2017 AUTOBACS SUPER GT Rd.4 SUGO GT 300km RACE
スポーツランドSUGO 3.704km×81Laps=300.024km(GT300 leader:77Laps)
GT300 class winner:GAINER TANAX AMG GT3 平中 克幸/Björn Wirdheim
(GAINER/Mercedes AMG GT3)
マモノさんが暴れまくった第4戦SUGO。GT300クラスもGT500と同様
SCとピット時期が勝敗を分けてしまいました。
なんかこういうの数年前にもあったな、ピットが大渋滞して・・・
そんな荒れたレースをGAINER AMGが制しました。
GAINERは2015年にGT-Rでチャンピオンを獲っていますが、GT-Rとの
2台体制になったこの年から11号車のメルセデス側は全く勝てておらず、
2014年最終戦以来、AMG GTとなってからは初の優勝となりました。
予選では58kgもウエイトを積んでるのにVivaC 86 MCがPP獲得。
トップ7は2台のRC Fと1台のGT-Rを含み全て”日本車”という並び。
GAINER AMGはと言えば、Q1落ちの17位でした。
個人的には、重いVivaCよりも、たった4kgのウエイトで作戦オプションも多い
2位のUPGARAGE BANDOH 86が面白いんじゃないかな、と思っていました。
このレース、ARTA BMW M6 GT3には生放送で使える車載カメラを搭載。
昨年一度BRZで試用されたものがこのレースから正式採用となり、
今後放送で活用されていくそうです。が、悲しいかな予選21位で、
あんまり映像の出番もありませんでした。
決勝ではたのみますよ(^_^;)
タイヤ選択ではJLOCの2台のウラカンとTAISAN SARD R8 FUKUSHIMAが
スリック選択。結果はご存知の通り大失敗で、あちこちでスロー走行する
ウラカンを目にすることになりました。
2台の86は特に問題も無く最初のSC導入まで進み、3位には
B-MAX NDDP GT-Rがスタートから2つ順位を上げてきました。
GT-Rはタイヤのサイズがデカいので荒れた条件は有利かもしれません。
それはM6も同じです。
ところがリスタート直後、VivaCのインを狙ったUPGARAGEに悲劇。
抜けずに自重したら外からB-MAXが並び、左リアを軽く当てて車が
左に向いてしまいます。するとそこにはスリック装着でGT200ぐらいの
スピードしか出ないWedsSport ADVAN LC500がいてこれと接触。
半分同士討ちみたいな形になって順位を大きく落としてしまいました。
GT300もタイヤとコンディションで速い車が随時変化する状態。
ブリヂストンが速いようでLEON CVSTOS AMG、JMS P.MU LMcorsa RC F GT3が
2、3位に浮上しARTA M6も映ってないけど挽回中。
そこに、ダンロップのSUBARU BRZ R&D SPORTが続き、GAINER AMGも
気付いたら上位争いに参加しています。
BSの2台はGT500の22~23周目あたりでVivaCを立て続けにパス。
この時間帯は路面水量が多く、履いているヨコハマはこの条件にあまり
合っていない様子です。
この後VivaCはBRZ、ARTA M6、さらにグッドスマイル 初音ミク AMGにも
抜かれて6位まで落ちたところで2度目のSCを迎えます。
雨量が多い中追い上げを続けてきたARTA M6、雨でどのぐらい視界が悪いのか、
どうやって抜いてきたのか、車載映像の見せ場だったのに、全然出てきません(^_^;)
で、問題の2度目のリスタートになります。
GT300ではVivaC、GAINER、初音ミク、といったあたりが
SC明けと同時にピットに入りました。
こちらは全く映像が無いのでどうなったのか分からなかったんですが、
どうやらピットを出た順番としてはVivaC、GAINER、初音ミクの順で
コースに戻ったものの、車の軽いVivaCは熱がすぐに入らず、逆に重いし
電子制御デバイスに定評のあるAMGはそれよりは速く走れたので、
GAINERも初音ミクもVivaCを抜き、そのうちGAINER以外は、
ステイ アウトしたリーダーのLEONに抜かれてしまったようです。
で、SC明け2周目、GT500では唯一完璧なタイミングとなった周には
Ferrari 488 GT3がピットに入り、出ていく前にSCになったので、
結局フェラーリとGAINER AMGだけが
『ドライバー交代を消化しなおかつリード ラップ』という条件を達成、
事実上2位以内が確定しました。
このSCの最大の原因は植毛GT-Rが最終コーナーでバリアに突っ込んだ
ことですが、その前には順位を争っていたJMS RC FとARTA M6がターン1で
接触してM6が外側で停止していました。
車載映像は唯一、接触した場面のリプレイでだけ役に立った気がします。
ブレーキング下でJMSが左に寄って減速しながら接触してARTAが飛ばされたので
ペナルティーかと思いましたが、黒白旗の裁定だったようです。
何でSGTの映像って未だにコントロール メッセージが表示されないんでしょう。
メッセージは日本語で国際映像は英語制作で訳さないと表示できないから?
誰かそれぐらいやってほしいですよホント。。
3度目のリスタート後、映っていないけど自力で勝るGAINERがフェラーリを
すぐに抜いた模様。ただフェラーリは残り28周弱を1分以上の
リードを持って臨むので事故らなければ悲願の表彰台です。
3位争いはVivaCが初音ミクをうまーく抜いて3位に浮上、
3度目のリスタート以降はGT500が盛り上がったので300はあまり
映像にも出てこなかった感じでしたが、3~6位争いは最後までずっと
接戦だったようです。車載映像がもっとあればなあ。
あっても映らなかったら意味無いけど(ー_ー)
最後にGT500ではとんでもない争いになりましたが、GAINERにとって
ありがたいことにGT300の3位はちょうどその少し前にGT500に
抜かれたばかり。従って3位以下は先に順位が確定してしまい、
万が一滑って大クラッシュして自走不可能なほど大破したって2位、
後続のフェラーリとも7秒ほど差があるので慎重に慎重に走って
トップでチェッカーを受けることができました。
フェラーリの方が雨は怖そうで、もうピットのリミッターかけて走っても
絶対に2位ですが、GAINERと同じようなペースで帰ってきて
2位でチェッカーを受けました。
フェラーリがSUPER GTで表彰台に乗るのって458GTCまで遡るんじゃないかと
一応記録をちらっと探ってみたら、やはり2011年第7戦
JIMGAINER DIXCEL DUNLOP 458以来6年ぶりのようです。
この年はGT3車両元年と言える年で初音ミクBMW Z4が旋風を起こした年。
そのライバルとなったのがGAINER 458で、こっちはGT3ではなく
ル マン等で使うGTCという規定の車でした。
結局GT300はGT3規定を軸にしたカテゴリーとなることが決まっていき、
GTCやGT2は使えなくなるので、GAINERが458 GTCを使ったのはこの年だけでした。
当時GT2規定のポルシェを購入して参戦を開始したばかりだった土屋 武士が、
GT2で今後数年やれるって聞いてたのに梯子を外された、的な言い方で
結構怒っていたのを覚えています。
その人がマザーシャシーという規定で車を親子で作って、自分で
開発して乗ってチャンピオンとって、今は指導者なわけですから
分からないものです。
その土屋さんち、VivaCは12点加えて選手権で6点のリード。
2位にはGAINER AMGのコンビが上がってきました。
普通にレースが進めば勝ててそうだったLEON AMGは7位。お気の毒でした。
BRZも良い順位を獲れそうだったのに9位。
やっぱこういう日は4WDのインプレッサが良いねw
なお、植毛GT-Rはバリアから抜け出して
しれっとリスタートを切っており、9周遅れの22位でした。