以前、阪神タイガースの藤浪 晋太郎について書きましたが、
本日その藤浪が1軍に復帰。まだ試合は続いていますが、既に降板しており
4回2/3を被安打7、自責点3で走者を残して降板。
与四球5、与死球2、抜けた球も多く、内容としては2軍調整前と
変わらない状態でした。
与えた死球は大瀬良 大地と菊池 涼介に与えたもので、おそらくいずれも
抜けたスライダーが肩口に当たりました。
大瀬良はなぜか痛がりつつ笑って許してくれましたが、
菊池が当たると本人よりもベンチにいたブラッド エルドレッドの怒りが
ちょっと危険領域でした。
素人目ですが、フォーム的にはかなり大きく弓を引くようにしていた
右手の使い方を少し変えたのかな、と感じましたが、
おそらく改善点のメインはそこではないなと感じる場面が。
菊池に当てる数球前だったか、記憶が曖昧ですが、藤浪はモーションに入って
右手を引いたところで球を落としてしまうという珍事が発生。
おそらく、リリ-スの瞬間にだけ力を入れる投げ方をかなり意識した練習を
積極的に行ってきたのではないか?とその場面で感じました。
見ているとある意味で気の毒というか、抜けるのが怖いから
思い切って腕を振れず、腕を振れないからリリースが定まらず、
でも力を抜いて抑えられるほどカープの選手は非力ではないので
なんとかリリースの瞬間に力を、と思ったらすっぽ抜け、を繰り返していて、
結局2度もまたぶつけることになってしまい、野球になっていませんでした。
降板を告げられた藤浪はうつむき気味でしたが、悔し泣きをしているようにも
見えました。
悪い内容の直後にあっさり交代させていたんじゃ戻してきた意味がない、
きっかけをつかめ、というのがベンチ側の意図だったかと思いますが、
今日の状況としては投げれば投げるほど事態が悪化して逆効果に見えました。
昨日のサンテレビの中継では、ゲスト解説の岡田 彰布が
「(未だ初勝利を挙げられない小野 泰己も、復帰戦の藤浪も)
何でもっと弱いとこ相手に投げさせないんですかね。僕なんかそうしましたけどね。」
と、ぶっちゃけ解説。岡田が監督だった時代に
シーズン中盤からローテーションに定着した上園 啓史に触れ
「交流戦の時に、パ・リーグで今一番打線弱いのどこやって聞きましたからね。
それで楽天って言うから投げさせて抑えたら、それで自信つけて
結局8勝して新人王ですからね。覚えられて次の年から全然勝てなかったですけど。」
なんてことを言ってました。勝てなかったのを話のオチみたいにしてやるなよ・・・
(内容は記憶の範囲で実際の音声を起こしてないのでおおよその内容です)
上園に関しては、当時日刊スポーツ評論家だった梨田 昌孝も当時
「上園は球が速そうなフォームに見えて、実は速くないのでそのギャップで
タイミングを外している。だから、見た目通りの速球を投げれるように
なったら打たれるようになる。球を速くしてはいけない」
と言っていたのが印象に残っています。結局懸念は当たったわけですね
そんな岡田が今日の試合の解説だったらどう話したことか・・・
前回の記事でも触れたと思いますが、権藤 博は2軍調整反対派。
その理由は
「2軍選手だと球が速すぎて低めの速球に手が出ないから全部ボールになり、
コントロールを意識しようとするから引っ掛ける。1軍じゃないと
いくらやっても取り戻せない」といった内容。
そういう点では、ボールになかなか手を出さない精鋭カープ打線は
復帰戦に最悪の相手ですが、私にはそういう以前の問題に見えました。
それともう1つ、もしろこっちの方がもっと気になりましたが、
藤浪は3回、石原 慶幸のゴロをさばいた際、大きな体を縮めて
サイドから一塁に送球していました。
さらに、牽制球、私は偽投しか見れてませんが、偽投でも横からの
スタイルになっていました。
藤浪の守備での送球難は1年目からの課題であり、投球以前から
守備イップスを思わせるような悪送球が多々ありましたが、それに対する
改善策が横手投げだったということなんでしょうか。
工夫して、概念を破っての挑戦ということでしょうからその努力が
悪いとは全然思わないんですが、ただ、プロ野球選手で、上手から投げる投手が、
ただ送球をするという行為に対して、投球と全く違う投げ方をしないと
うまく行かない、という状況が、既に根本的におかしいということは
指摘しておかないといけないと思います。
もう今年結果が出ないとほぼクビな38歳の選手がやるなら分かりますが、
20代前半の選手がやることではないようにも思えます。
守備は横手投げでなんとかこなして、、、ではなく、守備を横手投げに
でもしないといけないぐらいの状態になっている根本は何なのかを考え、
普通の姿で守備も牽制もできるような体の使い方、筋力等のバランスを
作らないといけない、それをコーチが見てやらないといけないのではないか、
と、実は今日の試合では横手投げの場面が最も引っかかりました。
先発投手の相次ぐ故障で、前回の記事で私とマッキーさんがいろいろ書いた
ランディー メッセンジャーも秋山 拓己も怪我で離脱。
(打たないって書いたメッセンジャーがあの後ホームラン打ったのは驚愕でしたがw)
恐らく数度の登板機会が与えられると思いますが、
まぐれでもなんでも、かつての神宮のように感覚と自身を掴まないと、
また大乱闘を起こすだけだと思います。
個人的には今季はもう登板なしにするぐらい思い切って良いと思いますが。
次戦で好投するならまだしも、また荒れると益々精神的に
追い詰められるだけで逆効果になってしまいます。
このままだと、試合に出るのが怖くなって本当に立ち直れなくなります。
あー、2点差に広がったー。新井さんなんて勝負強いんだ。。。