Monster Energy NASCAR Cup Series
Big Machine Vodka 400 at the Brickyard
Indianapolis Motor Speedway 2.5miles×160Laps(50/50/60)=400miles
winner:Brad Keselowski(Team Penske/Discount Tire Ford Fusion)

 MENCSのレギュラー シーズン最終戦。日程の組み換えにより
舞台はインディアナポリスとなりました。暑い時期を避け、
注目度の高いレースにもって来ることでガラガラの客席をなんとか、という
意図もむなしく現地は悪天候。プラクティスも予選も実施できず
月曜日に延期され、Xfinityと同日に全部やる慌ただしい週末に。
当然客はいませんねw
 なんか見たこと無いスポンサーが出てきたなと思ったら、
Vodka=ウォッカ、お酒の会社でした。そりゃあ知らないわw

 そんな慌ただしい最終戦、慌ただしいせいかレースはどことなく
落ち着きのない展開が続き、ブラッド ケゼロウスキーが先週に続き
2連勝でレギュラーシーズンを締めくくりました。

 なんとなく特別感のある一戦ということで、ペースカーのドライバーは
デイル アーンハート ジュニア。PPのカイル ブッシュ、
ジュニアを煽ってバンプしますw

 一切走ってないのでスタート順位はオーナー ポイント順。
そしてコンペティション コーションが10周と30周に2度用意される
かなり異例の進行となります。給油は2度目のコンペティションコーションまでに
行えるのは10周目のコンペティションコーション時のみとなっています。

 1周が長く、いわゆるロード コース ストラテジーが使えるインディー。
1回目のコンペティションコーションを前にカイルとケビン ハービックは
先にピットに入ってリスタート時のトラック ポジションを
得ようとしますが、カイルはターン4が速すぎて入り損ね、
ハービックはアンコントロール タイヤでペナルティーと
ズルしようとしてお互いに失敗w
 2回目も同様の策を使う人が現れ、35周目のリスタートでは
作戦を使ったカート ブッシュがリーダーになります。

 41周目、マーティン トゥルーエックス ジュニアがクラッシュ。
左フロントのブレーキが砕け散った様子。スタート前の段階で
ブレーキの感触が悪いと言っていたようですが、関係ありかもしれませんね。
 その後46周目のリスタートでカートさん空転。チームメイトの
クリント ボイヤーにバックストレッチでやられてしまい、
そのままボイヤーがステージ優勝。レギュラーシーズン優勝のためには
ステージ ポイントが必要だったハービックですが、ここは無得点。

 ステージ2はカイルを先頭に始まりますが、リスタートから3周後、
ダレル ウォーレス ジュニアがクラッシュ。ポコノでの事故の再現のように
ブレーキが壊れていきなりインにすっ飛んで芝を刈りました。
今回は壁への衝突は避けたものの、ボトムへ戻ったところに
運悪くデイビッド スターが衝突してしまいました。。。
 テスト不足のせいか67周目にもアレックス ボウマンと
A J アルメンディンガーのアクシデント発生、カイルはレースを
リードしていたにもかかわらず、ここでピットに入ると
時間をかけてでも右前の大規模アジャスト。リーダーが目先の順位を捨てて
終盤に備える、普通なかなか見ない光景です。

 この後77周目にもコーションが出て、色々と作戦やら燃費やらが
複雑になった結果、ステージ終盤は燃費レースの様相。
プレイオフ ポイントの欲しいボイヤーは燃料ギャンブルに出ますが
無理と悟ってピット、走り切れそうだと思われたエリック アルミローラも、
どちらかというとファイナル ステージのリスタート順位をケアするため
ピットに入り、気づいたらマット ケンゼスが先頭( ゚Д゚)
 ケンゼスおじさん、まさかのステージ2勝利でした。
一方カイルは残り3周のギリギリのでピットに入る作戦でしたが、
彼がピットに入るより先にケンゼスが残り2周のコントロール ラインを
通過してしまい目前でピット クローズ。無念のペナルティー。
 ただ、ハービックがここでもステージポイントを獲得できず、
カイルはペナルティーの残念なお知らせとともにこの時点で
レギュラーシーズンのチャンピオンが決まりましたw


 ファイナルステージはボイヤー、ウィリアム バイロン、デニー ハムリンの
順で始まります。バイロンは勝って大逆転プレイオフを狙いたい立場、
でしたがあっという間に後退。ボイヤー vs ハムリンの争いになります。
 ここは距離をほぼ半分で割った1ピットが正攻法で、残り34周で
まずハムリンが先にピット。ボイヤーはなぜか2周引っ張り、
これであっさりとハムリンがアンダーカットに成功しました。
ただ、どうもハムリンはステアリングに問題が出ているような情報です。

 残り17周、フロントストレッチにデカい部品があるなと思ったら
コーションが出ました。これが大きな分岐点。
この直前までリーダーはまだピットに入っていないケゼロウスキーでした。
しかしちょうどこのコーションの直前に彼はピットへ。
 そして既にピットを終えた組でも考え方が分かれ、トップ2は当然
ステイ アウトですが、以後はまちまちな動きとなって、
リスタート時にステイアウト組は10台。11位にピット組最上位の
ライアン ブレイニーですがこちらは2タイヤ交換、4タイヤ組は
カイルの12位が最上位とかなり沈んでしまいました。

 で、このステイアウト組の中で、唯一『タイヤをさっき換えたばかり』
だったのがケゼロウスキー、7位からのリスタートです。
コーションが出てから入っていればブレイニーの前の位置にしか
なれていないでしょうから大違いです。

 残り12周のリスタート、こちらも逆転イッパツマン狙いの
ジェイミー マクマーリーがボイヤーに2位争いをしかけてかなり
押しますがなんとかボイヤーは耐えます。ただこれでハムリンが
1秒のリードで逃走。
 このまま逃げ切れるかと思われましたが、残り7周、ランドン カッシルと
ジェフリー アーンハートのアクシデントで無念のコーション。

 残り3周の短距離走、ボイヤーはリスタートに大失敗、
これで3位にまで順位を上げてきていたケゼロウスキーが2位になって
ハムリンに襲い掛かります。
軽く接触しながら、サイド ドラフトを使いながらの接戦を制して
ケゼロウスキーがリード。これがプレイオフに入っていれば、
抜かれたハムリンが当て返して多重事故になるのは目に見えているような
流れでしたが、今ここで恨みを買っても仕方ないのでハムリンもほどほどに。
 ケゼロウスキーが2連勝で、チーム ペンスキーはブリックヤード400を
初めて制しました。

 消化試合で、プレイオフ枠に変動もなく、客もいないレースでしたが
最後のバトルは見どころがありました。
他の順位も、近年のインディアナポリスとしては珍しく争いが多くて
縦一列で何も起きないレースでは無かったのでレース自体は
なかなかだったかなと思います。ただステージ制のおかげで
作戦がバラバラになって分かり辛いのが良くないですね。

 さて、来週からプレイオフが始まります。まずはラスベガスからです。