Monster Energy NASCAR Cup Series
Bank of America 500
Charlotte Motor Speedway 1.5miles×334Laps(90/90/154)=501miles
Charlotte Motor Speedway 1.5miles×334Laps(90/90/154)=501miles
winner:Martin Truex Jr.(Furniture Row Racing/
Auto-Owners Insurance Toyota Camry)
MENCSのプレイオフは第2ラウンドへ。初戦はシャーロット。
この典型的オーバルになんとNASCARはPJ1トラック バイトを持ち込みました。
外ラインにだけ散布されてますが、マジやめてくれ・・・
まず、エンジン ビルダーとして有名なロバート イェイツが亡くなったという
話から始まりました。現在はラウシュと合併していますが、ドライバーはたいてい
「フォードのエンジンが良かった」ではなく「ラウシュ-イェイツエンジンは最高だった」
という言い方をすると思います。昔はGT選手権にもエンジン チューナーの
タイトルがありましたが、NASCARでもベースのエンジンをいじって速くする
『エンジン ビルダー』と呼ばれる人たちがいて、あんまり話題にはならないですが、
フォードは全車ラウシュ-イェイツ、シボレーにはヘンドリック、ECR、
プロ-モーター エンジニアリングなど、トヨタはほぼTRDですが、
プレミアム モータースポーツはレース エンジンズ プラスというところが
手がけているようです。
ラウシュとヘンドリックはある程度メーカー全面支援だとは思いますが、
トヨタだけTRDと完全にメーカー直結で、そのあたりトヨタはお金がかかっていて
強そうというか、NASCARらしくないというか、そういう感じがします。
ちょうど殿堂入りが今年決まったばかりだったと思いますが、
イェイツ氏のご冥福をお祈りします。
さて、レースの方は雨が降りそうだということで開始が早められ、
ちょっと急ぎ足、客が少ないのがそのせいか元々かは知りませんが、
結局今日もマーティン トゥルーエックス ジュニアが持っていきました。
PPはデニー ハムリン、2位マット ケンゼスでJGRが1列目独占。
外側のケンゼスが大コケしてレースが始まります。PJ1はターンにしか
撒いてないっぽいのでスタート位置ではインが圧倒的有利なようです。
35周でコンペティション コーションということで、そこまでで速かったのは
ハムリンとケビン ハービック。
コーション後のリスタートではチェイス エリオットが飛び出しますが、
ロングで速さを見えたのはハービックでステージ1を制します。
いつもなら前に来ているトゥルーエックスは12位。ステージ1でトップ10圏外は
夏のデイトナ以来ということです。結構苦しそうだったので、ああ、
今日はトップ10ぐらいかな、と思って見ていました。
ステージ2、悲しいかなピットで順位を落としたハービック。
リスタートはジェイミー マクマーリーとカイル ブッシュの並びとなり、
ここからカイルが抜け出します。ステージ1でスノーモービル スキーの話が
出てましたが、あれは
「カイルは序盤『右前がスノーモービル スキーみたいだ(=全然グリップしない)
と言っていたが、ようやく戦えるようになってきた」というリポートでした。
116周目、ミスター完走・マイケル マクダウルがスピンしてコーション。
次のリスタートでカイルは、さっき外から前に出れたからなのか外側を選びますが
見事にハービックにやられてしまいます。
そして136周目、5度目のコーション。カイルが壁に当たっていました。
右リアをかなり壊してしまい、以後まともなペースで走ることはできなくなりました。
カイルが去ったリーダー争いはステージ2もハービックが勝利、
チェイス君も2連続2位、気付いたら4位にトゥルーエックス。
そしてピット後にこれを2位にまで上げてステージ3へと進みます。
ハービック vs トゥルーエックスとなったステージ3、ハービックが
やや優勢にレースを進めますが、このランが長くなってこのレース初の
アンダー グリーンでのピットに。
ハービックは226周を終えてピットに入り、トゥルーエックスも同時に
飛び込みます。ハービックはこの数周前から急にグリップが低下、
2秒以上まで広げていた差を失いつつあった上、ピットへのブレーキングで
トゥルーエックスが攻め込んだため、その差がほとんど無くなります。
そしてトゥルーエックスは作業時間でこれを逆転、ハービックは
優位に進めていながらピット前後のわずかな周回でリードを失ってしまいました。
266周目、デービッド レーガンのスピンにダニカ パトリックが巻き込まれて
2台がクラッシュ。最新の情報では、レーガンはどうやら
フロントロウ モータースポーツに残留しそう、一方ランドン カッシルは
どうも唐突に来年の契約が無いと告げられたようで、チームは何か
余っている大物獲得にでも動いているのかもしれません。
有望な若手であるバッバ ウォーレスをリチャード ペティー モータースポーツと
取り合いになってるっぽいですが、カート ブッシュという線もあるようで・・・
この時点で残りが70周弱、約100マイル。超燃費走行すればギリギリ足りるかも、
という、夏の600マイルと似た状況になります。
271周目、ピットで先行したカイル ラーソンをリーダーにリスタート、
600マイルでの経験からすると、走り切るのは最初から燃料を節約しないと
途中での変更は厳しそうですが、8周後に心配無用になります。
既にボロボロのカイルがまたスピンしてコーションが出ました。
カイルはまともにダウンフォースが出ずに暴れる車で走るのに
かなり消耗しており、スーツ内に氷が欲しいとかかなりヤバそうです。
トゥルーエックスはこのピットで再び戦闘へ、ラーソンがクルーが転んで
順位を落とし、追い上げてきていたシャーロット職人・ジミー ジョンソンも
ナットを全部締める前に出てしまい、慌てて車を止め順位を落とします。
完全に自分のボックスに戻らずにちょいっと締めていきましたがその件はお咎めなし。
安全面が理由で、既にこれによって順位を落としていたので追加制裁は
必要ないと判断されたようです。なお、仮に締めずに行った場合、
幸運にも緩むことなく走れて、またコーションが出てタイヤを替えれば
締まっていないことはバレずに済んでしまうかもしれませんが、そのまま
走りきるとレース後にしょっ引かれます。
勝っていれば、次ラウンド進出権を得た上で減点・罰金・クルー チーフ出場停止で
損得が半々といった感じですが、勝てないと減点で敗退濃厚となるので、
締まってないままごまかすのはあまりに高リスクでしょう。
リスタート後はトゥルーエックスの独壇場、ハービックが2位に来ますが
逆転できる感じではありません。残り9周、空気を読んだのは・・・
またカイルでした。壁にこすって部品を落っことしコーション。
当然全車ピットに入りますが、ここでまたまたハービック陣営不発。
2位から6位へ後退し、逆にハムリンが6位から2位へ。ハムリン陣営って
明らかに回転数の速い工具使ってて、インパクトの音が甲高いですね。
残り4周のリスタートもトゥルーエックスがものにしますが、翌周に
カート ブッシュがスピン。ブッシュ兄弟に邪魔されまくるMTJ。
これでNASCARオーバータイムとなります。
ラーソンも滑ったカートに当てられて左リアを破損。タイヤと干渉していたら
リスタート後にクラッシュして大量に順位を失いかねません。
ちょうどチームメイトと並んでリスタートの位置なので、マクマーリーに
破損状況を見てもらう、というちょっと珍しい光景も見られましたが、
マックの答えは「俺には決められないならピットで判断してくれ」
まあそうだわな。低速だと煙出てないから見えねえし^^;
イン側が有利なので、トゥルーエックスと、その後ろにいるチェイスぐらいにしか
権利がなさそうなオーバータイム。
トゥルーエックスの出足はそこまで良くない感じでしたがチェイスも同じで、
バックストレッチでは既に4車身以上の差。
何がどう転んでも結局トゥルーエックスのレースになり、
これでまたトゥルーエックスが次ラウンド進出1番乗りです。
また2位、という感じのチェイスではありましたが、全ステージ2位で
点数荒稼ぎ、ハムリンをも上回ってスタンディングス4位に浮上。
カイルは29位フィニッシュでしたがプレイオフ ポイントの貯蓄に助けられて、
まだ9位のケンゼスに12点差。しかし完全に熱中症にかかったようでレース後は
ダウンしてしまいました。
どちらかというとここで脱落と見られている、いわゆるアンダードッグの
ライアン ブレイニーとリッキー ステンハウス ジュニアはそれぞれ
8位・13位と健闘し、ポイントでもまだまだ可能性のある位置を
維持しています。
そして次戦はタラデガ、ステンハウスまさかの3勝目は起こるのか。
余談ですが、CWTSのタラデガでは、スポット参戦でいつも
中継のリポーターを務めているパーカー クリガーマンがオーバータイムの
レースを制しています。今年7戦しか出ていないパーカーですが、
ここ4戦は7位・8位・8位・1位、と結果を出しています。
カップ戦も何が起こるか分かりませんね。
いかんせん、デイル アーンハート ジュニアが前方にいたらみんな
忖度するしかないですからねw