WRC第2戦でトヨタに18年ぶりの優勝をもたらした
ヤリ マティ ラトバラ。フォルクスワーゲンの撤退によって偶発的に
誕生したともいえるトヨタ×ラトバラですが、現在放送されている
Mobil1 the Grid 2017 #3内のインタビューにて、彼は結構
トヨタが好みらしいということが分かりました。
彼の初めて乗ったラリー車、WRカーがともにトヨタ車で縁がある、
というのは優勝した際にも記しましたが、
同番組内のインタビューによると、ラトバラがラリーを見ていた時代は
トヨタの全盛期でセリカ、カローラの印象がとても強いとのこと。
「特にST165、ST205」と、型式を口にしており、
「実はST205を所有しているんだ」とセリカのオーナーでもあるようです。
そして、
「トヨタがF1に出るためにWRCから撤退してしまったことはとても残念だった」
と、彼にとってWRCにトヨタは不可欠な存在であったと話しました。
もちろんトヨタの選手としてのリップ サービスもあるでしょうが、
型式がスラスラ出てきて、しかも持ってるってのはなかなかマニアックですw
母国の大スターであるトミ マキネンを代表に、ラリー好きとして憧れの
トヨタの一員として戦って、しかもエースとしてここからは自身の好みに合わせて
開発ができる体制とあらば、さぞかし気合も入ることでしょう。
メキシコではエンジンの高地対策不足で戦闘力云々以前の状態でしたが、
次戦のフランスではターマックということでエンジンの自力がある程度
分かるかもしれません。
そしてもう1つ見ていてびっくりしたのが、もう1人のドライバー、
ユホ ハンニネンが、マキネンについて
「彼についてはあまりよく知らなかったが」と言ったことでした。
年齢はハンニネン35歳、ラトバラ31歳でハンニネンが年上で
(今調べてはじめて気づきました。もっと若手だと思ってたw)
彼が10代の頃にマキネン大先生は全盛期だったはずなんですが、
当時あんまりまだラリーに興味が無かったのかな?
まあ、Wikipediaによると、ラトバラはお父さんが国内ラリーチャンピオンで、
8歳の時にフォード エスコートで車の運転を始めて、10歳でもう
凍った湖で練習を始めていた、ということで、WRCイベントのデビューも
ハンニネンより早く、たぶんハンニネンより遥かに早くからラリーをしているので
分からんでもないですが。
ここで感じたのは、やはりお金はかかるけど、特定のカテゴリーを
続けていくことで生み出されるブランドのイメージというのはすごく大事で、
どこにどう参加してどれだけお金を使ってどれだけ結果を出すかが
もちろん重要ではあるわけですが、よく言われる、何かの拍子にすぐに
出たりやめたりして長続きしない日本メーカーというのは、
やっぱり、とりわけヨーロッパでは、出場費用をかけない代わりに
それなりに大きな代償を払っているのかな、ということでした。
このメーカー、子供の頃から見てるよね、あの頃かっこよかったなあ、
大人になったらあの車買いたいと思ったんだ、そんな人を着実に
顧客として獲得することは、やはりとても大事な気がしますね。