Monster Energy NASCAR Cup Series
GEICO 500
Talladega Superspeedway 2.66miles×188Laps(55/55/78)=500.1miles
winner:Joey Logano(Team Penske/Shell/Pennzoil/Autotrader Ford Fusion)

 MENCS at タラデガ。今季2度目のリストリクター プレート レースです。
今年、特殊なサスペンションにコストがかかる現状を鑑みて、
プレートレースでは車高の制限が撤廃されましたが、その影響と思われる
速度の向上により、練習走行でジェイミー マクマーリーが平均203mphを記録、
そしてその後タイヤが壊れてあわや宙を舞うクラッシュ。
 これを見たNASCARは急きょプレートのサイズを1/64インチ縮小して
56/64インチ→55/64インチへ変更、およそ12馬力の出力を抑制しました。

 そんな突貫工事で始まったタラデガ。レースは相変わらずフォード勢が
強い印象で、その中からジョーイ ロガーノが1年ぶりの勝利を挙げました。

 DWのセリフがなげえ!w
 予選はケビン ハービックとカート ブッシュが並びます。
レースはまずは淡々と進行、ステージ制のプレートレースおなじみの、
決まったタイミングで同じ系列の人がピットに飛び込む展開で、
13周でフォード勢とマーティン トゥルーエックス ジュニアが最初にピットへ。
JRGトヨタで一緒に入るんじゃなくて、速そうなフォード側に合わせるあたり、
勝ち馬に乗る感があります。
 解説によると、車高制限が無くなったことでサスペンションが全体的に
固い方向になったため、フロントストレッチのトライ オーバル部分で
スプリッターが地面に当たったり、急な動きは姿勢を乱す要因になるので
ライン取りが今までよりも大事になった、という話が出ていました。
ある意味ここもターンになった、と考えるといいのかもしれません。
奥が深いですね。
 ステージ1はさして何も起こらずブラッド ケゼロウスキーが制し、
ロガーノが2位、その他やはりフォードとトヨタが優勢な雰囲気です。
ハービックはよほど車が決まっていないのか、アジャストで
ウエッジを6回転ほど回していました( ゚Д゚)

 ステージ2、相変わらず似た展開ですが、新人のウィリアム バイロンが
62周目から2周だけラップ リードを記録。スポッターのタッド ボイドが
プレートレースとは思えないほど静かな無線なのが放送席にウケます。
プレートレースのスポッターはラリーのコ ドライバーと同じぐらい
喋り倒すことの方が多いので、静かだと「それで情報足りてるの!?」
と思ってしまいます。まあ指示の出し方は人それぞれですかね^^;

 また似たようなピット作戦を通過し、呑気にしていたCM中の72周目、
マクマーリーとエリック ジョーンズの接触を起点に多重事故発生。
 カイル ラーソンやトゥルーエックスらが巻き込まれました。

 その後はステージ後半、デニー ハムリンが「今そんなに慌てて前に出なくても・・・」
と思ってしまう争いでリードしたりもしましたが、最後はポール メナードが
リードしてステージ優勝。ロガーノが窓から手を出して祝福します。


 ファイナル ステージ。129周目にデブリーでコーションが出ると、
残り60周という微妙な距離で作戦が別れ、リッキー ステンハウス ジュニアは
唯一ステイ アウト、以下2タイヤ交換が7台続くことに。
しかしステンハウスはリスタート後にリードを失うと、明らかに
タイヤを替えていないせいでバランスが悪そうな動き。
一方先頭集団はペンスキー勢4台が縦一列に綺麗に並んで走る場面も。

 残りが43周となると、燃料ウインドウ オープンということで
さっさと各車ピットへ。ハムリンはここで速度違反をやらかすと、
そのペナルティーのためのピットでもまさかの再犯。
現在全ドライバー中ぶっちぎりとなる4度目の速度違反を犯しています( ゚Д゚)

 ピット後にレースをリードするロガーノですが、振動が出ていて、
どうもステアリングから伝わって来ていてだんだん悪化している、という
心配な情報。
 しかし残り34周、ティミー ヒルのトラブルでコーションとなり一息つきます。

 引き続き状態が気にはなりますが残り29周でリスタート、
仕掛けたい気持ちをもう少しギリギリまで我慢したい時間帯ですが、
7周後に本日2度目の大事故発生。
滑ったバイロンが近寄って、ジミー ジョンソンの空力が乱れてスピン。
大量の車を巻き添えにしてしまいました。
ペンスキー勢もメナードとライアン ブレイニーが脱落。

 残り17周でリスタートとなりますが、先ほどのクラッシュで
フィールド上かかなりの焼け野原となってしまい、戦えそうな人が
15台ぐらいしかいません。
 引き続きロガーノがリード、ハービックが続きますが、動きが無いまま
レースは残りが少なくなってきます。
 残りが少なくなっても形勢に大きな動きが無いままとうとう残り2周、
プレートレースはいつも、誰が動くとどうなる、というのを予想しながら
見るんですが、顔ぶれと状況を見ていると、今回の予想は
「・・・詰んだかも?」自分から動かせそうな人が見当たらず、
動きズラそうな状況だと思っていたら、あまりありがたくないことに
予想が的中、最後までロガーノを誰も脅かすことが無いまま
最終周のターン4を立ち上がり、ロガーノがそのまま逃げ切りました。


 ロガーノにとっては、ほぼ1年前にリッチモンドで優勝、した後に
車検に引っかかって『優勝の記録は残るけど減点&プレイオフ進出要件からは除外』
という、事実上の優勝取り消しを受けて以来の勝利です。
 通算では19勝目、タラデガでは自身のトラック別で最多となる3勝目。
タラデガでのここ6戦中5戦はペンスキーが制しています。
 4連勝を狙ったカイル ブッシュは13位でした。

 ロガーノは結局最後の42周をリードし続けました。プレートレースでは
珍しいケースだと思います。
 2度目のクラッシュでけっこうな役者が消えてしまいましたが、
残った顔ぶれの人たちにとっては滅多にない優勝を狙えるチャンスの
はずでした。
 元々プレートレースはそういう想定外の勝者を生み出すことが魅力で、
慣れて無い人ががっついてしまったことから接触が起きてまた次の
ドラマに繋がったりするはずなんですが、今回は見事に誰も動かず。
 ペンスキーの車が単独でもかなり速かったのかもしれませんし、
急きょプレートを絞ったことでドラフティングから外れた時の
失速度合いが大きく、抜きづらさがあったのかもしれません。
 それでも、もうちょっと誰か挑戦してみてほしかったな、というのが
正直なところでした。


 ところで、壊れた車はピット ボックス上で6分以内の修理時間で
直さないといけないわけですが、今回トゥルーエックス陣営は
電動のこぎりを持ち込みましたw
ジェフ ゴードン「こんな場面見たこと無いよ!」
マイク ジョイ「今までこの手の道具はコンクリートを切るのに見たことがありますが
        レース カーに使っているのは初めて見ました。
        しかし、必要性は発明の母です。」
DW「そして僕が気に入ったのは、彼らは常にあらゆることを試していることで、
    そんな中で 役に立つ機材を見つけたんでしょう。」

そういう問題じゃなくて物騒なもんを持ち込めないようにルールを変えてくれw


 一方こんな原始的な道具を使うチームもありました。
フェンダーの修理にはハンマーでガンガン叩くのがお約束ですが、
イメージ 1
こちら金属バットを使用w ハンマーだとタイヤを外して中に
潜り込んで叩かないといけませんが、これはテコのようにして
タイヤを外すことなくフェンダーを引っ張りだせますね。。。。
バットはボールを打つためにあるんだよ!w

 次戦はドーバーです^^