ヘンドリック モータースポーツは、ケイシー ケインとの契約を
2017年限りで解消すると発表し、その数日後、No.5に来季は
ウィリアム バイロンを起用すると発表しました。

 ケインは2018年までの契約を結んでいたものの、前倒しで解除できる
条項が存在するとみられ、HMSは来季の契約を選択しませんでした。

「ケイシーは本当に一生懸命やってくれた」とオーナーのリック ヘンドリック。
「彼はすばらしいチームメイトであり人物で、初日から我々の
 プログラムに取り組んでくれた。私は常々、彼には特別な素質が
 あると思っているし、彼が必要とされる場所で活躍を遂げると信じている。
 我々は可能な限り力強く今季を終えるためやれるだけのことをするつもりだ」

一方のケインは
「6年間僕に素晴らしい機会と成功をもたらしてくれたリックとヘンドリック
 モータースポーツのみんなに感謝したい。僕らは一緒に6勝を挙げた、
 そして自分のキャリアの中でも大きな勝利となるブリックヤードで勝ち、
 5番のチームはプレイオフに向けての大きな勢いを与えてくれた。」

「2017年はまだたくさんレースが残っているし、最優先課題は上位で
 レースを終えることだ。僕のキャリアーの新たな章を楽しみにしている」

とコメントしました。

 とはいえ、もちろんこれらは儀礼的というやつで、HMSが
ケインの成績に不満を持っていたのは明らかでしょう。
大口スポンサーが立て続けに今季限りでの契約終了を表明し、
HMSとしては多少違約金(契約の買い取り、という表現が恐らく正しい)
を払ってでも体制を新しくしたい、というところだったと思います。

 一方、これでシートを射止めたバイロンは現在19歳。
2015年にK&N Series Eastでチャンピオン、昨年は
Camping Workd Truck Seriesで新人ながら7勝を挙げシリーズ5位、
そして今年はXfinity Seriesで新人ながら既に3勝し、現在
プレイオフ スタンディングスでトップに立っています。

「我々は彼の才能を目にしてきた、彼のキャラクターは信じられないよ」
とリック ヘンドリック。
「彼は全ての時間を勉強やiRacing(オンラインのレースゲーム)や
 シミュレーターやレース カーに注ぎ込んでいる。
 彼の急激な成功は我々の度肝を抜いている。」


「自分にとって昨年Mr.Hおよびヘンドリック モータースポーツと契約し
 今年はJRMで戦って好成績をおさめ将来の基礎を築くことができた
 この2年間は本当に素晴らしい出来事だ」とバイロン。

「自分にとって本当に素晴らしいことで来季に向けての準備はできているし、
 もちろん今季の残りのレースにもワクワクしている」

ヘンドリックによると、8月6日に、バイロン・バイロンの父・ヘンドリックの
3人で会談を持ったそうです。

「なぜ今ミーティングを開いているのか彼は知らなかったんだ」とヘンドリック。
「私は『バイロン、準備は出来てるか?来年カップに乗りたいか?』って聞いたんだ」
「すると彼は『いけるよ』って言ったんだ。躊躇なくね。
 彼の顔や興奮した姿を見るにつけ、話を打ち明けるというのは本当に
 特別な出来事だと思うよ」

「レース界の最高峰だし、子供の頃から見てきたものと競争することになるんだ」
とバイロン
「間違いなく厳しい世界だろうし、それに合わせていかなきゃいけないけど、
 周囲には素晴らしい人たちがいると思うし、ヘンドリック モータースポーツで
 素晴らしい機会を得たし、自分は子供みたいなものだけど、
 これを望んでやってきたんだ」
 


 これで来季のHMSは体制が確定
5   ウィリアム バイロン
24 チェイス エリオット
48 ジミー ジョンソン
88 アレックス ボウマン

となります、、、ジョンソンがいきなり引退しない限りはw
ボウマン24歳、エリオット21歳、バイロン19歳と数年前から比べると
えらい若返り(いずれも現時点の年齢)で、ジョンソンは彼らの
兄貴分として、ただチャンピオンを目指すだけでなく、後進の指導も
担うことになりそうです。それは、かつて自身がデビューした際に
色々と教えてくれ、自身のカー オーナーでもあるジェフ ゴードンのように。

 さて、ケインに来季のシートはあるでしょうか?
ヘンドリックには残らないだろうという噂は立っていた一方、
出たらどこへ行く、っていう話があんまり見えてこないところを見ると、
下手したらグレッグ ビッフルみたいに
シートが無くてひっそりと消えていくパターン?

 なお、マット ディベネデトーはGoFas Racingと来季の契約を行ったという
情報も入っています。