2018 AUTOBACS SUPER GT Round 6 SUGO GT 300km RACE
スポーツランドSUGO 3.704km×81Laps=300.024km(GT300 Leader:76Laps)
GT300 class winner:SUBARU BRZ R&D SPORT 井口 卓人/山内 英輝

 GT300クラス at マモノさんの家。こちらもレースは
ポール トゥー ウイン。苦しんできたSUBARU BRZ R&D SPORTが
ぶっちぎりの速さでレースを制覇。
待っていたファンも多かったことでしょう。


 レース前のイントロダクションでは衝撃の映像。
嵯峨 宏紀のコスプレのお株を奪ったのが
イメージ 1
高森博士でしたw

 今回台数が多すぎてSUGOではクリアなラップを取るのが大変、と
予選が2組に分けられる試みが行われました。
個人的には「それもレース」だと思いますし、だいたいみなさん
タイヤのライフの問題から実際にアタックに使う時間って
セッションの6~7割ぐらいの時間だけだと思うので

(個人的にどっちみち残り7分ぐらいまで出てこないGT500は
セッション短縮しても良い気がしますし、それでも時間を取るのであれば
赤旗の出た際に、実際の残り時間ではなく『裁量で時間を決めて』
再開するのは不要だと思います。たっぷり時間があったのに
わざわざ待った結果、赤旗でアタック機会を逃すのは自己責任だと思います)

各々が考えれば良いだけの話な気がしますね。

 で、そんな予選から異次元に速かったBRZは決勝でも
あっという間に後続を離して一人旅。
 2位はHOPPY 86 MCでしたがおなじみの無交換で出足遅い作戦、
GULF NAC PORSCHE 911が2位となりますが、それを5位スタートの
GAINER TANAX Triple A GT-Rが捉えます。サイドドラフトも使いながら
綺麗に外からの追い抜き。どちらかというと
『GAINERの遅い方の車』というイメージの10号車ですが、
非常に調子が良さそうです。実はGT-RはSUGOで速いです。
GT SPORTだと絶対こうはなりませんが。

 この2台だけ異様にペースが速い展開となり、3位には
Hitotsuyama Audi R8 LMSが来ますが、タイヤのトラブルで
ピットに入った上に、その際に破損したフェンダーを直さなかったせいか
ピット後にタイヤと干渉、そのままガレージに入ってしまいました。
速いのに何かうまく管理ができてない感じのレースが続いています。

 無風のBRZは2位を14秒も離して30周終わりでピットへ。
タイヤを替える人替えない人、さらにピットを思いっきり引っ張る人も
いてなかなか順位が見えてきませんが、
ピットを終えると3位にはグッドスマイル初音ミクAMG、
4位にマネパ ランボルギーニ GT3となります。それぞれ8位、17位
からのスタートで大幅上昇。

 マザーシャシー勢はペース不足やトラブルで苦しんで
マジック炸裂とはなりません。が、
ほとんど取り上げられていなくてレース後になって気づきましたが、
埼玉トヨペットGreenBraveマークX MCが、予選21位から
ピットを引っ張りまくり、タイヤ無交換でなんと7位でコースへ。
一度も入賞したことないので、まさか彼らがピットで順位を上げて
いきなり入賞圏に来るなんて考えず無警戒でしたね^^;

 その後、K-tunes RC F GT3がTOYOTA PROUS apr GTに
ぶつけてSC導入。
BRZの約20秒のギャップが消し飛びましたが、
彼らはちゃんとこういう場合に備えてタイヤを温存して走っていた
(それでも誰も追いつけねえ!)ので、リスタート後も盤石。

 あ、GT500で書き忘れましたが、なんでこのレースって
リスタートに未だに周回遅れを挟むんでしょうね。
今はSC中のピットは基本できないわけですし、NASCARと同様に
リード ラップ車両を前に、ラップ ダウンはその後ろにと
並べ替えればいいだけだと思うんですけど。
 GT500でKeePer TOM'S LC500がすっ飛ばされた遠因は、そもそも
6周の短期決戦の接近したレース、しかも狭いサーキットで
周回遅れが挟まっていることだと思います。
SC判断の遅れがプリウスを招きましたが、そもそもラップダウンを
後ろに下げる仕組みになってればKeePerが飛び出て止まることが
無かったので黄旗の連鎖も無かったと思います。
もっとNASCAR見習ってもらいたいです。

 このリスタート後に気を吐いたのがModulo KENWOOD NSX GT3の
大津 弘樹でした。10位リスタートから前を行く車を次々と抜き、
最後は3位争いで団子のままゴール。
3位のミクセデスから0.057秒差の4位となりました。
富士でもらい事故により車両が全損、新車を買って鈴鹿10時間、
そしてGTへという苦労した中で、好成績を手にしました。

 2位のGAINER10号車、吉田 広樹はよくスピンするので
『クルリン』という不名誉なあだ名が付いていましたが、
序盤の追い抜きは見事でしたし、BRZは別次元としても
非常に安定した良いレースだったと思います。
GT300も近年はメーカーからこぼれた元GT500と助っ人外国人選手が
非常に多くて、有名な人が多い反面、元々GT300にあった
『セミプロ級の人が目指すべき最高峰』というものが
年々壁が高くなっている感じがしていますが、F3のNクラスや
スーパー耐久からコツコツと上がって来た人でもこうやって
戦えるんだぞ、というのが見れて良かったです。

 選手権では上位勢が総じて振るわない結果となったため
(ハンデ制なので本来はそうなるものなんですけどね)
ARTA BMW M6 GT3の高木 真一/ショーン ウォーキンショーが
引き続きリーダー。プリウスとミクセデスがいずれも
7点差で追っており、aprとすればクラッシュは痛手でしたが、
数点を失っただけ、かつトップとの差もあまり変わらなかった、
というのが唯一の救いとなりそうです。
 まだ今季2度目の入賞のBRZは20点差の7位。
オートポリスを連勝で飾ってももてぎが遅いのでちょっとタイトルは
難しいでしょうが、そうすればタイトル争いはますます
面白い僅差になりそうなので、『圏外』の人の活躍に期待です。