2018 AUTOBACS SUPER GT Round4 Chang SUPER GT RACE
Chang International Circuit 4.554km×66Laps=300.564km
GT500 Class winner:DENSO KOBELCO SARD LC500 Heikki Kovalainen/小林 可夢偉
(LEXUS LC500/LEXUS TEAM SARD)
SUPER GT第4戦、タイ・ブリーラム。もう今年で5回目になるんですね。
GT500クラスのレースはLC500が強さを発揮する展開となり、
DENSO KOBELCO SARD LC500が優勝。小林 可夢偉はGT500初勝利を
手にしました。
予選は雨上がりのコンディションだったせいもあり本来の戦闘力が
順位に現れず、MOTUL MUGEN NSX-GTがPPを獲得します。
KEIHIN NSX-GTが2位でNSXがワンツー。逆にLC500は
6台中4台がQ1落ちとなってしまいます。
しかしドライの決勝では状況が一変。まず3位スタートのDENSOは
ヘイキ コバライネンがスタートから快調なレース運び、
ターン3で早速KEIHINを抜いた(ところでカメラが切り替わって映らないw)
あとは無限NSXをストーキングし、19周目のターン4でGT300も
使いながら抜いてトップに立ちます。
その間に、6位スタートのWedsSport LC500が3位、そして11位スタートの
WAKO'S 4CR LC500が4位まで急浮上。WAKO'Sは追い抜きをしながらも
この時点でトップから約5秒差と、むしろ10周目時点よりも接近する
かなり安定した速いペース。フェリックス ローゼンクビスト恐るべし。
ただ、この後2位に浮上したWAKO'Sは無限に引っかかり、その間に
DENSOはリードを7秒ほどへ拡大。これである程度安泰のはずでしたが、
黄旗区間でGT300に引っかかって4秒をごっそり失うと、
無限のピット後はWAKO'Sが早いペースで追い上げてきて、
気付いたら2秒差にまで迫っています。
ピット サイクルは28周前後から始まっており、今日は事件が多発。
無限NSXはドアが閉まらずタイムロス、KeePer TOM'S LC500は
まだ左後輪を装着していないのにジャッキを落として発進し慌てて制止。
RAYBRIG NSX-GTはピット直後に振動を感じて、ルース ウィールの疑いで
再ピットもチームの発表では原因は不明。
ミシュランを履く2台のGT-Rはタイヤ無交換の勝負を行いましたが
失敗だったと思います。しかもCRAFTSPORTS MOTUL GT-Rは
大ベテランの本山 哲が白線を踏んだようで3万円の罰金となっています。
WAKO'Sは35周を終えてピットへ、それを見てDENSOも36周目に
動きます。ピット トラブルが多発していますがこの2チームは
問題なくクリア。ここから長い長い後半戦の幕開けです。
DENSOの『新人』可夢偉は、第2戦はWECのため欠場、3戦はコバライネンが
ズラを踏んでリタイアしたため、実はまだ2度目の決勝レース。
ここからWAKO'S大嶋 和也が狙っていきます。
GT300の処理を見ると、可夢偉がラインを外して抜いて行くところを、
大嶋は「いやいや、ここで急いでもタイヤカス踏んだら後から損ですよ」
とでも言ってそうな感じで、じっくりと新人を眺めているような動きで、
レース運びに優位性を感じながらの走行に見えました。
いずれ抜かれるだろうと思って見ていると、可夢偉は時々コース外に
はみ出て縁石をまたぎながらも決定的な場面を作らず耐え続けます。
その間、3位にはWedsSportを抜いたau TOM'S LC500の関口 雄飛が
すごいペースで追い上げて来ていて、大嶋もこのままだとイケイケ関口に
取りつかれて容易に前を狙えなくなってしまいます。
とはいえ、レクサス内では同士討ち御法度はかなり厳しく
言われているそうで、やらかすとぶっちゃけ来年の契約にも影響しかねません。
どこまでやり合って、どこで引くのかも考えないといけないわけですが、
関口がそんなことを守るかもちょっと怪しいところ。
56周目、なぜかGT300のプリウスにターン1で抑えられて
可夢偉失速、大嶋に大チャンス到来。プリウスは平手 晃平ですが、
去年までサードにいたわけですから、、、まさかね。
これでターン3で外から大嶋が狙いますが、可夢偉もブレーキを粘って
粘って、2台ともはみ出した(´・ω・`)
順位はそのままですが、これで関口がもう真後ろです。
ぶつかってはないから同士討ちではないですね^^;
これでタイヤが汚れたせいもあるのか、関口は大嶋をインフィールドで
抜いてとうとうトップが目前の2位。
カメラはピットにいる中嶋 一貴を捉えますが、映った一貴は
「違う違う(レース映してよ)」のポーズ。確かにGT300のインに
結構際どい勢いで入って行ったので、ぶつかってないか気になる場面でした。
関口もガンガン攻めに来ましたが、とうとう最終周まで到達、
と同時にオレンジ色のLC500が急失速。
これでようやく身内のストーキングから解放された可夢偉。
GT500『2戦目』での優勝を手にしました。
auはなんとガス欠で、チーム側の説明では給油量は予定通りだったのに、
1周早く警告灯が点いて無くなった、とのこと。
高温環境で冷却のために燃料を想定より余分に使った可能性を
指摘していますが、関口自身が想定より速いペースで燃費が
思ったよりわずかに悪かった可能性もありそうです。
コース脇で関口ガックリ。
タイのマーシャルさん、たぶん事情を分かってないんだと思いますが、
「頭抱えてキミ大丈夫かい?水飲みなよ」てな雰囲気で飲み物を
差し出してくれました。あれちゃんと飲んだのかな?
2位WAKO'S、3位に結局WedsSport、4位もZENT CERUMO LC500で
LC無双。実質トップ5独占でした。一矢報いたのは
PPスタートの無限NSXでした。
GT-R勢はカルソニック IMPUL GT-Rの1台だけ入賞。
途中フォーラムエンジニアリングADVAN GT-Rの
ジョアオ パオロ デ オリベイラがストレートで謎の幅寄せして
自分がクラッシュ。巻き添えでカルソニックは
左リアを壊して、なんと左の後部ライトがすっ飛んで丸いライト部分に
穴が開いているという無残な姿でしたが
(規則上ライトが足りてないのは大丈夫なのか心配になった)
よく走り切りました。
オリベイラは幅寄せについてチームのリポートで
「1コーナーでの車両同士の接触についてですが、通常、あそこで
ブレーキングしてもクルマはあまり動かないんです。でも、ヤンのラインが
かなりイン側だったこともありコントロールできなかったようで、
僕との接触になりました。それで結果的に僕がスピンオフして
しまったということです。」
とコメント。でもどう見ても、まず最初に全開区間でオリベイラが
ふらっとマーデンボローに寄って行って接触し、なおも
車体をこすりつづけたのが原因にしか見えません。
公式動画には当てられたマーデンボローの車載がありますが、
32分10秒あたりです。マーデンボローが左手をあげた時に
接触があったと考えて間違いないでしょうが、音を聞いても位置的にも
どう考えてもまず全開区間で直進する車に当たってます。
そのあともゴリゴリやってるからブレーキで真っすぐ止まれず暴れて
オリベイラがすっ飛んでいったとしか考えられないんですが。
レース前に選手権上位3台だった人たちはハンデに苦しんで無得点、
結果今回勝ったDENSOのコバライネンが選手権リーダーですが、
接戦になっています。
次戦は富士の耐久レースです。