Monster Energy NASCAR Cup Series
AAA 400 Drive for Autism
Dover International Speedway 1mile×400Laps(120/120/160)=400miles
winner:Kevin Harvick(Stewart-Haas Racing/Jimmy John's Ford Fusion)
MENCS at ドーバー。レース前の段階で「レース中に雨が降る確率が55%」
ということで雨が気になる曇天の下で始まりました。
レースはフォード系チームがレースの多くを席巻し、ケビン ハービックが
今季4勝目を挙げました。
久々にDWがシンプルなセリフだw
PPはカイル ラーソンでしたがレース前車検でしょっ引かれて後方へ。
おかげでハービックとマーティン トゥルーエックス ジュニアという並びに。
いきなり4周目にマイケル マクダウルのスピンでコーションになりました。
リスタート後、カイル ブッシュからはバイブレーションの情報。
タイヤではなさそうなので気になります。
21周目には#72 コリー ラジョーイのエンジンが壊れたようでコーション。
トライスター モータースポーツは今季ラジョーイとコール ウィットが
シェアしていますが、ラジョーイは今季4度目の出場で3度目のエンジン故障と
運がありません。
ここで多くの車がピットへ向かいますが、前のコーションでピットに
入っていたアレックス ボウマンとラーソンがステイ アウト。
ボウマンも車検で引っかかった人で、まずはコース上の順位を
取りに行った形です。
しかしその後はコーションが出ず、結果的に彼らはアンダー グリーンで
ピットに向かいことになってしまいました。
一方リーダー争いはブラッド ケゼロウスキーがリードしていましたが、
燃料ウインドウぎりぎりを走る長いスティントになってしまったため
終盤に燃費で苦戦、ステージ残り12周でハービックがリードを取り返して
ステージ勝利を挙げました。
トゥルーエックスはタイヤのトラブルで予定外のピットを強いられ周回遅れ、
なんとかステージ終了までにフリー パスの位置へ戻った!はずでしたが、
終了直前にハービックがA J アルメンディンガーを周回遅れにしたために
漏れてしまい、仕方なくウエーブ アラウンドを選ぶことになりました。
ステージ残り2周でガス欠ピットを選んだ車もおり、ライアン ニューマンは
ピット閉鎖後に入ってペナルティー、デニー ハムリンもガス欠フィニッシュしてから
ピットが開く前に入ってこちらもペナをもらいました。
ステージ制で燃費レースは意外と珍しいケースです。
リード ラップ車20台で始まったステージ2は159周目に、
今回スターコム レーシングの2台目・#99で参加したオーナーのデリック コープが
クラッシュしてコーションが出ましたが、大きな波乱等はなく、
またもケゼロウスキーを途中でハービックが抜く流れでステージ2も制しました。
コンクリート舗装のトラックで面白いのは、走行すると白い路面が
みるみる黒くなってラバーが乗ったことが分かる一方、コーションになって
冷えたタイヤで走行すると、このラバーをタイヤがどんどん取り去ってしまい、
リスタート直後の路面は色が幾分薄くなっている、ということです。
それだけ細かくコース状況が変わって行くレースなので、車をいつどの段階に
合わせてバランスを取るのか、どう走らせるのかが本当に難しいレースです。
単に同じ場所をグルグル回ってぶつけあってる頭の悪そうなレースではなく、
高度な技術がドライバーにもエンジニアにも求められる高度で繊細なレースだ、
ということがもっと多くの方に知ってもらえればなあと思います。
ファイナル ステージ。始まって間もない254周目にコディー ウェアーが
クラッシュしてコーション。
ハービックのリードは続き、ケゼロウスキーからは、ハービックと同じ
ラインでは走れないという趣旨の無線。たいていのモータースポーツでは
同じ規格の車でプロが走れば同じラインを走るもんですが、
たった2つのコーナーを曲がるのにドライバーやコンディションで
使える/使えないラインがいくつも出てくるのというのもNASCAR独特の
ものではないでしょうか。
272周目、カイルの車から白煙。なんか部品も転がってます。
駆動系が見るからに壊れました。ドーバーは非常にバンピーなコンクリート舗装で
あり、なおかつ高速なので、部品の共振が起きやすく駆動系を中心に
故障が出やすい、といった解説がなされていました。
そういえば去年はライアン ブレイニーのパワステが壊れた記憶が。
あと、どう見てもオイルも出てるのにすぐにコーションを出さなかった
判断は疑問です。
282周目、ステイアウトと2タイヤ組がいる中でリスタート、
ステイのリッキー ステンハウス ジュニアがひとまず先行することに成功、
5位リスタートのハービックは集団に捕まり、そのハービックと同じ
3列目からリスタートしたクリント ボイヤーがしれっと抜け出していて
ステンハウスを追いかけます。どうやら車内では映画ジョーズでお馴染みの
曲を口ずさみながら上機嫌で追い回していた模様、297周目にリードを奪いました。
ようやく集団を離脱したハービックが3秒以上の差で追うことになり、
ここからどう差を詰めていくのかがポイントになるかと思われましたが、
316周目に雨でコーションとなり文字通り水入り。この後約40分の中断となります。
明けて326周目からレース再開、ボイヤーは車がルース気味、ハービックも
ルースではあるようですがボイヤーより速いのは映像でも明らか。
337周目にリードを奪うと、その後は何も起こること無くチェッカーを
迎えました。
これでハービックは開幕からの11戦で4勝、これは2007年の
ジミー ジョンソン以来で2000年以降では2人目の快進撃。
7.45秒差での勝利は自身最長マージンです。
ボイヤーは敗れたとはいえ2位で今季7度目のトップ10フィニッシュ。
そして3位にはダニエル スアレス。レースを通じて5位近辺を走っていて、
ドーバーは得意なトラックのようです。
3位は自身最高位タイで、前回はワトキンスグレンだったので、オーバルでは
自己最高位となりました。
ところが、この2人はレース後車検で車両規定
20.4.h 車体、および20.4.8.1 後部ウインドウ保護及び部材
の2つに規定違反が見つかり、違反としては思いレベル1違反の判定。
両陣営とも、クルー チーフ、カー チーフのポイント レース2戦出場停止
(次戦カンザスの次にオールスターが来ますがこれは出場停止期間に含まれず
シャーロット600マイルまで出場ていしということになります)
とオーナー、ドライバー両ポイント20点はく奪となりました。
以前ハービックは見るからにバーが壊れてウインドウが凹んでいて
車検に引っかかりましたが、2位と3位の車が揃って同じ内容で
車検違反となると、ここに何か細工があるのか?と思えてしまいますね。
なお、このレーストヨタ車は1周もラップ リードを記録しませんでした。
これは昨年のアトランタ以来1年以上ぶりだそうです。
シボレーもステイアウトのボウマンがリードしただけで、トップ争いをできる
競争力のある車はおらず、フォード無双が続いています。
オフにケゼロウスキーがトヨタが速すぎることをやり玉に挙げて
「これほどまでに性能に格差があったことは今までに無い」と
文句を言っていましたが、現状はむしろ逆のことが起こっています。
唯一頑張っていたラーソンもちょっと噛み合わなくなってきた
感じが見受けられます。がんばれカマロ。
次戦はカンザス、マット ケンゼスの復帰戦です。