ABB FIA Formula E Championship
BMW i Berlin E-Prix
Tempelhof Airport Street Circuit 2.375km×45Laps=106.875km
winner:Daniel Abt(Audi Sport ABT Schaeffler/Audi e-tron FE04)
FE第9戦ベルリン、テンペルホーフ空港特設サーキットは、
コース長が情報源によってバラバラで正しい距離が分からないという
記事を書く人泣かせの状態に(泣)とりあえず公式サイトの距離を
使用しておきます。こんなの始めてだw
前戦ではフランスのパリでフランス人のジャン-エリック ベルニュが
優勝しましたが、今回も母国ドライバーが快進撃、ダニエル アプトが
今季2勝目を挙げました。
レース前には、元F1王者・ニコ ロズベルグが、来季から使用される
Gen2車両でのデモ走行を行いました。
F1引退レース以来というシングルシーター、結構本気で
踏んでるらしく「うわー、すげえロックした!」とか騒ぎながら攻めてますw
しかし見た目が素晴らしいのと加速性能がなかなか素晴らしい。
これは期待できます。
さて、レースに戻って、PPを獲得したのはアプト、
1年目の第6戦ロング ビーチ以来です。
2位はNIOのオリバー ターベイ、ベルニュが3位。アウディーのもう1台、
ルーカス ディ グラッシは5位からのスタートです。
アプトはスタートから早速逃げの展開。なんとか選手権に望みを繋ぎたい
フェリックス ローゼンクビストは、今回重複したSUPER GTをお休みして
こちらに出ていますが、6位スタートからターン1でいきなり止まり切れずに
大きく外側へ外れていき順位をごっそり落とします。動きからすると
リアのブレーキか回生に問題がありそうな動きでしたが、どうやら
ギャンブル的な大外刈りを狙っていったようです。
ターベイはレースでの速さが足りず、後続の蓋係になります。
ディグラッシは予選1回目ではトップだっただけに速さがあり、
この集団からイチ抜けして2位となりますが、アプトとは差があります。
ターベイの背後では、ベルニュとセバスチャン ブエミが激しくやりあっており、
ターベイにとってはありがたい状況。ただし電力消費が大きく、
ターベイは周囲より1周早くピットに入るしかなさそうです。
ピットまでにディグラッシに4秒ほどの差を築いたアプト。
アンセーフ リリースを避けるために待った結果、その差が1秒以下にまで
削られてしまいましたが順位は守りました。
J SPORTSの放送ではピットでディグラッシが逆転した話に
なっていましたが、どう見ても赤いホイールのアプトが先に
コースに出ています。
この先もアプトはまたディグラッシをじわじわと引き離す横綱相撲、
いや、相手を回避して勝った横綱が今日いた気がするな、まあいいや\(^o^)/
3位争いは後半が厳しいターベイはやはり後退し、トロ ロッソOB対決を
ベルニュが制しました。
レースが落ち着いていた中で終盤には9位争いのホゼ マリア ロペスと
ネルソン ピケが意地を入りすぎて2人ともターン1を大回り。
後続が追い付いてカオスになる場面も見られ、この混乱で入賞圏を
争う人たちの順位に大変動。発端になった2人は残念ながら両方とも
入賞を逃しました。
アプトは独走でトップ チェッカー。しかしこのコース、
シーズン1ではディグラッシがレース後車検で失格、
昨年は2連戦の日曜日に、10秒ペナをもらってしまったローゼンクビストが
とりあえずトップでチェッカーと、開催された3戦中2戦で
『トップでゴールした人が優勝していない』レースなので、
レース後もまた何かないか疑ってしまいますw
結局何もなかったようで、アプト、見事な地元優勝でした。
しかも、PP、最速ラップ、ピットサイクルで前を走った人も
いなかったので全周リード、とグランドスラム達成。
これ以上ない結果でした。
アプトにとって実はPP獲得はちょっとだけ意味がありました。
レース前、選手権ポイントでディグラッシに対して彼は2点負けていたんですが、
PPで3点もらえるので、この時点で立場が逆転したのです。
チームがわずかでもドライバー選手権を考えるなら、もしアプトが
PPでなければ、ポイントの多いディグラッシを先に行かせるよう
オーダーが出た可能性はゼロではありませんでした。
(といっても、アプトはシーズン2のベルリン市街地で、オーダーを
『意思疎通ミス』で実行せず走り終えた前科はあるのだが・・・)
父アプトのチームからアウディーに主導権が渡り、立場が危ういと
ばかり思っていたアプトですが、これでかなり居場所を確立した感じです。
とはいえ、これで4戦連続2位のディグラッシももちろん健在で、
今後チャンピオン争いの可能性が消えてくると、コース上で遠慮ない
身内の争いが見られるかもしれません。
ターベイは後退こそしたものの5位でなかなかいいレースを
見せたと思います。
ベルニュは3位になり、選手権2位のサム バードが7位に沈んだため、
2人の点差は40に開きました。
チームメイトのアンドレ ロッテラーは、前戦での危険行為で10グリッド降格
(全部消化しきれずさらにピットでもタイム ペナルティー)という条件で
最後のカオスも利用して9位。テチーターの力量はワークスのルノーを
上回っているとすら言えます。というか二コラ プロストどこいった^^;
次戦はチューリッヒ、そして残すは3戦です。このままベルニュで
決まってしまうんでしょうか!