Monster Energy NASCAR Cup Series
Auto Club 400
Auto Club Speedway 2miles×200Laps(60/60/80)=400miles
winner:Martin Truex Jr.(Furniture Row Racing/
Bass Pro Shops/5-hour Energy Toyota Camry)
MENCS第5戦フォンタナ。ケビン ハービックの連勝記録を誰が止めるのか、
という点が注目のレースでしたが、昨年のチャンピオン・
マーティン トゥルーエックス ジュニアが昨年のようなレースを見せて今季初勝利、
ハービックの連勝が止まりました。
PPはトゥルーエックス、2戦連続です。クルー チーフのコール パーンによれば、
課題となっていたタイヤの劣化速度について今週は自身を持っているとのこと。
レースは一旦カイル ブッシュがトゥルーエックスを抜きますが、ピット サイクル後に
コース上でトゥルーエックスがリードを奪い返しました。
カイルもなかなか調子が良さそうです。
38周目、なんとハービックがクラッシュ( ゚Д゚)
カイル ラーソンとバックストレッチで接触しました。
接触直後のハービックは当てられたと怒っているようですが、誰がどう見ても
直進するラーソンに自分から当たっています。
直前のターン2で接近されてダウンフォースを失い滑っていたので、
当たられたと思ってキレたか、単純にサイド ドラフトの影響で無自覚に
吸い寄せられたのかは分かりませんが、これでハービックは大きく破損。
この後も修復してだましだまし走りますが、連勝記録は早々に潰えました。
その後は特にこれといった事もなく、トゥルーエックスがステージ1を制しました。
ピットではジョーイ ロガーノが素早くまとめてステージ2をリーダーでスタート。
ロガーノ陣営はこのレース、ピット作業を13秒台に何度もまとめていたそうです。
13秒台って3年ぐらい前のファニチャー ロウの作業時間と変わらんぞ・・・w
しかし72周目にトゥルーエックスがリードを奪い昨年よく見た光景。
このステージも1回のコーションを挟みましたがトゥルーエックスがステージ勝利、
完全にレースを支配しています。
ステージ3はカイルがリーダーで127周目に始まりますが、129周目に
デービッド レーガンの車からデブリーが出てコーション。
わずか3周ほどの走行とあってラリー マクレイノルズは
「上位陣はステイ アウトじゃないか」と予想しましたが、実際は
ほぼ全員ピット。ケイシー ケインが唯一ステイアウト、ウイリアム バイロンが
2タイヤでそれに続きます。バイロンは先週も2タイヤ戦略を出してましたが、
このあたりはやはりクルーチーフにダリアン グラブが付いているせいでしょう。
別に今すぐ勝てるわけでも勝たないといけないわけでもないですから、
色々と経験しておくのは悪いことではないでしょう。
ピットでトゥルーエックスが遅れてしまったため、ギャンブル組が後退すると
カイルに続いてブラッド ケゼロウスキーとロガーノの2人が続きますが、
結局トゥルーエックスの相手にはなりません。
ラーソンはピットで修復作業を行って後方からのリスタートでしたが
車は快調なようで猛追。
そして残りが40周ほどになるとピット サイクルとなり、ピットを目前に
トゥルーエックスが再リード。
先週はカイルがトゥルーエックスのアンダーカットに無反応であっさりと
逆転を許してしまい、ここでは抜かれたカイルが即ピットに入ってトゥルーエックスを
アンダーカットに動いて再びクリーン エアーで勝負すべきだと思いましたが、
両者が同時にピットへ。
カイル陣営は素早い作業でピットで逆転に成功し、アンダーカット不要な
感じでしたが、ほどなくカイルが壁にブラッシュしてしまい
トゥルーエックスが逆転。
そしてカイル陣営の驚きの情報が上がってきました
「ウエッジ アジャストで逆のことをしてしまった」
なんと、クルーがウエッジのレンチをやりたい方向と逆に回してしまい、
ハンドリングがむちゃくちゃになっていたのです。
今年からクルーの人数が減り、アジャスト用レンチを給油マンが
刺してあげたりして手伝ってあげられないため、仕事量の増えたクルーが
間違えてしまったのかもしれません。
思わぬミスもあってリードを手にしたトゥルーエックスはこの後
何事もなくレースをまとめ、今季初勝利を手にしました。
2位に11.7秒差での優勝は、2009年11月のテキサスでカート ブッシュが
25.7秒差で勝利して以来最大の差でした。
2位ラーソン、カイルは再アジャストする機会がなかったわけですがなんとか3位。
そして、年をまたいで10戦連続トップ10圏外だったジミー ジョンソンが
9位で昨年10月のシャーロット以来のトップ10。
リード ラップでフィニッシュしたのは10位のオースティン ディロンまででした。
アジャスト失敗が無ければひょっとするとカイルがもっと戦えたかも
しれなかったわけですが、昔のカイルであればかなりイラついて
引きずったことでしょう。
さすがにレース中は不満も募ったでしょうが、大けがをしてそこから
チャンピオンとなりかなり人間的に成長した今のカイルであれば、
少し時間をおけば、
自分がミスをしてもクルーのおかげで勝てるときがあるんだから、
クルーがミスする時だってある、と消化していけるんじゃないかと思います。
勝てなかったことよりは、先週までフォード勢に完全にやられていたところから、
JGRトヨタのパッケージできちんと戦えるんだ、という状況であることを
確認できた点に重きをおいて考えると、悪いレースでは無かったでしょう。
実は、ステージ ポイントを毎度稼いでいるおかげもあって、
現在ポイント リーダーがトゥルーエックス、2位がカイルとなっています。
次戦はマーティンズビル、これで一応一通りのタイプのトラックを走るので、
ある程度この先しばらくの勢力図が分かってきそうです。