Monster Energy NASCAR Cup Series
FireKeepers Casino 400
Michigan International Speedway 2miles×200Laps(60/60/80)=400miles
                         (雨により133周で終了)
winner:Clint Bowyer(Stewart-Haas Racing/
                                                 Haas 30 Years of the VF1 Ford Fusion)

 MENCS at ミシガン。シリーズで最高速の出る2マイルのトラックです。
結果から言うと、今回はレース中でも最高速で220mphを記録、
予選最速は平均203mph超えです。

 しかしレースは天候不順に見舞われて200周を満了できず終了。
結果、作戦も機能したクリント ボイヤーが今季2勝目を挙げました。

 PPはカート ブッシュ、2位はブラッド ケゼロウスキー。
ミシガン インターナショナル スピードウェイは今年で開場50周年、
ケゼロウスキーはミシガン州出身ですがまだ地元での勝利はなく、
デイトナ500での勝利と同じぐらい大きいことと捉えているようです。

 一方、ジョー ギブス レーシングはデニー ハムリン、カイル ブッシュ、
エリック ジョーンズの3人が予選後車検でスプリッターに違反を指摘され
後方からのスタートです。
 各車はクルー チーフが$25000の罰金とカー チーフの次戦出場停止の
処分が言い渡されています。


 雨で2時間以上遅れて始まったレース、気温19℃、路面温度23℃、
どんよりとした空模様です。
 カートに続いたのはチームメイトのケビン ハービックで、ロングでは
当然ハービックが、と思ったらカートのペースも良好で、25周の
コンペティション コーションをリーダーのまま迎えました。
ここでこの2人は2タイヤ交換を選びます。

 36周目、滑ったダレル ウォーレス ジュニアに当てられた
デービッド レーガンがスピンしクラッシュ。
 41周目のリスタート後は4タイヤ組のライアン ブレイニーが速く
カートを追い詰めていき、46周目にリードを奪いました。
 CM中にマット ディベネデトーにトラブルが起きたもののコーション無し。
このまま終わるかと思われたところ、57周目にマット ケンゼスのスピンで
今度こそコーション。
 ケンゼスはこれで一旦お休みに入り、次は第19戦のケンタッキーから
ワトキンスグレンまで4戦連続で出場、その後9~11月にさらに
6戦に出場予定です。

 これでステージ1は1周だけのシュートアウト。ブレイニーは
逃げ切りステージ勝利、一方10位からリスタートするはずだった
チェイス エリオットはなぜか左リアをパンクしており、
リスタートと同時にピットへ。もちろんピットはクローズ中なので
ステージ終了後は後方からのリスタートとなるペナルティーを受けます。

 
 ステージ2はケイシー ケインとオースティン ディロンが2タイヤ交換で
前に出たためブレイニーは3位からのリスタート。
クリーン エアーが欲しい&外側リスタートが有利なので、3位はあまり
良い位置ではありません。リスタートすると外にいるハービックにやられます。
 しかし後方でダニエル スアレスがスピンしてすぐにコーション。
72周目にリスタート。引き続き先頭だったケインを2位リスタートになった
ハービックがインから抜いてリードし、ボイヤー、ケゼロウスキー、
ブレイニーが続いていきます。
 レース開始時から微量にカメラには水滴が付いていましたが、
ここにきていわゆる『ガスってる』状態になり始め、雨が近づいている様子。
 そんな中、86周目に8位のカイル ラーソンが単独スピン。
イメージ 1
 ミシガン3連勝中だったラーソン、4連勝ならビル エリオットと並ぶ
このトラック最多タイ記録でしたが、予選Q1落ちから始まって
今回は強みを見せられませんでした。

 ここで多くの車がピットに入り上位陣は2タイヤ交換しましたが、
ポール メナードは前のコーションでピットに入っていたため、
燃料がギリギリ足りると踏んでコース上の順位を重視したステイ アウト。
 91周でリスタートが切られると、ハービックがリードしそのまま
ステージ勝利、ボイヤー、兄ブッシュ、弟ブッシュと続き、メナードは
5位と見事な作戦勝ちでポイントを稼ぎました。


 そしてファイナル ステージ。先ほどのピットで多くは2タイヤだったので
ここは4タイヤで行くところですが、ボイヤーは天候がヤバそうなのも
見越して2連続の2タイヤのギャンブル。
 リスタートされると、ハービックと激しいリーダー争いを見せます。
一方3位はブッシュ兄弟の争いで、雨が迫っているせいもあって
見ごたえのあるバトルとなりますが、129周目、
ケインに押されたリッキー ステンハウス ジュニアがスピン。
そして雨も強まってきたのでコーションからそのまま赤旗で各車ピットへ。
 いや、厳密にはカイル以下数台がピットに入ることを失念して
コース上を1周する失敗をしましたが。

 規定で、ステージ2を完了した段階でレースは成立、とされており、
レース コントロールは、天候の回復は見込めず、これ以上の
レースの継続はしない決断をしてレースはここで終了。
ボイヤーは2タイヤの作戦を見事に成功させて勝利を手にしました。
 そして、ハービックとカートも続いて、SHRはなんと
1~3位を独占しました。
 SHRは今季15戦で7勝と圧倒的、規則違反トップ3の不名誉なスタートに
なったJGRですが、こうしたフォード/SHRの速さに対向しようと
あれこれ規則ギリギリまでいじった結果ではないかと推察しています。

 カイルの4位を挟んで、5位にメナード、その後ろにケゼロウスキー、
ジョーイ ロガーノ、ブレイニーとペンスキー系で5~8位も独占。
フォード優位は相変わらずですが、ウッド ブラザーズ レーシングも
なかなかの速さで今回親玉のペンスキー3台を後ろに従える形でフィニッシュ。
メナードはプレイオフ進出権を争える位置にいます。


 さて、次週は久々のお休みを挟んで、ロード コースのソノマとなります。
A J アルメンディンガーを応援する人には待望の一戦です。