Monster Energy NASCAR Cup Series
Quaker State 400 Presented by Walmart
Kentucky Speedway 1.5miles×267Laps(80/80/107)=400.5miles
winner:Martin Truex Jr.(Furniture Row Racing/
Auto-Owners Insurance Toyota Camry)
MENCS at ケンタッキー。ケンタッキー州にはトヨタの工場が30年前から
あるのでアメリカの中では『ホーム』と言える場所のうちの1つです。
400マイルのナイト レースは、そのトヨタの
マーティン トゥルーエックス ジュニアが他を圧倒。
今季4勝目、自身4度目の全ステージ スイープでしかもポール トゥ ウイン。
非の打ちどころがないですね。
トゥルーエックスとエリック ジョーンズの1列目でレース開始。
ジョーンズ良いですね、来てますね。
カイル ラーソンは予選18位でしたが、レース前の
ドライバー イントロダクションを欠席(時間間違えた?)したために
規定で最後尾に下がります。レース前のミーティングとこのドライバー紹介は
出席が義務付けで、出ないともれなく最後尾へ下げられます。
ステージ1はピットまでトゥルーエックスが快走。
ピット後にブラッド ケゼロウスキーとカイル ブッシュが背後に迫りましたが、
ケゼロウスキーはピット出口の速度違反で自滅。
違反理由は、単に基準の線を間違えてしまったからでした。
ピットには結構色々な意味の線が引かれていてややこしいんですが、
速度計測区間は、放送席でハモっていた通り
「♪イエローラ~イン~ トゥ~ イエローライ~ン」です。
結局ステージ1をトゥルーエックス圧倒。なんか映像的にも気づいたら
ステージ終わってた、な感じですw
ステージ距離が燃料ウインドウの1.3倍程度の距離なため、チームによっては
ステージ1のピットを引っ張った上で、ステージ間のピットで
策を講じるというプランがあり、ステージ2はステイ アウトの
ジョーイ ロガーノと、2タイヤ交換のカート ブッシュが1列目。
カートはステージ1の段階でかなり車に良い感触を得ていて、
この後10周ほどレースをリードします。
しかしトゥルーエックスが速い展開は変わらず、一方ジョーンズは
存在感が薄くなり、どうも駆動系からバイブレーションではないかという情報。
110周目、アレックス ボウマンがクラッシュしてコーション。
既にこのステージ終了への燃料ウインドウは開いているので全車ピット、
そして多くは2タイヤを選択。逆にさっきその手を使ってしまった
カートは4タイヤにするしかなく、4タイヤ勢ではトップの10位リスタート。
グリーンのままならみんな同じように4タイヤで良い順位を
得られていたはずなので運の悪いコーションでした。
ここからはカイルとライアン ブレイニーが2位争い。最近ブレイニーは
やや結果が残せていないので久々に良いレースを期待したいところ。
カイルは序盤苦しんでいましたが、最初のピットでの大幅アジャストが
機能しているという情報です。
そのカイルのチームメイト・デニー ハムリンは序盤から右前の
ブレーキ温度が上がりすぎて困っていたようで、ピットでグリルに
ドリルで穴をあけて解決したとのこと。他のカテゴリーではあり得ないですねw
結局このステージもトゥルーエックスが獲りました。
ポール メナードが2ステージ連続でトップ10、計7点獲ったのは
かなりの好結果だと思います。
ファイナル ステージ。ここでケゼロウスキーが2タイヤで
先頭リスタートを確保。
トゥルーエックスはミスってラーソンに抜かれてしまい3位に後退します。
しかしそのラーソン、トラック バーが勝手に動いて下へ下がってしまう
やっかいな故障が発生した模様で、「いじるな」の指示。
コンディションが変化していくナイトレースでアジャストを封じられるのは
結構致命的で、この後順位を落としていきます。
練習走行ではチームメイトのジェイミー マクマーリーに
同じ症状が出ていたそうなので、何か部品に不具合かもしれません。
「最初はタイトだが、10周を超えると良い感じ」というトゥルーエックスは
少々先行されたぐらいでは全く動じていない様子で、200周目に
ケゼロウスキーを抜いてリード。
207周目にJ J イェリーが壁に当たったことでコーションとなり、
これで各車最後のピットとなります。
ここで再びカートが2タイヤ。残り53周でリスタートし、
その直後、なぜかピットの走行レーンにあるスプリンクラーが作動w
ちょうどブレイニーのピットの近くなので、万一すぐにコーションが出ると
大損する可能性がありそう。オフィシャルさん早く乾かして~!
トゥルーエックスはここも落ち着いて走った上で223周目に
カートを抜いてリードを奪います。
これにブレイニーが続きますが、1.7秒ほどの差を保ったまま
レースは進行。トゥルーエックスは完全に後ろのペースを見て
走っている印象です。
バイブレーションがあると言っていたのにここに来てジョーンズは
再びいい走りでトップ10内を走行。本人はバランスの悪さに
「全く運転できない」と訴えているようですが、そう言いながらも
確実に順位を上げてくるあたり、ドライバーとしての階段を一歩
登った感じがあるな、と思ってここに書こうとメモしていたら、
解説のデイル アーンハート ジュニアも
「トップ ドライバーの領域に入りつつある」と同じようなことを
言っていました。ジュニアさんにお墨付きをもらえたらこれは
全米の視聴者さんからも人気出ますね、たぶん。
一方、トラックバー故障のラーソンは、仕方ないのでピットで
ウエッジをグルグルとものすごい回数回してアジャスト。
左右7回転ずつの計14回転だそうで、こんなんで走るのかと思いましたが
機能しているようで追い上げています( ゚Д゚)
今はある程度シミュレーターで、どれをどのぐらいアジャストすると
どういう挙動になるか分かるので、計算である程度出すんだと
解説されていましたが、それにしてもすごいですねw
トゥルーエックスはブレイニーを全く寄せ付けず、コーションも
出ないままチェッカーへ。応援に来たトヨタ関係者ですら
退屈だと文句をいいそうなぐらいのパフォーマンスでした。
ただトゥルーエックス、この週末に、来季の契約について
聞かれると、非常に曖昧な返答にとどまったようで、果たしてFRRに
残留するかは分からない模様です。たぶんお金の問題が最大の
焦点だとは思いますが、一方でお金を出してくれるチームは
現状ではみんな今いるチームよりも勝てる確率は下がる可能性が高いので、
このあたりを熟考するものと考えられます。
FRRと言いますと、スポンサーの1つである5-hour Energyが
NASCARでの活動を今季限りとすることが発表され、
これもトゥルーエックスの動向に影響を与えるかもしれません。
徐々に気になり始めるプレイオフ争い。ポイントで現在
当落線上に近い人の中では、メナードの11位は大きな結果でした。
今回のメナードの Menards/Quaker Stateスキームは、イベントの
スポンサーということでかなり気合が入っていたんだと思いますが

Wood Brothers Racingより
これめちゃくちゃ気に入りました。私には作れないので誰か
GT SPORTで作らないですかねw
かずきさんこういうマスタングはいかがですか~。
レースとしては何も起きなかった展開でしたが、こういった顔ぶれが
レースを面白くしてくれました。
戻って来たマット ケンゼスが19位でリード ラップ フィニッシュと
しぶとく走った一方、デービッド レーガンがその前の18位と
なかなか健闘したことにも触れておくべきでしょう。
なお、リバイン ファミリー レーシングのケイシー ケインですが、
チームが来季JGRと提携してトヨタに変更するという噂が
上がっているようです。このレースは1周遅れの25位フィニッシュ、
現在のポイント ランキングは27位と、ちょうど
フロント ロウ モータースポーツの2人に挟まれて良い勝負をしています。