2018 DTM Round5 Zandvoort
タイヤがパンクしていて、ピットまで帰ろうとしたが無理だった、とミュラー。
Circuit Park Zandvoort 4.307km
Race1 winner:Gary Pafett
(Mercedes-AMG C63 DTM/Mercedes-AMG DTM Team HWA)
Race2 winner:René Rast
(Audi Sport RS 5 DTM/Audi Sport Team Rosberg)
DTM第5ラウンドはオランダのザンドフールト。
オランダでのレースということで、放送席にも地元オランダの
ドライバ―の方が登場、ミラン ドンチェ(Milan Dontie)という
23歳のドライバーで、アウディーTTカップやGT4のレースに出ている
ドライバーだそうです。何がすごいって、シブいのか完全に潰れてるのか
紙一重な低い声。今までレース中継を見てきて、こんな声の
コメンテーターは初めてです(@_@)
さて、土曜日のレース1はシーズンの流れ通りのメルセデス無双、
ゲイリー パフェッツが優勝&C63がトップ4独占。
勝てば勝つほど撤退が惜しくなりますね・・・
予選から上位を占め、しかも選手権リーダーのパフェッツが先頭となれば、
がっちりガードしながらのレースになるのは誰の目にも明らか。
壁に阻まれた後続のライバルは作戦で揺さぶるしかなく
順次ピットへと早めに入って行きます。
結果、13周/残り30分強といったところでほぼピット サイクルは終了。
実質的にパフェッツのトップは変わりませんが、パスカル ベアラインは
作業が長引いて2位スタートから3位に後退。逆にニコ ミュラーは
手早い作業とアウト ラップで順位を上げ、7位スタートから実質4位と
アウディー勢で気を吐きます。
一方、昨年のチャンピオン・レネ ラストはステイ アウトを選択。
古いタイヤでもペースは比較的安定していて、あとは交換後のタイヤで
速く走って前の車をコース上で抜けるのかが見どころになります。が、
19周目、ミュラーがバリアに刺さり停止。壁が近いこのコースでは
こうなると即SC導入となり、ラストは同じアウディーに作戦を
台無しにされてしまうことに。
真っすぐ刺さりました。
リスタートではメルセデス同士の争いがあり、ルーカス アウアーが
ベアラインを抜いて実質3位。
ラストはどうしようもないので最後の1周まで待ってピットに入り
ようやくリーダーに戻ったパフェッツ、そのままチェッカーを受け、
予選と併せて28点の荒稼ぎに成功しました。
そして日曜日、再びPPはパフェッツ。これではオランダのお客さんが
飽きてしまいそうですが、そうは簡単に行かないDTM。
前日作戦台無しのラストが雪辱を果たしました。
なぜか今日は解説がいない放送席、デービッド アディソン一人です(´・ω・`)
予選2位はBMWのフェリペ エング、3位ラストで珍しくトップ3に
3メーカーが入ります。
1周目、ラストはいきなりピットへ。前日は最終周まで引っ張ったので、
タイヤがもつことを十分把握した上での作戦と思われます。
一方エングは後ろのパスカル ベアラインを抑え込んでおり、
このおかげでパフェッツは集団から逃げることに成功。
しかし、ラストは後方で良いペースで走っています。
10周目にパフェッツはピットへ。しかしピットを出るとターン1で
外からラストが抜いて行き、これは完全にアンダーカット成功。
ウォーマーの無いレースなので、ピットを出た段階では先行、
その後に抜かれるのが通常の状態なので、最初から抜かれるということは
ラストがそうとう良いペースだったと考えられます。
11周目、母国オランダ出身・ロビン フラインスが電気系トラブルでリタイア。
彼はこの日はずっとトラブルに悩まされ、予選もできず最後尾から
スタートしましたが、レースでも解決ができなくて再発したようです。
ラストは古いタイヤでもパフェッツを少しずつ引き離す走りでしたが、
また今日も邪魔が入ります。
21周目、ジェイミー グリーンがブルーノ シュペングラーに接触。
グラベルに後輪が捕まって脱出できずSCに。
またアウディーのドライバーに作戦潰された\(^o^)/
24周目、残り17分でリスタート。状況は全く違いますが、
ラスト-パフェッツの並びは見た目上は昨日と同じですね。
それにしても距離が近いぜDTMのリスタート。。。
古いタイヤなので差が無くなったのは痛手ですが、とりあえず
リスタートではラストが1位を死守。一方中団ではどうやら
かなりごちゃごちゃと混戦になったようで、マルコ ビットマンが
パンクして入賞圏外へ脱落。これは結構痛い。
パフェッツは終盤にかけてラストに攻め込みましたが、
ラストもさすがチャンピオンという落ち着いたレースで隙を見せず、
そのままトップでチェッカー。10戦目にしてようやくアウディーRS 5 DTMに
今季初勝利がもたらされました。
アウディーは表彰台自体もまだ今季3回目ですね。
久々にロングで強いアウディー、を見ました。
このコースはかなりバンピーである程度足を動かさないといけない
コースでもありますから、開発失敗でダウンフォースは足りないけど、
それをメカニカルでなんとか補って、というところでしょうか。
次戦も似たコース特性のブランズハッチなので、良いレースが
期待できるかもしれません。
一方、パフェッツは2位とはいえ、ここでも21点を稼ぎ、
2日間で49点の大儲け。これで選手権は
Gary Paffett 148
Paul Di Resta 121
Timo Glock 101
Marco Wittmann 98
Edoardo Mortara 97
Lucas Auer 89
かなりリードを広げ、この週末9点しか獲れなかったグロック、
同6点のビットマンと大きく差が開きました。
優勝したラスト、アウディー勢ではトップになりましたが、それでも
49点獲得の9位。ブランズハッチで巻き返しましょう!