けます。
こっちの無線のやり取りもなかなか面白かったですね。
大口叩いてたセルジオ ペレスがいざ自分の番が来たら全然
DRSを得ることすらできなかったあたりとか^^;
なんなら1セットで走り切れてしまうソフトで快適に走って
フェルスタッペンは43周終わりでピットへ。
5位に戻りましたが、ライコネンは13秒も前方なので
さすがに追いつきそうもなくここの面白い展開は無さそう。
一方「ルイスのタイヤにリスクがあるから」入れ替わったボッタス。
気持ちとしては
「ベッテルにやられずに走り切れたんなら順位返して」という
考えがあるのは当然ですが、おそらく指示が来ないから
自分から聞いたんでしょう。
ボッタス「このままの順位で終わるのか?」
トニー ロス「そうだ。順位を維持してくれ。レース後に話そう」
このあとトトさん直々にも「レース後話そう」と言われたボッタス。
ハミルトン、優勝でベッテルとの点差をとうとう50まで
開きましたが、さすがにコメントしづらいのかレース後の
インタビューから逃げてるっぽい動き。
ボッタスはチームに不満、ベッテルは結果に不満。
久々だな、誰も面白くない表彰台って。
まあ正直、「順位を返す」という行為が綺麗かと言われると
それもまた議論の余地があるところですし、シーズン序盤に
点数を稼げずナンバー2になってしまった時点でボッタスが
こうなるのは分かっていたことですが、
例えばシーズンを終えて5点差でハミルトンがチャンピオンだったとして、
・もらった順位のおかげで勝てた
・あのとき順位を返したせいで負けた
どちらがファン的にもブランドのイメージ的にも良いのかな、
と考えると、そこまでしなくても良かった感じが個人的にはしますね。
トップ3チームに次ぐ7位、いわゆるベスト オブ ザ レストは
シャルル ルクレール。トップ3チーム以外で唯一の
リード ラップでのフィニッシュで、アゼルバイジャンの6位に次ぐ
自身2番目の好成績。
マグヌッセンが8位でしたが、2度ほど危険な動きがありました。
ベッテルは『進路を2度変えた』として審議になりましたが、
こっちはかなり悪質な動きなのに審議にすらかからず。
いや、進路変更の回数とかいう以前のレベルでダメでしょこのレース。
昔スーパーアグリの井出 有治がスーパー ライセンスを不可解な
感じで取り消されたことがありましたが、正直マグヌッセンは
累積ペナルティー ポイントがどうのとかいう以前に、
ドライバーの資格無いと思いますね。死人が出る前に
こういうドライバーは対処しないとダメです。
もちろん繰り返すようならベッテルであろうが
フェルスタッペンであろうが同じこと。
危険行為でしか順位を争えないような人間を我々は許してはいけません。
次戦は日本です。