ABB FIA Formula E Championship
ところが、バードの切り込みがやや早かったせいで2台が接触、
ロッテラーじゃなくてバードやし、しかも壊れとるやないかい!どうなってんねん!!
Qatar Airways Paris E-Prix
Circuit des Invalides 1.93km×49Laps=94.57km
winner:Jean-Éric Vergne(Techeetah Formula E Team/Renault Z.E. 17)
FE第8戦パリ。昨年と同じコース、同じ距離での開催です。
ここまで選手権リーダーのジャン エリック ベルニュにとっては母国戦、
追いかけるサム バードにとってはチームの自動車会社であるDS(シトロエン)
にとっての母国レースです。といってもここはバージンとバードでイギリスの
感じが強いですからあんまりフランスはピンとこないのが正直なところ^^;
レースは終始緊迫した上位争いになりましたが、ベルニュが逃げ切って
今季3勝目、チャンピオン獲得へまた一歩前進しました。
PPを獲得したベルニュ、2位にバードが続いて直接対決、3位には
ベルニュを援護するのか、勝ちに行くのかも気になるチームメイトの
アンドレ ロッテラー。
スタートではトップ3に変動はありませんでしたが、後続では
中盤セクターで多重追突発生、そしてそれとは関係なく、昨年の第3戦以来
久々にFEに戻って来た馬 青驊の車がスタート地点で止まったままになっていて
FCYとなります。馬は1年目にチーム アグリで4戦、昨年はテチーターで3戦、
そして今回NIOへ。NIOは来季からの新型車両のテストを唯一
行っておらず、「参戦しないのでは?」とも噂されています。
私は、別の中国系EVベンチャーが出てくるか、NIOとしての枠は維持したまま、
テチーターと同様に、自社開発せずにどこかのカスタマー供給を受ける
可能性もあると思っていますがどうなりますやら。
ファラデーフューチャーと違ってNEXTEVはちゃんと自動車ショーにも
来ていて事業は止まっていないはずですしね。
再開後、ベルニュ、バード、ロッテラーはずっと僅差。
スティント後半にかけてややベルニュのハンドリングが悪そうで
バードがつつきますが抜くには至りません。
離されている4位のマロ エンゲルまでは24周でピットの予想、5位の
ルーカス ディ グラッシと6位のセバスチャン ブエミは25周に
引っ張る作戦と思われる電池残量です。
14位スタートのダニエル アプトがコース上での追い抜きを連発して
7位まで浮上しレースを盛り上げてくれています。
ピットを終えると、1周引っ張ったディグラッシがエンゲルをオーバーカット。
エンゲルより3.6秒早い時間でピットを出ることができました。
作戦が違うので、ここに引っかかるかどうかは大きな分岐点でしたから、
素晴らしいピット作業(車のスピード乗り換え)でした。
逆に引っかかったブエミは順位を上げることができないまま
レースを終えることになります。
後半はベルニュのペースが良さそうでロッテラーがバードを捉えて
テチーター2度目の1・2を狙いに行きます。
そして35周目、バードのリフトが早いのを見たロッテラーがインに
飛び込んだ!のは良かったんですが、突っ込みすぎて曲がれそうもありません。

その弾みでなんとロッテラー曲がれてしまいました(´・ω・`)
バードはハンドル切らずにやり過ごしたらこの時点でロッテラー脱落か、
あるいはライン上に変にロッテラーが止まってバードの行く手が阻まれて
駐車場になってしまいSCだったかもしれません。。。
これで順位が入れ替わった上にディグラッシも合流。
翌周にあっさりバードを抜いて3位へと浮上しました。
この後は電池残量で勝るディグラッシがロッテラーを攻め立てますが、
ロッテラーが防御。ただ、無線で激怒するディグラッシ。
どうやら相手を壁に追いやるようなかなり危ないブロックをしているようです。
ただ、電池残量が結構やばそうで、あんまり固執すると前戦での
ミッチ エバンスのように最後に失速する可能性がありそうです。
そしてとうとう最終周、ベルニュは母国で、しかも数日前の4月25日が
誕生日というおめでたい中トップでチェッカー。
母国なのになぜかファンブーストがもらえていないというなんとも
悲しい?出来事がありましたが、フランスのファンに対して大きく
存在感をアピールしました。
そして2位にはアンドr、、、ディグラッシが帰ってきました( ゚Д゚)
最後の最後にやっぱり大逆転!?そして次にブラインド コーナーから
姿を現したのは

右前輪を完全に壊した状態でバードがなんと3位チェッカー。
4位エンゲル、5位ブエミ、そして6位がロッテラーでした。
ロッテラー、やはり最後に残量不足で減速を余儀なくされ、
まずはディグラッシを先行させました。
そしてその後、チェッカーを前にしてバードにも行かれると思いきや、
すごく中途半端な位置を走っていた上に、ちょっとバード側に
ステアリングを切って妨害したように見えます。結果衝突しました。
「チェッカーを前に奴はエナジーが無くなり、僕は奴を抜こうとしたら
エナジーも無いのにブロックして来たんだ、ふざけてるよ。」
とディグラッシ。
「彼は僕のレースをぶち壊しにしかけたのは2度目さ...もしアンドレの運転が
普通になってしまったら、みんな同じことをやり始めるだろうよ。」
何とか当たらずに済んだディグラッシでこれですから、接触したバードも
当然厳しい言葉をロッテラーに向けます。
「追い抜こうとしている車がいるのにギリギリになって進路を変えちゃいけないだろ」
「どんなモータースポーツでも認められない...アンドレは度が過ぎている。
プンタ(デル エステ=第6戦)でもちょっとあったし彼はアグレッシブすぎる、
誰か言ってやらないといけない」
結局ロッテラーはレース結果上はペナルティーを受けず、次戦での
10グリッド降格という処分になりました。
ちょうど先日、私はGT SPORTのスポーツモードにおいて、
直線でブロックするという、ブロックではなく妨害をする人に対して
啓発のための動画作成とニュースフィード投稿を行ったところ。
映像がロッテラーの後方車載しか無かったので詳しい状況がつかめませんが、
少なくとも電池切れを起こしたドライバーが走行ライン上と重なる
中途半端な道の真ん中を走っていること自体が間違いだと思いました。
何かそれ以上に特別な事情があったのなら分かりませんが、
そうでなければ、素人ならまだしも、プロがやるような行為でありません。
追い抜きも無理な飛び込みでしたし、以前のワンツーでも
ベルニュに完全にオカマ掘ってましたから、判断力の面でちょっと
問題が多すぎるのは、私もバードと同意見です。
大事故が起きれば市街地開催などあっという間にできなくなりますから、
これは運営側もFE全体の問題として真剣に捉えるべきです。
きちんと状況を精査して、データ上明らかに非がありそうなら、
グリッド降格ではなく、思い切って出場停止も視野に入れるべき事案です。
選手権の方は、ベルニュがバードに31点差と、最大ポイントでも1レース分の
余裕ができました。
フェリックス ローゼンクビストは8位で4点しか獲れず、選手権3位ながら
61点差と絶望的な状況。
残り4戦、2人に絞られたチャンピオン争いとなりそうです。
次戦は5月19日にベルリンで開催されます。